山田文のレビュー一覧
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知らなかったことが多く知れた。
平均気温が数度あがることってそんなに大ごとなの、と思っていたのは大きな間違いだとわかった。
技術への信望はビルゲイツらしいし、それは信じたいと思う。一方で原子力への感覚は国や人によって大きく違うだろうし、全世界的な取り組みの前提となる平和な世界がエネルギーを人質にして脅かされてしまう中、先は厳しいとも感じざるを得ない。
平均気温が4度高かった恐竜の時代にはワニが北極圏で生きられた。
氷河期の平均気温は今より6度低いだけだった。
温室効果ガスを排出する人間の活動
ものを作る(セメント、鋼鉄、プラスチック)31%
電気を使う(電気)27%
ものを育てる(植物(肥料生産)、動物(牛のゲップや排泄物、森林破壊) 19%
移動する(乗用車47%, バス、トラックなど30%,船10%, 飛行機10%)16%
暖めたり冷やしたり(冷暖房、冷蔵)7%
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mRNAとは全ての人間と動物の細胞に存在する、特定パターンの分子。
それがいわば生物において暗号を運ぶ使者のような役割を果たしている。
この分子はDNAから細胞内の工場のような場所に一連の指示を運ぶ。
そこで運ばれた情報をもとに、体の臓器や組織を形作りコントロールするための必須タンパク質が作られる。
uRNA(ウリジン含有mRNA)
saRNA(自己増殖mRNA)スパイクタンパク質全体をコードするワクチン。
modRNAとはスパイクタンパク質全体をコードするワクチンの中で、コブ状の突出部のヌクレオシド配列を調整したもの。
ビオンテックのワクチンにはmodRNA(修飾ヌクレオシドmRNA)の技術が使われている。
コロナワクチンには受容体結合ドメインを発現するものではなく、スパイクタンパク質全体を発現するタイプのもの。
樹状細胞は将校。そこで集めた情報を集めて分析し、その情報を使って部隊を前哨地点に向かわせる。
ワクチンは注入する場所によって免疫反応をうまく引き出せる。
特にリンパ組織(その最大のものが脾臓)に注入すること。
だから副反応で脇の下の腫れがあるのだと思う。 -
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ネタバレ新型コロナで経済活動が落ち込んでも、CO2排出量はわずかしか減らなかった。
温室効果ガスは年間510億トン。どのくらいの割合になるのか計算する。1%年間5億トンを超える技術に投資する。
鉄鋼とセメントの製造は全排出量の10%を占める。発電は27%。
電気量は、1メガワットで小さな町、5000ギガワットで全世界。
空間が必要=太陽光、風力、水力、だけでは賄えない。エネルギー空間密度が低い。
費用はいくらかかるのか=グリーンプレミアム。これが高すぎると誘導するのは無理。マイナスなら自然とそちらを選択するはず。
DACで吸収するのは年間5.1兆ドルかかる。最も費用がかかる方法。
グリーンプレミアムが低い電気を作って、エネルギーを電気に依存することが近道。
水力発電は、土壌の炭素がメタンに変わり放出される。逆効果になる。
経済発展には安いエネルギーが必要。中国は石炭火力を75%下げて経済発展した。
太陽光や風力、水力がただなのにグリーンプレミアムがかかるのは、化石燃料が非常に安いから。
場所によっては再生可能エネルギーが利用できない=送電にお金がかかる。
安定供給のために化石燃料が求められる。バッテリーでは対応できない。原子力は必要。
クリーンなエネルギーは、今後さらに必要になる。人口増加、経済発展のため。現在の発電量の3倍以上必要になる。
電気が占める割合が多くなると送電網のスマート化が必要になる。
原子力以外にはない。発電設備の資材量も最も少ない。太陽光が一番多い。テラパワーの原子炉。
核融合はいまだに実験炉段階。プラズマを発生させるための電力が、発電よりも多い。
養生風力は有望。
バッテリー、揚水発電、蓄熱、安価な水素。燃料電池のための水素を得るために電気を使うと持ち運べるが、エネルギー効率は落ちる。
炭素回収=コンクリートの中に埋め込む。
電力使用量を平準化、または減らす。
