【感想・ネタバレ】ねなしぐさ 平賀源内の殺人のレビュー

あらすじ

天下の奇人か、稀代の天才か――
日本中を漂流した男・平賀源内の死の謎に迫る!

「平賀源内は晩年に殺人事件を起こし、その罪を問われて伝馬町の牢屋敷で獄死した。ショッキングだけど、歴史上は確かにそういうことになっている。
しかし本書は、その史実を鵜呑みにしていいのか、磊落な天才の人生の行き着く先に、他の希望の道はなかったのだろうかと問いかける物語だ。ラストの二行が胸にしみる」
――宮部みゆき 「読売新聞」2020年4月19日付

身分は侍、本業は本草学者。医学や蘭学、鉱物の知識にも明るく、戯作者、発明家といったよろずの才を持つ平賀源内。ある朝、彼が自宅で目を覚ますと、部屋には男の亡骸が転がっていた。知らせを受けて駆けつけた杉田玄白の前には、脇差を手に持ち、茫然自失とする源内の姿があり、記憶がないとただ首を振るばかり……。稀代の天才の身にいったい何があったのか。

(著者プロフィール)
乾緑郎
1971年、東京都生まれ。2010年に『完全なる首長竜の日』で第9回『このミステリーがすごい!』大賞を、『忍び外伝』で第2回朝日時代小説大賞を受賞。他の著書に「鷹野鍼灸院の事件簿」シリーズ、「機巧のイヴ」シリーズ、『愚か者の島』など。

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Posted by ブクログ

平賀源内と言えば『土用の丑の日』で鰻屋を儲けさせたプロデューサー!
『エレキテル』(使途不明)なるものを作り出した発明家!?→本書ではエレキテルがどういうものかの説明あり
はたまた、絵を描き、戯作を書き、蘭学者で植物学者で陶芸もこなし、金山も掘り当てる非常にマルチな才能を持つ男!現代であればインフルエンサーとして何らかの富は築けたはず・・・

しかし、そんな彼の最期は意外と知られていない・・・

まさかの、人を殺して投獄、破傷風にかかり獄死!!!


本書は天才 平賀源内の犯した殺人事件の謎に迫る!

最後がせつない・・・



因みに本書を読んで得た雑学としてシロツメグサとはオランダからの積荷の緩衝材として使われており、その名称が『白詰草』だったそうです!

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2022年06月22日

Posted by ブクログ

平賀源内の最期に何があったのか。
あの事件の真相は。
史実としても、あそこから生き残っていたという説も(可能性は低いとはいえ)あるらしい。
冒頭のあの事件は、実際に起こっているんだよね。。。
そして、その後に語られる話の意味、そうきたか。
あの事件に至るまでの源内さんが周囲の人の視点から語られる。志乃との関係がよかったなぁ。櫛も、本当によかった。
たけとんぼ、平賀源内の発明っぽく書いてあるのも楽しい。(史実ではないっぽいけど、気にしない。)
非業の最期を遂げた人が生き延びていたかも、というのは、後世の人の願いでもあるのだと思う。
さて、源内さんはどうだったのだろうか。

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2025年05月06日

Posted by ブクログ

時代小説を読んでいると、頻繁に登場する「平賀源内」
現代で言うなら「多方面にわたるプロデューサー」であろうか?

自分から藩主に、他の藩には仕えないということを約束し、自分の自由気ままな好奇心のままに、生きてきた人。

その顛末を物語に。

実に面白かった!

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2024年02月29日

Posted by ブクログ

平賀源内は晩年に殺人事件を起こし、その罪を問われて伝馬町の牢屋敷で獄死した。歴史上はそういうことになっている。しかし、本書は???

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2022年08月27日

Posted by ブクログ

平賀源内という、名前は有名だけどあんまりよく知らない人を題材にしたミステリー。ヘンテコな人物だったのか、と初めて知った。時が前後するのが読みにくかった。ラストはいまいちかな。

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2022年07月31日

Posted by ブクログ

実在した人物を基にしたフィクションは、苦手なのだけど、乾緑郎さんは読んでしまう。
そして、面白く読めた。さほど会話や説明的文章があるわけではないが、キャラクターがいい。日本史の教科書や便覧的なものを再確認したくなった。

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2022年06月17日

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