上田早夕里のレビュー一覧

  • SF JACK

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    11人の作家によるSF短編集。それぞれの世界が変わっていて面白い。未来の世界がどれかに近かったら‥‥

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    2016年03月27日
  • 妖怪探偵・百目3~百鬼の楽師~

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     最凶の妖怪”濁”との決戦を描くシリーズ完結編。

     妖怪といえば自分が思い浮かべるのは「ゲゲゲの鬼太郎」と「地獄先生ぬ~べ~」です。前者は鬼太郎のユーモラスな仲間たちの姿が楽しく、ぬ~べ~はぬーべーや生徒たちの掛け合いと比しての、妖怪たちの怖さが印象的でした。

     百目シリーズに登場する妖怪たちは、どちらかというと鬼太郎に近い感じ。人間の味方というわけではないものの、利益とそれが自分にとって楽しいかどうかを考え、気ままに生きる姿は、鬼太郎の歌に近いものがあるような気がします。

     そんな妖怪たちが人間たちと手を結び、妖怪を喰らう濁と戦うわけですが、その段になっても、それが面白そうかどうかも考

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    2016年03月02日
  • 華竜の宮(下)

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    壮大な設定の中で、個人的な視点から書かれている。それでいて、やはり世界の広さを感じさせる。読み終えるのに随分時間を掛けてしまったが、最後まで読みたい、という気持ちは無くならなかった。幕切れも、すべてを語り尽くさず、良い意味で読者が想いを馳せる余地を残している。面白かった。

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    2016年02月06日
  • 妖怪探偵・百目3~百鬼の楽師~

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    シリーズ3作目。完結。

    どんなジャンルであっても根底にあるものは揺るぎなく、思うところがたくさんある。
    そして、やはり人の恐ろしさに慄く。
    わたしは脅威に対して対峙できるだけのものを持っているか。

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    2016年01月05日
  • 華竜の宮(下)

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    ヒトの遺伝子情報がどれだけの割合で残っていたらヒトと言えるのだろうか。見た目がまるで違ったら、それはもう別種の生物としか言えない気がする。この地球が再び息を吹き返した時、そこに住まうものは全く新しい生物だろう。

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    2015年08月05日
  • 華竜の宮(上)

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    地球環境の激変がもたらす地球上の生命の危機。ヒトは自らを変化させることで乗り越えようとする。ほとんどの命が変化に対して無力な中で、大きな変化を獲得できる ヒト とは‥‥。縮小された国、社会という制度の中で出来ることをしていく外交官青澄はとても魅力的。

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    2015年08月05日
  • 妖怪探偵・百目2~廃墟を満たす禍~

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     妖怪探偵・百目シリーズの二作目。前作で意味深に登場した拝み屋播磨遼太郎の話と、妖怪や人間を喰う妖怪”濁”のエピソードが中心となります。

     このシリーズが始まった当初は百の目を持つ美女の妖怪の百目と人間の助手が事件を解決していく連作短編ものかな、と思っていたのですが、全巻の終盤あたりからそうした雰囲気は薄れ、
    濁によって引き起こされる妖怪と人間の世界の危機や関係性を描いたスケールの大きな物語になってきました。

     妖怪と人間の関係性の描き方や対立の構図や妖怪楼閣など、このシリーズだからこそ読める世界観も面白く、そこにSF的設定や哲学観が付加されることで、上田さんでしか書きえないシリーズになっ

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    2015年05月04日
  • リリエンタールの末裔

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    the novel linking another his. his fantasy word stay difficult a little bit. he has a gloomy personality? i have been deep reading, cos' feel fun?

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    2014年12月25日
  • リリエンタールの末裔

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     記憶と感覚を強く印象着けるSF短編。
     最後の「幻のクロノメータ」のイメージの豊かなことはすばらしい。この長さであるからこそ輝く設定なんだろうけれども、読み終えるのがもったいないと思ってしまった。

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    2014年11月29日
  • 魚舟・獣舟

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     短編集なんだけれども、1話1話ががっつり濃くて読み応えがある。
     獣舟から華竜の宮の構想を得たというけれど、どんな世界が見えているんだろうね。
     小鳥の墓の後味の悪さもすごい。

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    2014年11月29日
  • 華竜の宮(下)

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     そうきたか、さすがSF!とわくわくした。
     普段の日常生活で思い通りにならないことが多いせいか、ファンタジーやらSFやらで「スペシャルスキル(魔法とかSF的アイテム)」で問題 を解決することにあこがれを抱きがちだけれど、この話で書かれているのは、ほんとに地味な交渉ごと。けれども、大きな力での解決を「暴力」と し、粘り強く交渉を行う姿は尊い。うわーってなる。