ヒートポンプによる熱源にする。
セメントは製造過程で二酸化炭素が出る。エネルギーの問題ではない。
製鉄は電炉で解決可能。
プラスティックは、炭素を使って製造する。閉じ込めて置ける。
結局、可能な限り電化し、脱炭素した電力網から獲得する。残った排出は炭素回収、資材をもっと効率的に利用する、という方法がよい。
食用に動物を育てることは大きな要因。牛のゲップにはメタンが含まれる。
ボーロッグは(
(緑の革命の引き金)、茎を短くした小麦を開発した。トウモロコシと米も同様のものができた。半矮性の小麦。肉食の方が餌のカロリーを使う。
肉の代わりに植物由来の肉をつくる。細胞肉、培養肉をつくる。食材の無駄をなくす。
ハーバーボッシュ法で合成肥料ができるようになって農業革命が起きた。肥料のおかげで、微生物が窒素を作らなくなった。製造に二酸化炭素を排出させる。
亜酸化窒素は回収できない。
森林破壊は人口増加のための食料と燃料を作るために起きる。森林破壊を補う植林はできない。
ガソリンほど安く密度が高いエネルギーはない。輸送のためのエネルギーは排出量の16%しかない。
電機自動車は、グリーンプレミアムはほぼゼロに近づいている。しかし、ガソリンが安ければバッテリーが高くてそうはならない。充電に時間がかかる。
代替え燃料には第二世代のバイオ燃料がある。食用ではない植物から作られたエネルギー。空気中の二酸化炭素を回収して炭素エネルギーを作る電気燃料。
バッテリーはガソリンの35倍の重さになる。
長距離の大型トラックは実用的ではない。
船と飛行機は、必要な動力が多いので電化できない。バンカー重油はとても安い。
小型のものは電気、船は原子力で。飛行機は代替燃料。
電気の飛行機は、二人乗りで3時間まで。
電気自動車が広く使われるとガソリン税の収入が減る=見かけよりもガソリンのコストが安い証拠。
冷暖房は電気のほうがすでに安い。ヒートポンプで熱を賄えばグリーンプレミアムはマイナスになる。=電化、電気を脱酸素化、省エネを進める。
収入が上がるほど炭素を排出するようになる。
最貧国では電気自動車よりワクチンのほうが重要。
マングローブは、防波堤より安くつき、浸水の被害を防ぐ。
ティッピングポイントに達して、海底のメタンガスが放出されるようになると取り返しがつかない状態になる。
ジオエンジニアリング=大気を一時的に変化させて気温を下げる=1%太陽光を減らせばよい=雲を白くする。
安上がりだが、世界的な合意が必要。
電気はクリーンでもそうでなくても同じ使い勝手。義務付けなければ安いものが売れるだけ。
アメリカはガソリンの10%がバイオ燃料になっている。
次世代バイオ燃料の研究が進まないのは、市場があることを確信できないから。
太陽光や風力を普及させたのは買取制度や補助があったから。技術開発によってグリーンプレミアムは少なく、またはマイナスになる。
2030年までに削減、と2050年までにゼロを達成、は同じ方向ではない。技術開発の目標が違う。
炭素に値段をつけるカーボンプライシング=温室効果ガスの排出は高くつくことを市場に示す必要gあある。
グリーンプレミアムを下げることは慈善事業ではない。これが新しいイノベーションのチャンスである、と捉えるべき。 -
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筆者は、アイデンティティの尊厳が求められているとする。これを解決するアイデンティティの政治が必要であるが、これが解決が困難な状態が現れ、安易にジェンダーやLBGTのようなより狭い問題に集中する様になった。これにより、アイデンティティの尊厳を求める最も大きな中間層の要求に、既存の中道左派が応えられない事が、現在の課題であるとする。
移民を含めたより多くの人を巻き込むアイデンティティへの取り込みにより、解決することが出来るとするが、その具体的な方法は明確でない。
移民への言語等の文化教育も行き過ぎると、移民のアイデンティティを奪うことにもなりかねない。 -
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ファイザー社と組み、11カ月という常識外のスピードで世界初の新型コロナワクチンの開発に成功したビオンテック社。「医療界のゲームチェンジャー」として一躍脚光を浴びているmRNA医薬の技術で世界の最先端を走るバイオ企業の創業者/研究者夫妻に密着取材した迫真のドキュメント。
