山田文のレビュー一覧

  • ステイ・スモール 会社は「小さい」ほどうまくいく

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    資本主義において、規模拡大のみを目指す兆候に警鐘を鳴らす本。
    小さくはじめて堅実に。目の前の顧客を大切に。
    当たり前のようで、組織が肥大化すると見えなくなる本質を突いてくる。
    組織間の隔たりが無くなり、自由にコラボレーションできるようになってきたこの時代、こういった小さいが価値ある仕事をする企業が増えてくるだろう。
    中抜き業社が居なくなって、そうした実質的な価値を提供する人たちが報われる社会になると良いと思う。

    中盤〜後半はやや冗長だったので星4。

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    2021年10月02日
  • 地球の未来のため僕が決断したこと 気候大災害は防げる

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    素晴らしかった
    恐らくあるであろう「お前が言うな」的なブーメラン批判は措いといて、ビル・ゲイツのように国家を超越した人でなければ温暖化には取り組めない気がする

    国家の枠組みでの政策はglobalな問題にとって時代遅れで、GAFAMの影響力は増すばかりだから

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    2021年09月18日
  • パリ警視庁迷宮捜査班 魅惑の南仏殺人ツア―

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     昨年の第一作『パリ警視庁迷宮捜査班』には度肝を抜かれた。個性豊かな困りもの警察官たちがひとところに集められ、世間の眼から隠されるというパリ警視庁の目論見と、それに反して活躍し団結してしまうへんてこなメンバーたちという構図が、ある種典型的でありながら、やはり嬉しいシリーズの登場作であった。

     本作は期待のシリーズ第二作。本書では前作登場のメンバー9人に加え、2人のメンバーが順次加わってゆく。さらに前作登場の犬に加えネズミ君も登場して、しっかりコミカル面を演出してくれる。そして難事件への、バリエーション豊かなアプローチと、何よりもクリスマス・ミステリーとしても明るく暖かく楽しめてしまう。

     

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    2021年01月07日
  • ステイ・スモール 会社は「小さい」ほどうまくいく

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    不用意に顧客を増やすと管理のために自分が負債を抱えることになる。
    売上に上限を持たせ、最高のサービスを提供できる規模を維持する。

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    2021年01月04日
  • ファンタジーランド(下)―狂気と幻想のアメリカ500年史

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    いやー、これはアメリカという国を知るために必読。トランプに熱狂する宗教的保守の人たちを見て「古い伝統を守る人たち/あるいは引きづる人たち」と思い込んでいた部分がありますが、さにあらず。もちろん古い伝統を守っている人たちもいるのですが、エキセントリックなくらいの急進的(カルト的な)宗教の多くは1960年代以降に生まれたもので、特にここ20年くらいで隆盛して来たものなのですねぇ…
    本家であるヨーロッパでさえ年々宗教色が弱まっている中で、(先進国の中で)ひとりカルト的な宗教信者が減っておらず、人口の1/3が「聖書に書かれていることは文字通り事実」と心から信じる国。
    昨今「アメリカの分断」が言われます

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    2020年12月26日
  • ファンタジーランド(上)―狂気と幻想のアメリカ500年史

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    いやー、なかなか面白い。アメリカという国の非科学的な側面からの生い立ちとその後の歴史。
    確かにアメリカという国は、もともとが金を求めて一攫千金を狙ってバージニア辺りに入植して来た人たちや、宗教上の争いの結果「理想のキリスト教者の共同体」を作ろうと渡って来たピューリタンの一団が建国した国の連合体ですからね…元が「空想」とともにあるような国家な訳で…
    私も9〜10月に掛けて集中的にウォッチしていた、あの「トランプに熱狂する人たち」のバックボーンにあるものを紐解いていく感じで非常に興味深く上巻を読み終えた次第。(福音派など原理主義的あるいは急進的なキリスト教宗派たちの生まれて来た背景についても結構な

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    2020年12月24日
  • ステイ・スモール 会社は「小さい」ほどうまくいく