     アシスタント知性体ちょう萌える。
     アンドロイド萌えの人におすすめする。

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    2014年11月29日
  • 華竜の宮(上)

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     おお……現代社会の延長線上に未来がある!とときめく。
     SFなんだけれども、あり得る未来と社会がそこに構築されている。
     叙述トリックっぽいところが何点かあるのだけれど、下巻どうなるんだろう?
     素直に楽しみたい。

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    2014年11月29日
  • 妖怪探偵・百目1~朱塗りの街~

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    妖怪が跋扈する<真朱の街>で探偵事務所を営む妖怪・百目は絶世の美女。ある事情からこの街に逃げ込んできた相良は、自身が巻き込まれた事件を契機に、依頼報酬は人の寿命という百目に時折命を吸われながらも探偵助手を務めている。

    人と妖怪、呪いと最先端科学、自然の霊力とサイエンス・テクノロジーが融合した、魔除けの朱に染められ無数のお札を貼りこめた建物に囲まれたこの街は、かつては医療特区だった。その名残で、最先端医療技術の研究開発が行われていたりもする。
    そんな街で、人と妖怪は奇妙な共存関係にあった。
    勿論、悪い出会い方をすれば、喰われるのは人間なのだが。

    そんな街で探偵家業を営む百目だが、人さえ喰

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    2014年10月25日
  • 妖怪探偵・百目1~朱塗りの街~

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    ネタバレ

    表紙に騙されてはいけない本。全身に百の目をもつ妖怪、百目が探偵事務所を開いているのは、妖怪と人間が共存する「真朱の街」。請け負う仕事はすべて妖怪がらみで、人間の助手を一人雇っている。この頼りない助手が狂言回しかと思ったらそうでもないようだ。なにせ探偵が妖怪、相手も妖怪だから事件も解決したようなしないような…と思ったらどうやら最後の一編が今後の展開における重要なプロローグのようだ。どう転がるのか誰が味方で敵なのか、そもそも敵味方があるのか続きが楽しみです。

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    2014年09月28日
  • 華竜の宮(下)

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    テンポよく、最後まで面白く読めた。
    ラストの台詞はあとがきによると物議をかもしたように見受けられるが、それができる精一杯なのだと私は腑に落ちた。
    ツキソメやタイフォンといった魅力的な人物をはじめ、設定も豊富に盛り込まれておりこれで何冊も書けるんじゃないか、というところを惜しみなく詰め込んでいて、でも個人の人生すべてには言及しないために、主役が全体(群像劇ということではない)であることが見えやすくなっているのかもしれない。ミドルネームもほとんど説明がないので、唐突に話題に出てくる感じがするが、あまり触れないのは他者との関係構築の形を限定しないためなのだろうか。
    何にせよ久しぶりに面白い本を読んだ

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    2014年07月26日
  • 華竜の宮(上)

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    独特の世界観が取っ付きにくいかもしれないが、SFの醍醐味でもあると思う。後で読んだ短編を先に読んでおけばもっとすんなり入り込めたかも。

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    2014年02月22日
  • リリエンタールの末裔

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    SF短篇集。一人称の問わず語りも三人称の記述もあり。独自の世界観の中でのストーリーを読者に押し付けることなく説明する文章力が秀逸。脳内ビジュアルを生成してくれる。

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    2013年11月27日
  • リリエンタールの末裔

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    テクノロジーへの強い憧れと悲哀が詰まった短編集です。
    孤独とひきかえに手に入れた、機械によって拡張された感覚がもたらす美しくて驚きに満ちた世界。
    『ナイト・ブルーの記憶』が一番好きです。
    感じたことのない感覚や見たことのない世界を自分の想像の中で経験することができる・・・SFの楽しさを再確認しました。

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    2013年10月04日
  • リリエンタールの末裔

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    上田早夕里さんのSF作品はこれが始めて。

    全てがものづくりに通じている。
    夢がありそれでいてどこか切ない、そんな話たち。異世界のようで私たちの世界にも通じている。逆に現世のようでどこかちがう。不思議な感覚になる。

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    2013年06月12日
  • リリエンタールの末裔

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    収録の短編4本、どれも面白かった。
    冒頭から3篇はキーワード、とは違うけれど、花のモチーフが印象的なところで出てきたように思った。睡蓮の形の水上都市、心の動きを視覚化させる磁力の花、脳の中に開く記憶という名の一輪の花。どれも儚く、それ故に美しい。
    最後の「幻のクロノメーター」だけ少し毛色が違うように感じたのは、これだけが書き下ろしの新作だったからなのか。
    前に『華竜の宮』を読んだ時にも思ったけれど、作者の“人という生き物”に対する視線が愛情があるところがとても好きだと思う。

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    2013年04月22日