非常にタイムリーな話題がここまで早く翻訳までされて我々の手元に届くとはまずスピード感にびっくりする、コロナワクチンの裏側を描いた作品。本当にすごい科学者が世の中にはいるんだなと胸が熱くなった。政治とは距離を置きながらも、ひとりひとりの命を救ってくれたのは彼らなんだ・・・ととても感動しました。日本ではファイザーの名前が独り歩きしているけれど、ファイザー・ビオンテックのワクチンを受けた一人として、ビオンテックの皆さんに感謝してもしきれない。こういう素晴らしい情熱と能力を持った科学者を応援できる国でありたいな。 -
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ビル・ゲイツ氏による気候災害の現状の危機と今すぐ取るべき課題の提言がまとめられた本書、かなりヨカタ‼️
既に脱炭素社会に向けた取り組みが毎日のように取り上げられるようになり久しいが、氏曰く、もっと喫緊に、各国各人が大至急連携を組んで対策を進めねば、地球が本気で取り返しのつかないものとなってしまうという。
気候災害といえば、地球温暖化、異常気象、海抜上昇、などが思い起こされるけど、もちろんそれだけでなく、それにより食産物も生産できなくなり、人は住むのも食うのも立ち行かなくなる、等といった副次的に起こっていく事態の数々によって、地球は壊滅的な状況になっていく、、と。
そしてそれらは地球上の貧困地域から起こることなる。地球温暖化の原因は、先進国による影響がほとんどなのに、と。
こんなかなり絶望的な状況にあるってことは、やはり改めて意識せざるを得ない内容であったし、しかしそこに現代科学の総知見を用いて、ありとあらゆる対策を講じ実施していく、と。そしてそこにビジネスの要素も絡めて実施していこうと提言しているあたり、マイクロソフトを築き上げた氏だからこそ言える、現実的な対策と思えたりする。
ハッと思ったのは、co2排出の要因の割合。今話題のev自動車らの領域となる『移動』って部分の要素は、全体の16%で第4位。これだけ脱炭素社会にはev!と騒がれてるれてものの、全体の16%だ。
もっともな要因は、『ものをつくる』31%。次は『電気を使う』27%、『ものを育てる(植物・動物)』19%。つまり当たり前だけど、今の自分らの仕事、生活そのものが、炭素排出に大きく寄与しており、そこを大きく変えないと、やがて自分らの首を絞めてくことになるんやな、と。
とはいえまずは出来ることからコツコツと、、、とゆうわけで、取り急ぎ毎日のペットボトルを、マイボトルに変えた次第‼️ -
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コロナワクチンは、どうやらこれまでのワクチンとは違い医療界の革命だったらしく、どのようなものなのか気になったので読んだ。
コロナ関連のニュースはあまり見ていなかったので、なんとなくファイザーかモデルナかどっちかの企業がワクチンを作ったと思っていたのだが、違っていた。
実際には、バイオンテックというそれまで無名だった医療メーカーが、当社の画期的な癌治療技術を用いて開発したものだった。
(大規模な治験や流通の段階から、ファイザーと協力した。モデルナはその何週間か後に独自で完成させたらしい。)
本書は、画期的なワクチンの仕組みはもちろんだが、どちらかといえば、優れた洞察力と素早い判断力によって、コロナのパンデミックをいち早く察知し、癌医療メーカーからコロナワクチン開発へと舵を切って推し進めていった創業者夫妻の物語が主である。
資本主義社会の中、利益よりも人類優先で動く夫妻の働きがカッコよかった。
ただ、創業者夫妻はもちろんバイオンテック社員は、休日も無く働いていたようなので、かなりのブラック企業だと思いました。 -
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昨年の第一作『パリ警視庁迷宮捜査班』には度肝を抜かれた。個性豊かな困りもの警察官たちがひとところに集められ、世間の眼から隠されるというパリ警視庁の目論見と、それに反して活躍し団結してしまうへんてこなメンバーたちという構図が、ある種典型的でありながら、やはり嬉しいシリーズの登場作であった。
