【感想・ネタバレ】さよなら、転生物語のレビュー

あらすじ

著者累計90万部突破!(電書含む)

生まれ変わったら幸せですか?
自分の人生が愛しくなる
涙と希望のヒューマンドラマ!

待望の文庫書き下ろし長編!


【あらすじ】

「生まれ変わりたい」。仕事に疲れたサトルは、拾ったランプの魔神の力で別の時代の人間を生きることに。それは誰とも競わず、遊んで暮らせる日々ーーのはずだった。やがて集う、転生を希望する者たち。ニートのゲーマー、皮膚炎に苦しむ少女が人生をやり直す時、本当に望んだ幸福を手にできるのか? 歴史と世界を駆け巡り、現代の生き方を問い直すヒューマンドラマ!
あなたはあなたのままでいい。
【文庫書き下ろし】


著者について
●二宮敦人(にのみや・あつと)
1985年東京都生まれ。一橋大学経済学部卒業。代表作『最後の医者は桜を見上げて君を想う』等、フィクションとノンフィクションの垣根を越えて活躍。著書に『18禁日記』『最後の秘境 東京藝大:天才たちのカオスな日常』『紳士と淑女のコロシアム「競技ダンス」へようこそ』等がある。


<全国の書店員が絶賛!>
・転生という言葉から得るイメージとは全く違う思わず息をのむような人間ドラマ。生きることとは何なのか? 幸せとは何なのかをこの本は本当の意味で教えてくれた。
(TSUTAYA商品企画プロデューサー 栗俣様)

・幸せってなんだ!? 現状に不満を抱く現代人が望んだ人生に転生したら……こんな人生!! と思っていたはずなのに……今まで見えていなかったことが見えてくる。一気読みしました。(喜久屋書店 小倉店 藤田様)

・自分以外の人生に転生出来たら幸せになれるのに……転生した世界に触れたことで自分の人生が愛しくなる。心の底から「自分の人生を生きたい」と震える希望を与えてくれる物語。(ジュンク堂書店 名古屋栄店 西田様)

・読み終わった後、すがすがしい気持ちになりました。転生の指輪を通して、大切なことに気付き、昨日までの自分とは違う何かを手に入れた彼らの話も読んでみたくなりました。(紀伊国屋書店 新宿本店 宮本様)

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

二宮敦人さんの作品は『最後の医者は桜を見上げて君を想う』以来で2作目。

『さよなら、転生人生』
いわゆるランプの魔神であるビルカが現れ、現世を離れ自分が希望する生き方が出来る「魂」に転生できる物語

転生とは魂のお引越し♪
ワオッ!なんと軽快な・・・
転生先は、魂が抜けた直後の肉体!!
ビルカが条件にあった魂を時空を超えて探し出し、依頼者の魂をその肉体に放り込むのだ。

その他設定として・・・
・知識と記憶は持ち越される
・言語野は能力として備わる
・転生は途中でやめることも出来る
・同じ人以外なら何度でもやり直せる

ほほぅ・・・
何だかメリットしかなさそうな転生ですな。
本作は、以下の章毎に3人の主人公の転生物語

第一章 楽園を捨てる理由
古狩サトルは会社を無断欠勤して訪れた海辺で、ビルカの魔法のランプを見つける。
サトルはブラック企業に勤めるが、今の世界に嫌気がさしていた。転生先には「遊んで暮らせて、誰とも競わずにすむ世界。そりの合わない人とは関わらなくて良くて、仲のいい人とだけ一緒にいられる世界」を希望する。

第二章 人が龍を滅ぼすとき
転生希望者はサトルの友人の本原隆太。
父親が社長の隆太は、父の後継ぎとなることに反発し高校卒業後ニートを続けている。ゲーム漬けの日々を過ごす隆太は、転生先として「強靭な戦士になりドラゴン退治が出来る世界」を希望する。

第三章 ゆるしがたき病
転生ビジネスを始めたサトルに初めて依頼して来たのは、重度のアトピー性皮膚炎に悩まされる鶴田愛美。愛美はアトピーが原因で学校でもいじめにあっていた。「健康な体であれば、肌が健康であってくれれば、他は普通程度でもいいという転生先」を希望する。


ネタバレは避けるとして・・・
とにかく転生先の世界観に先ず驚いた。
国境を渡るのは当たり前で、世界を駆け巡り、遥か彼方へ時空を超える。
人々の暮らしぶり、信仰、精神、文化の有り様から、壮大なスケール感を扱っているのが圧巻だった。そして、その中に忽然と魂を転生された3人の主人公達・・・

3人それぞれの立場やものの見方に、同じ現代人として共感しながら、その背景にある現代の生き方にも、作者からの問いかけを強く感じる。
転生することによって生き方がどう変わるのか、変わらないのか、或いは転生先から戻って来るのか、来ないのか・・・
知識と記憶を持って転生しているだけに、この転生をどう活かすのか・・・
主人公が希望した魂をもってなお、悩み続け、自分の生き方を選択していく様子は実に興味深い。