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    自分の生活を中心に仕事を組み立てる
    仕事は心の健康を保てるペースでするもの

    ↑そうでありたいとは思いつつも、今の日本企業ではなかなか声高に言いづらいけれど。それも可能なんだということを示してくれている。

    規模拡大が必ずしも正しいことではなく、
    目標に上限を定め、自分によって何が十分かを把握すれば、ほんとうの自由が得られる。
    ほんとうに役に立ちたいと思う相手を顧客にできる。

    ↑言うは易し行うは難しだけれど、まずは自分にとって何が十分なのかを把握することが大切だなと思った。

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    2020年10月23日
  • パリ警視庁迷宮捜査班 魅惑の南仏殺人ツア―

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    ネタバレ

    自らを銃士と名乗る濃い新メンバーが加わるところから始まる今巻。
    そこへ入ったのは一人の警視正が手錠をかけられ、暴行を受けて、特注の標識の下で撃ち殺されていたという知らせ。
    それはアンヌの別れた夫の父親だった。
    そこからはじまる、特別班と刑事局、捜査介入部との捜査争い。
    新たなメンバーを迎えた彼等は犯人を求めて、活動を始める。

    今回も面白かった(^^)
    クリスマス季節ということで、みんなのクリスマス風景も良かった。

    次の新刊も楽しみです♪

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    2020年10月10日
  • コロナ・ショックは世界をどう変えるか 政治・経済・社会を襲う危機

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    コロナ禍に翻弄されている現代に対する短い本、または長いエッセイ。
    一番気になったところは、以前のものを破壊するのではなく、増幅するもの、という点。
    現在の社会的な問題点が増幅された場合、どのように過ごすのか、生きるのかを考えたいと思う。

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    2020年08月22日
  • IDENTITY 尊厳の欲求と憤りの政治

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    ここ数年の政治や社会の対立軸に対して、ぼんやりと思っていたことを言語化してくれたような著作であった。
    ”アイデンティティ”言いかえると”承認欲求”ということか。
    結局は社会全体が豊かになってきたということだろう。比較の問題はあっても。
    この”アイデンティティの政治”の考え方は大きな視点だけでなく、身近なコミュニティや会社内のことでも応用できると思う。どうすれば所属メンバー全員が生き生きと前向きになれるか。人材育成という観点で、エンゲージメントというワードが注目されてきているが、根底にあることは本書に近い気がする。

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    2020年06月21日
  • ファンタジーランド(上)―狂気と幻想のアメリカ500年史

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    自分のアメリカに関する知識が思ったより少なく、読み進めるのに時間がかかる部分もあったが、部分的に知っていたアメリカ文化が繋がった。宗教、ディズニーランド、UFO信仰、チャッキーチーズ、ダンジョンズ&ドラゴンズ…特に「ダンジョンズ」を知ったにはストレンジャーシングスで、番外編で脚本家の兄弟がこのゲームについて熱く語っていたのをハテナな気持ちで見ていたが、なんとなくドラマの80年代とともに理解できた気がする。
    印象に残ったところ
    「ホームスクーリング運動は当時キリスト教根本主義を奉じる右派の間でも、自由奔放な左派の間でも展開された。右派はこう考えた。ホームスクーリングにすれば、聖書を信奉す

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    2020年03月29日
  • ザ・ディスプレイスト 難民作家18人の自分と家族の物語

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    エッセイ、ノンフィクションなんだよね、つまりこれは現実。
    どんな国で、どんな状況で、どうして難民になるのか、そして行った先の国でどんなことが待ち受けているのか。まるで知らなかった。
    悲惨で読むのがつらい話もあったが、そうだよねきっとそうだよねと共感するところも。

    どれもよかったけれど、中でも『トランプの壁は、つくられる前からおいしい食べものに負けていた』(アリエル・ドルフマン)、『恩知らずの難民』(ティナ・ナイェリー)がよかった。

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    2020年02月28日
  • 3つのゼロの世界 貧困0・失業0・CO2排出0の新たな経済

