上田早夕里のレビュー一覧
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『獣船・魚船』に収録された短編「真朱の街」のその後を描いた連作短編。
続編ものとなっていますが、邦夫がなぜこの街にやってきて百目の助手を務めるようになったかは、これだけ読んでも分かるように書かれています。
妖怪が多数登場する作品で、SF作品の多い上田さんの作品群の中ではちょっと異色な感じもありますが、作品から浮かんでくる問いかけ、というものは共通しているものも多いと思います。
序盤の短編は近未来の設定なのに、SF要素が少なくてちょっと寂しかったのですが、四話目の「炎風」は妖怪、人間、ヒューマノイドが登場しこの世界観でしか描けないような物語になっていて面白かったです。
そして本の -
Posted by ブクログ
4作収録の短編+中編集。
「リリエンタールの末裔」
爽快な飛行SF。「華竜の宮」というより「魚舟・獣舟」と同世界の物語。背中に生えた第二の腕だとか、出稼ぎの民族だとかのガジェットもあるが、何はなくとも空を飛ぶこと、飛行の爽快さが身をもって伝わってくる。何もかもはなまる満点とはいかないけれども、若さゆえの未来への展望を感じる物語だった。
「マグネフィオ」
これもよかった。三角関係と事故による脳の損傷がテーマ。美しいだとか一途だとか、そういう清廉潔白さはないけれど、ないからこそ心に訴えるものがある。
「ナイト・ブルーの記録」
これもいい。「音を肌で聴き、肌で海の味を知るような感覚」こそセンス -
Posted by ブクログ
ネタバレ六編で構成される短編集。
どれもが終わりや喪失といったテーマに含んでいる。そのテーマゆえに、作品全体に幻想的な雰囲気がある。
後ろ髪を引かれるような独特の悲哀は、読んでいて「悲しい」というより「淡く儚い」という印象を受けた。
SF的なギミックは随所に見られますが、それらはあくまでもアクセント。ストーリーが主軸にあってそれらを彩るためにSFが存在している的な。
説教臭くもなく、SF初心者でも気兼ねなく読めそう。どの話も収束に向けた流れが綺麗でストレスなく読める。
個人的に一番面白いと思ったのは「真朱の街」。
妖怪が人類に関わるようになったくだりの設定を読むとクラーク三法則の第三法則を思いだす -
購入済み
やや期待外れ
そうそうたる作者名一覧を見て購入を決定したが、その割に期待外れの作品が多かった。
最近はやりのAIがらみの話題を思い出させる上田さんの作品が面白かった。