乾緑郎のレビュー一覧
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Posted by 読むコレ
第9回の「このミス」受賞作家による忍者ものの
時代小説。時代ものですが割と自由な作風でしかも
忍者ものなので苦手意識のある方でも読み易い気が
しますね。作者自身は舞台脚本を書かれているだけ
あって文章も読み易く、情景が想像しやすい。
ただちょっと時間軸が分かり難い...かな?
伊賀の上忍に直々に育てられた主人公の「文吾」が
忍者という生き方、己のアイデンティティを模索する中
歴史の渦に巻き込まれていく...。伊賀壊滅に向けて
北畠軍の大軍が迫ったり、その中で妹分の「お鈴」との
微妙な恋愛に揺れたりと...なかなかに忙しいw。
この主人公の「文吾」は後に石川五右衛門 -
Posted by ブクログ
伊賀の上忍・百地丹波によって一流の忍者に育てられた文吾は、何ゆえ忍びを目指すのか思い悩む。やがて北畠(織田)信雄率いる大軍が伊賀に迫る―。第2回朝日時代小説大賞受賞作(「BOOK」データベースより)
『忍び秘伝』もそうだったから、多分そうなんだろうなぁとは思ってましたが・・・。
あー、やっぱりこれも忍者もの時代小説じゃなかったー。
SF風味の方が色濃く出ているので、山田御大みたいな「忍者同士のめくるめく激闘!」みたいなものを期待すると、がっかりする率が高いです。
読み始めてすぐに、主人公が過去の自分に(意識が)飛ばされて、ほとんど過去の話で埋まっちゃうのもいただけなかった。
んで、 -
Posted by ブクログ
永禄4(1561)年、川中島の合戦に出現した「御左口神」。天下をも左右するとされる謎の兇神をめぐり、若き日の真田昌幸と可憐な歩き巫女の少女が、謎の忍者・加藤段蔵に挑む!さらに異形の軍師・山本勘助も登場(「BOOK」データベースより)
歴史小説かと思いきや、実はSFだったというオチ。
しかも参考文献にラヴクラフトが含まれるというぶっ飛び具合。
始めの方は割と取っ掛かりにくい感じを受けましたが、そこを乗り越えるとサクサク読めます。
長じてから真田と関わるであろう、小梅の息子の名が明かされるラストもうまいなぁ。
歩き巫女の生活や、当時の風習などを楽しんで学べるというおまけもついて、なかな