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    ソーシャル・ビジネスは、明らかに世界的な流れなんだと思う。
    2006年のノーベル平和賞の受賞は、その後押しになっている。
    10年前は、ジェフリー・サックスの本を読んでいたけれど、マクロ政策の話よりも、マイクロファイナンスの方に魅力を感じる。
    ユヌスも、インフラやガバナンスの重要性を強調していたので、下部構造ということなのかもしれないが。

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    2020年01月06日
  • ファンタジーランド(上)―狂気と幻想のアメリカ500年史

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    自分が真実だと思えば、そう思うようになった理由や経緯にかかわらず、それは真実であり、誰もそれをとやかく言うことはできない、という考え方に至る。

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    2019年10月04日
  • ザ・ディスプレイスト 難民作家18人の自分と家族の物語

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    世界のニュースを普通に見ている人は、さすがにここ5年の間のどこかで、難民を受けれるということについて、あるいは難民支援、ということについて、一度くらいは考えることがあったのではないだろうか。
    ん? 考えたことない?
    まあ日本にいると、あんまり深く考えなくても済むんだけれど・・・。(今のところはね)

    私も折にふれ、もし日本が、難民が押し寄せているギリシャの場所にあったら?ハンガリーのあたりだったら?ドイツだったら?イギリスだったら?と考えようとしてみたけれど、結局答えは出なくて結論はいつも保留。
    ひとつだけハッキリしているのは、日本だろうとどこの国だろうと、全員は受け入れられないということ。

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    2019年05月22日
  • ファンタジーランド(下)―狂気と幻想のアメリカ500年史

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    何を信じてもよいが、その結果は受け入れること、というのがアメリカの基本思想のようだが、社会が高度になりすぎて、結果幸せな人生を送れる人がほとんど居なくなってる気がする。

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    2019年04月01日
  • ファンタジーランド(上)―狂気と幻想のアメリカ500年史

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    現実的で理論的な思考の根本が幻想、という、軸で捉えたアメリカを書く本。
    なるほど、正しく間違えまくる国、ということなんですね…

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    2019年03月21日
  • 3つのゼロの世界 貧困0・失業0・CO2排出0の新たな経済

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    グラミン銀行創設者であるユヌス氏が、貧困・失業・CO2排出のゼロ化に向け、
    いかにソーシャルビジネスが有用であるのか?これまでの経験を元に綴った内容。

    人間はだれしも起業家である、必ず誰しも両親を持っているという考えに基づき、
    ソーシャルビジネスを行う場を提供する重要性中心に書かれているが、
    極めてその納得感は高い。
    著者の本を読んで、一人でも多く、似たような考えを持つ人が増えるほど、
    格差を中心とする今の民主主義の弊害を解決できるように感じた。

    日本へも来ているので、一度直接著者の講演も聞いてみたい。

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    2018年05月22日
  • 忙しいのに退化する人たち やってはいけない働き方

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    キャッチーなタイトルに惹かれて。素直に自分でタイトルをつけるなら「忙しいふりをしているあいだに、本質を見失った人たち」になる。この本でいう「退化」とは、能力が低下することではなく、本質的な仕事や生き方を見失ってしまうことで、耳が痛くなる話もちらほら。まずは明日から、「これは偽仕事だな」と判別しながら働くことから始めてみる。

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    2025年12月01日
  • ヒルビリー・エレジー~アメリカの繁栄から取り残された白人たち~

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    貧乏な白人が弁護士になった頑張りを自慢している雰囲気がプンプンするが、彼が育ったPoor Whiteの実態がよく分かる良書と思う。彼が副大統領にまで上り詰め、更に高みを狙う時、この育ち方がどっちの方向に向かうのか興味津々。
    イギリスには”Chavs”という階層があり、サッチャーの負の遺産とされているが、このPoor White English がイギリスで出来てしまったことを並行して学ぶと日本の将来(Poor Japanese)の出現もよく見えてくるものと思われる。

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    2025年11月05日