各章ラストに、転生された時代と場所の種明かしをしてくれる所もにくい演出だった。第二章と三章に至っては、現世に繋がる伏線回収まであり、すっかり魅了されてしまった。

装丁の美しさと各章のタイトルセンスも素敵で拘りを感じた。でも『さよなら、転生人生』だけはちょっと違う様な気がするのは私だけだろうか。

望みどおりに生まれ変わったら、本当に人は幸せになれるのか?自分の人生をみつめるいいきっかけにもなる作品だと思う。
読後は気持ちのいい爽快感と、作者から人生のエールを届けてもらったような気持ちになれた。
是非これはシリーズ化して欲しい♪

文体も読みやすく平易な表現が成されているので読書慣れしていない方にもオススメしやすい作品だった。
これから益々楽しみな作家さんだと思う。


0
2024年07月10日

Posted by ブクログ

別の人間に生まれ変わるという物語。リアルに今の生きづらさが上手に描かれていて大昔の良さが素晴らしい。徐々に今のように変化していった様子がわかる。ありがとう、自分の人生。

0
2025年06月12日

Posted by ブクログ

読みやすくてすぐ読み終わってしまった。

自分の人生どこかしら嫌なところがあり、違う人になれたら今よりももっと楽しく生きていけると考えたことがあった。自分ならどういう転生するかな、そもそも転生したいかなと考えた。

楽しく読めました。

0
2025年04月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

二宮敦人さんが書いてるってことで読んだが、名前もあまり聞かないし、軽く読める感じの本かなと思っていたが、すっごく面白くてびっくりした。

主人公がチート能力を持ってたりだとか、知っている物語の中に入り込んだりとかいう、漫画とかラノベでよく目にする転生ものとは全然違って、本来の転生(?)ってこんな感じなのかも、と少し思った笑

2つ目の転生では、隆太が龍討伐隊のリュウに転生し、スーを通して自分の父親とその職業に向き合っていくが、転生が終わって現代に戻ったあと、隆太がスー・ウェンミンの名前を見つけた時、すごくうるっときた

いつも思うけれど、二宮さん作品毎に全く雰囲気が違くて、ほんとに同じ人かな?ってよく思う。どの作品も期待を裏切らない面白さで楽しませてもえるのがすごく嬉しい笑

0
2024年02月01日

Posted by ブクログ

転生を機に、人生への向き合い方が変化する。転生の世界で今までと違った人生を生きてこそわかることがある。軽い物語かと思いきや、読後に爽快さと感動が残った。

0
2023年09月14日

Posted by ブクログ

思っていた転生の物語ではなかったけれど、それぞれが転生先で様々な価値観に触れて人間として強くなる。未知の現象に人はどう生き抜いたのか、人間の強さを目の当たりにした。


ふと、今の人生に疲れた時、嫌気がさした時、「転生」という選択肢があるといいなって思った。

お気に入りは、二つ目の物語です。

0
2022年07月22日

Posted by ブクログ

拾ったランプから魔神が出てきた。
違う時代の人間に転生させてくれるらしい。
転生した人たちはどのような第二の人生を過ごすのか。

というようなお話。
思い切り異世界に転生するわけではなく、転生先は実際にいた誰かの人生の続き。

ブラック企業に疲れ果てた青年は争いも仕事も無い楽園へ。
引きこもりニートの青年はドラゴン退治へ。
皮膚病に悩む少女は健康な肌をもつ人間に。

「今」に戻ることもできるし、転生先でそのまま一生を終えることもできる。気に入らなければ別の転生先へも行ける。
気楽な転生ライフ。自分ならどんな転生先を求めるかなーと考えつつ。

個人的にはドラゴン退治のお話が好きでした。
常識に囚われない発想と人望を併せ持つ人物のそばにいたら、人生観だいぶ変わりそう。

0
2025年06月26日

Posted by ブクログ

もし別の人生を歩めるなら、どうしますか?

もう心がダメになりそうなら、それに従って
仕事は休んだ方がよろしいかと。
廃棄直前、な状態になったら怖いですから。
…な状態で浜辺での拾い物。
そして転生人生。
だからこそ得られるものはありますし
だからこそ振り替えられるものもあります。

持ち主と、友人と、仕事初めて初めてのお客様。
心が強くなっていくのが楽しいです。

0
2023年10月30日

Posted by ブクログ

「別の自分に生まれ変わる感覚」を題材にした話が読みたくなって、けれど「異世界モノ」と分類されるラノベはとにかく苦手なので何かないかな、と思ったところで出会った一冊。異世界モノをより丁寧かつ現実的にやったらこうなるだろう、という内容に「夢をかなえるゾウ」のガネーシャみたいなキャラを添えたような感じというか…感想が上手くまとまらないんだけど、自分にはちょっと合わなかったのが残念。それでも「ありのままで前向きに生きよう」という全編を通じてのメッセージには共感できるので星3つ。
その時々の時代のことをもの凄く調べて書いているであろう詳細な描写に感心はしつつも、その詳細な描写が続いていくにつれ「そういうものを読みたかったわけじゃないんだけどな…」という気持ちになってしまった。シリーズものにするつもりなんだろうなぁ、という終わり方も、一冊で読み切った時の満足感を期待していた自分とは噛み合いませんでした、ごめんなさい…!笑

0
2022年08月04日

Posted by ブクログ

現代に疲れた主人公が、自分のなりたい生活の人間に転生する話。転生するたびに、話も違うので、短編集のような作りにもなってて、よみやすい。自分が転生したいような 生活への転生の話だったら、★5でした。この転生良いなーと思う人には、はまる気がします!

0
2022年06月19日

「小説」ランキング