乾緑郎のレビュー一覧

  • 浅草蜃気楼オペラ

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    大正時代、浅草オペラ黎明期に歌劇女優を目指す少女の物語。テノール歌手の田谷力三をはじめ実在の人物が多数登場。
    華やかな大正ロマンというより、大衆に理解されない葛藤や業界の軋轢、迫りくる戦争の影…と読んでいてキツい展開が続きます。妙子やハルの真っ直ぐな愛らしさが救い。

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    2024年06月04日
  • 浅草蜃気楼オペラ

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    女優を夢見て上京した主人公が、時代や世相のに翻弄されながら花開いていく過程が良かった。実在の人物が出てきたり、当時の演劇界の状況もストーリーに盛り込まれていて、舞台好きとしても楽しめた。石井さんと皆月さんの真っ直ぐさが好きだったな。

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    2024年05月22日
  • 浅草蜃気楼オペラ

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    大正時代,浅草を舞台に歌劇を夢見た少女を描いている.
    実在の人物も多数登場し,その頃の世相や雰囲気が伝わってくる.

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    2024年05月04日
  • 浅草蜃気楼オペラ

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    この当時の雰囲気を知るにはいいのかも。
    どんな芸能が流行ったのか、
    芸能に携わる人の人間関係、
    流行病やその対処。

    でも、誰かに感情移入して読むことができず。

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    2024年04月12日
  • 戯場國の怪人

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    歌舞伎と時代劇、喜劇と怪談もごちゃまぜになった大冒険物語。スピード感もあって異次元の世界を楽しむことが出来ました。

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    2024年03月09日
  • 戯場國の怪人

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    歌舞伎版オペラ座の怪人みたいな感じかと思って読み始めたら、全然違った。個性的なキャラクターたちが暴れまわるドタバタエンタメ劇で、今まであまり読んだことのないタイプのお話。これはこれで面白かったけど、ちょっととっちらかりすぎの感がありました。

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    2024年02月29日
  • 戯場國の怪人

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    「機巧のイヴ」「見返り検校(文庫化の際に「仇討検校」に改題)」が好きで、こちらも時代物ということもあって読んでみた。

    「機巧のイヴ」とはまた違ったタイプのファンタジー。
    二代目瀬川菊之丞の兄弟子・八重桐の不審死から始まる話はミステリーかと思いきや、東上桟敷を買い占めながら姿を現さない客、そこで起こる怪異、菊之丞が連れ去られた『戯場國』、冥府と現世を行き来する小野篁と志道軒。

    軸となるとは小野篁の禁断の恋と、江島生島事件。
    特に江島生島事件については興味深い解釈があった。
    生島新五郎という、この事件でしか知らない役者と二代目團十郎との間にこのような因縁話を思いつくとは。

    登場人物が多いわり

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    2023年10月28日
  • 思い出は満たされないまま

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    不思議な現象が起こる団地を中心に、
    特定の数人にフォーカスした連絡短編

    日常に潜む幻想と感動作が多い分ちょっとパンチがない。

    団地の孤児と一人ぼっちの王国が好き

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    2023年05月14日
  • 鷹野鍼灸院の事件簿 謎に刺す鍼、心に点す灸

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    アイスマンの話と1番最後の「今なお君をたずねて」がよかった。特にカチューシャの歌のくだりは愛っていいなと思わされます。

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    2023年02月10日
  • 完全なる首長竜の日

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    ネタバレ

    【2023年7冊目】
    物語の中にゆるゆると絡み取られました。どこまでが夢で、どこまでが現実なのか。覚めたと思った途端にまた夢に陥っている。今この感想を書いている私は現実にいるのだろうか、それとも。

    現実だと思っていた世界から徐々に夢と現実の狭間に陥っていき、最後ははっと息を呑む終わり方でした。

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    2023年01月12日
  • 決戦!賤ヶ岳

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    とても好きなシリーズだ。
    今回は登場人物が限定されていて各作家の描き方が違い過ぎて、本全体としては何となくしっくりとこなかった。
    でも歴史物に長けている作家の面々で個別としては面白い。

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    2022年11月05日
  • 機巧のイヴ―新世界覚醒篇―(新潮文庫)

