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Posted by ブクログ
面白かった。
無人島なんて普段生活の上で考えたこともない舞台がテーマの小説で、実に興味深かった。
内容の参考となっている実際に無人島で起きた事件のことも初めて知って、調べる良い機会にもなった。
生きる上で改めて、世の中自分の知らないことばかりで面白いことが沢山あると、本を通して痛感する。
文明利器に甘やかされて守られて生きてきて、無人島なんて行きたくもないが、もしとんでもないパンデミックが起きてそれに近い生活を強いられたらどうなるのだろう、と考える。
今ではコロナウイルスもすっかりただの風邪扱いだが、当時周りの薬局から衛生用品や備蓄食料があっという間に底を尽きていたことを思い出す。
皆が皆パニックに侵され、溢れ返る情報の中から何が正しいのか精査出来ない状況の中で、果たして自分はどこまで生存出来るのか。
恐らくすぐに負けてしまうだろうな。
Posted by ブクログ
乾緑郎『愚か者の島』祥伝社文庫。
初読み作家。
沖縄の遥か南に位置するフリムン島という名の小さな無人島を舞台にした人間の本質を浮き彫りにするディストピア小説である。
図らずも無人島に集まった10人。それぞれの思惑と欲望が渦巻き、僅かばかりの均衡で辛うじて保てていた平和が音を立てて崩れていく。
西村寿行のハードバイオレンス小説のような風合いを感じるが、そこまでの思い切りも無ければ、そこまでのレベルも無い。
別れ話を持ち込んで来た恋人の女性を殺害し、逃亡を重ねる大学生の苅部公則はフリムン島の中にあるガマと呼ばれる洞窟に身を潜めていた。
その島に独自の自然主義を主張する医師の土岐周一郎と不倫相手の北郷咲良が、家族も仕事も捨てて入植して来る。
その後、不登校で引き籠もりの中学生の諒の将来を危惧する石毛久志と美千子の一家が一匹の犬を連れて入植して来た。
さらには嘉門真澄という女性が阿久津被害者と亀石という2人の男と島にやって来て、土岐や久志にこの島を持ち主から買い取り、グランピング施設を作ると告げる。
南国の楽園の島にたちまち不穏な空気が漂い、人びとの諍いが始まる。
本体価格960円
★★★
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