本作は期待のシリーズ第二作。本書では前作登場のメンバー9人に加え、2人のメンバーが順次加わってゆく。さらに前作登場の犬に加えネズミ君も登場して、しっかりコミカル面を演出してくれる。そして難事件への、バリエーション豊かなアプローチと、何よりもクリスマス・ミステリーとしても明るく暖かく楽しめてしまう。
フレンチ・ミステリーとしてぼくが最近注目しているベルナール・ミニエの作品『死者の雨』でも、サッカー・ワールドカップで盛り上がる作品背景が目立ったが、本書ではパリサンジェルマン対チェルシーという仏英サッカー対決に押し寄せたチェルシー側フーリガンを相手に我らが迷宮捜査班が大混戦を惹き起こす。圧巻(?)でものすごくオフビートな読みどころでもあるように思う。
もう一つはクリスマスイブの一日、警察捜査を休んでそれぞれのキャラクターたちが過ごす時間を、愛情いっぱいに描いてゆく作家のペンの行方にも注目したい。暴力的な連続殺人事件と、暗い過去の惨劇を捜査する警察官たちに与えられる中休みのページは、読者の心も温めてくれるはず。
おまけに<死神>と呼ばれる刑事トレズの思わぬ大活躍シーンもオフビートで作品に奥行きとインパクトを与えてくれる。女性作家ならではのハートウォーミングなユーモアに満ちたシーンが、本題に関係なく挿入されるのも本シリーズの魅力の一端である。
本筋のミステリーについては、主人公である警察官たちの内面や家族の歴史にまで食い込む、軽くはない物語である。作品世界に様々な香辛料も加えつつ、甘くて美味しくてピリリと辛い味付けにしている作者の腕前を味わって頂きたく思う。
本書では一部、邦題の元ともなった先としてリヨンでの一幕がある。リヨンは数年前に旅した新旧市街を併せ持つ美しい都市で、本書ではその様子が生き生きと描かれていて、個人的にはとても懐かしく思った。
最後に、本書解説の書評家・大矢博子さんのこと。彼女は翻訳ミステリー対象シンジケート重要メンバーなので、今年になってコロナ禍のためリモート化している読書会で、居住地を問わず全国レベルで北の端っこの読書子のぼくでも画面上ご一緒できるようになった方である。読書会、本書解説、両面で、専門家ならではの貴重な読書情報を提供して頂けるうえに、硬軟併せ持つ書評内容はとても素敵である。本書を手に取って選択を迷われる方は、まず解説に目を通して頂くことをお勧めしておきます。 -
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いやー、これはアメリカという国を知るために必読。トランプに熱狂する宗教的保守の人たちを見て「古い伝統を守る人たち/あるいは引きづる人たち」と思い込んでいた部分がありますが、さにあらず。もちろん古い伝統を守っている人たちもいるのですが、エキセントリックなくらいの急進的(カルト的な)宗教の多くは1960年代以降に生まれたもので、特にここ20年くらいで隆盛して来たものなのですねぇ…
本家であるヨーロッパでさえ年々宗教色が弱まっている中で、(先進国の中で)ひとりカルト的な宗教信者が減っておらず、人口の1/3が「聖書に書かれていることは文字通り事実」と心から信じる国。
昨今「アメリカの分断」が言われますが、政治的な分断、経済的な分断の土壌として、宗教的な分断・世界観の分断があるし、ある意味益々進んでいる実態がその歴史とともに分かる1冊(いや上下巻なので2冊)。 -
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いやー、なかなか面白い。アメリカという国の非科学的な側面からの生い立ちとその後の歴史。
確かにアメリカという国は、もともとが金を求めて一攫千金を狙ってバージニア辺りに入植して来た人たちや、宗教上の争いの結果「理想のキリスト教者の共同体」を作ろうと渡って来たピューリタンの一団が建国した国の連合体ですからね…元が「空想」とともにあるような国家な訳で…
私も9〜10月に掛けて集中的にウォッチしていた、あの「トランプに熱狂する人たち」のバックボーンにあるものを紐解いていく感じで非常に興味深く上巻を読み終えた次第。(福音派など原理主義的あるいは急進的なキリスト教宗派たちの生まれて来た背景についても結構な紙面を割いています) 翻訳もこなれていて読みやすい。