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    前作より百年後の世界。
    今回は電気などが普及してきた頃の外国のお話でした。
    伊武が動き出すまではいまいち乗り切れない感じでしたが、前作の最後の章みたいに万博が開催されてからの怒涛の展開が高低差すごかったです。
    日下に戻ってからのシーンがめっちゃ切ない。
    それとは別に機巧人形が全部話に出てきてて嬉しい。
    次はいったい何年後の話になるのか。フェル女史気に入ったのだが出番は終わりかな。

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    2022年10月15日
  • 完全なる首長竜の日

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    どこからが現実で、どこまでが夢なのか。度々取り上げられるテーマなので、作者の力が試される。
    ラストに至るまで特に驚きが感じられず、淡々と進んでいく印象を持った。

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    2022年09月11日
  • 海鳥の眠るホテル

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    惹句に絡んでも仕方がないが、「見事な反転」ってなんだろう? 別の紹介文で「驚愕の真実」と言うのもあったが、正直なところ、さすがに困ってしまう。お話の方は不穏要素多めのヒューマン・ドラマで、哀切な感じがなかなか。けれども、やりきれないラストですね。

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    2022年09月03日
  • ねなしぐさ 平賀源内の殺人

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    平賀源内という、名前は有名だけどあんまりよく知らない人を題材にしたミステリー。ヘンテコな人物だったのか、と初めて知った。時が前後するのが読みにくかった。ラストはいまいちかな。

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    2022年07月31日
  • ねなしぐさ 平賀源内の殺人

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    実在した人物を基にしたフィクションは、苦手なのだけど、乾緑郎さんは読んでしまう。
    そして、面白く読めた。さほど会話や説明的文章があるわけではないが、キャラクターがいい。日本史の教科書や便覧的なものを再確認したくなった。

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    2022年06月17日
  • 完全なる首長竜の日

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    SFでマトリックスのような世界観で夢オチのような最後。
    もう少しどんでん返しが欲しかった
    実は姉が入院で全部が想像でした、ってオチで全てを回収してる感じ
    あの狂ってるお爺さんがもっといい味するかと思いきや、そこまで登場してこない
    映画では設定が原作と違うらしく、時間のある時にでも映画も見てみようと思います。

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    2022年02月22日
  • 機巧のイヴ(新潮文庫)

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    江戸時代を思わせる時代風俗を背景に、最上位の花魁の姿をうつした機巧人形〈伊武〉と、その美しさ、その不思議に魅入られた人々、機巧の秘密を守る天帝家などをめぐる連作短編集。


    乾緑郎さん、初読。
    名前は知っていたけれど、ご縁がなかった。

    人の手によって作られた人形に心はやどるのか。
    完璧な複製が存在するとしたら、オリジナルとの違いは何か。
    生身の身体を少しずつ機巧人形のパーツに置き換えていったら、人間と人形の境界はどこにあるのか。

    「ブレードランナー」「からくりサーカス」「バイセンテニアル・マン」「ファンタジスタドール イヴ」などなど、よく似たテーマを扱った作品は数あれど、本作もまた面白かっ

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    2021年11月25日
  • 仇討検校(新潮文庫)

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    読まなければ知らなかった歴史上の実在人物も、空想と創造によって物語にされると、わかったような気がしてきておもしろい。

    菅鍼法(鍼を管に通して打つ)というのを編み出して有名な(当然知らなかったけど)杉山和一(杉山検校)という盲目の鍼灸師の一生を描いているのだが、伝記的に描いてはつまらなかっただろう。

    その人物はある時ある事情から別人にすり替わっている、という物語にしてしまったのだ。そしてそのすり替わった人物柘植定十郎は、目が健常なのだからまたまた複雑になる。目が見えていて白い杖を突いて、胡散臭いのだけど、鍼灸の修行を成し遂げ、開業して人気が出て将軍まで診てしまう出世街道まっしぐら。それだけで

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    2021年11月21日
  • 仇討検校(新潮文庫)

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    しばしば実在の人物をモデルに完全なるフィクションで書かれた物語があるが、コレもそのジャンルだった。個人的には、この手段で書かれた話はあまり好きではない。実在の人物が有名である程物語の人物と実在の人物の乖離が生まれそうで、好ましくないと思うからだ。しかしこの話はキチンと区別がつく様に、とあるしかけがしてあるので、良かった。鍼灸師の治療を試してみたくなった。

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    2021年10月01日