syo5のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ライトノベルというよりはライト文芸です。
舞台は冬が一年中続き、四季が一切無くなってしまった世界。
神奈川県出海町で過ごす幸久と、同じく出海町の別荘で一人住んでいる美波の甘く切ない恋のお話です。
高校3年生であれば誰もが悩むであろう進路の問題、思春期特有の葛藤などが描かれています。
自分もこの頃は色々と悩んだなぁと、小説を読んで懐かしく感じました。
終わらない「冬」の描写を繊細に描いており、冬のあの綺麗だけどなんだか寂しくなるような光景を感じながら本を読み進めることができました。
おそらくコロナ禍に巻き込まれてしまった高校生達がモチーフなのだと感じました。 -
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Posted by ブクログ
ネタバレシリーズ完結。
フロイト先生の追ってた悪夢と直接対決した…と思ったらアッサリでした。それにしてもペコの荒唐無稽、強い。
恋愛になりそうでならなかったのも良かったです。友情しか深まらなかったし、ペコを始めとしてヲタ森も姫香も翠も成長しました。
夢で繋がる、って凄い。電気信号を脳に送り込んで映像やメッセージを共有、と言われれば(……いずれ出来るかも?)となるのにもハッとしました。技術の進歩よ〜
追ってた悪夢の根源はリングっぽかったです。
ナタリアは貞子より酷い人生なので全てを呪いたくもなり、殺すという悪意だけを夢の中に遺していったのも頷けます。
夢科学研究所と対峙出来て彼女も少しずつ救われていく -
Posted by ブクログ
ネタバレ「人を殺す悪夢」を解き明かし、事件の真相に辿り着くミステリ。面白かったです。
内藤さんのシリーズは3作目、比奈ちゃん恵平ちゃんの2シリーズと違い、今作は警察関係ではない。睡眠時に見る夢の研究所です。
キャラはいつも通り立ってて、なんだか事情がありそう。庭園作りに勤しむ肥料袋のような学長さんや、食堂のおばちゃん・タエちゃんも気になります。森をフラフラしてる白衣の人は一体?
悪夢が解き明かしたのは辛い事故とそれの隠蔽で、悪夢となってたのは事故の記憶と隠蔽するための脅迫によるトラウマ……悪夢に悩まされていた人たちが死んでしまうほどの。酷い。
夢だからいつものようなエグい遺体損壊描写は無いけど、やり切 -
Posted by ブクログ
夢探偵ってあるから、もっとオカルトチックかと思ってたけど、違ってた。
なんで、こんな夢見るの?をずっと調べて辿り着く…
何かプロファイリング??…ちょっと違うな…
しかし、同じような夢見る人の原因探して、これはやり切れん感が、半端ない。
夢って、自身が封印してる記憶とかも出て来るんかな?
自己防衛で封印しているとしても、封印しないと自身が保たないような凄い事は、どこかから溢れ出るんやろな。
精神的なもんやから、やはり、夢とかに溢れ出る…
そんな封印しないといけない事を幼い子供達に…
ほんまに、親とか関係する大人には怒りしかない…
夢とミステリーの融合…ええ感じでした!
私の見る夢?
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購入済み
最後
全体を通して、簡素であるよう丁寧に気持ちが向けられた文が読みやすい。展開も無理矢理感は少なく自然。
しかし最後。パパ福原の回想を一人称、福原は三人称だったものが激しく混同。表現上意図されたものであろうと、いきなり読みにくく素人文のようになるところは助けて欲しくなる。 -
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Posted by ブクログ
このシリーズ好き
前作の「どこよりも遠い場所にいる君へ」の続編
和希や幹也が出てくるんだけども思ってたよりもガッツリ登場する。
東日本大震災で両親を亡くし、息子を亡くした叔父叔母に引き取られ、自分は息子の代わりにされてるんじゃないかと自分という存在に疑問を持つ。幼い颯汰の抱く怒り、寂しさ、恐怖そんなものに酷く共感してしまう。そしてそれを優しく包んでくれる五鈴に安心する。でも五鈴にも秘密はあって……
感情が見える小説が大好きだからこの作品も本当に好き。もっと読みたい
「どこよりも遠い場所にいる君へ」があるからこそ、和希の想いや気持ちを知ってるからこそ和希や七緒のひとつ一つの言葉が重く深く鋭 -
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Posted by ブクログ
内藤了『夢探偵フロイト ナイトメアの殺人実験』小学館文庫。
シリーズ完結編。
夢とは不思議なもので目覚めると内容を覚えていなかったり、はっきりと覚えていたりする。仕事でなかなか解決出来なかった問題を夢の中で解決し、翌日、それを試すと上手く行ったりする。
そんな不思議な夢をテーマにしたシリーズも、シリーズを通して最大のテーマであったフロイトが長年に亘り追い求めて来た『人を殺す悪夢』の謎とついに対決する時が来たようだ。
鈴木光司の傑作ホラー小説『リング』のような……
フロイトの元に介護福祉施設で相次ぐ悪夢による不眠を伴った謎の感染による心臓麻痺の事案の調査依頼が入る。感染者が他者に呪いの