上田早夕里のレビュー一覧

  • 魚舟・獣舟

    Posted by ブクログ

    かなり上質のSF短編集。ホラー色が強いものもあれば人間心理を深く抉る作品もあり、どの話も読者を休ませず楽しませてくれる。表題作は別格。中編「小鳥の墓」も読み応え有。

    0
    2015年07月07日
  • リリエンタールの末裔

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    この著者の本を読むのは、このリリエンタールの末裔が初でしたが、読み終わってみるとかなり良作だったと感じます。本の中は、短編で別々のストーリーで構成されていますが、その一つ一つがストーリーの中に吸い込まれていくような魅力があったので、一読で最後まで読んでしまいました。
    いくつかの話で構成されている本書の中でも、タイトルにあるリリエンタールのように空を飛びたいと夢を持ち実現させようとする少年の話に、なつかしさと元気をもらえたと感じます。
    また、元気がもらいたい時に読んでみようと思います。

    0
    2013年01月20日
  • リリエンタールの末裔

    Posted by ブクログ

    短編集。何より美しい表紙に釣られた。
    表題作の前向きさが眩しく、再度表紙を見返すことに。
    短編集として作品ごとに星をつけたいくらいですが、表紙と表題作だけなら確実に五つ星です。

    0
    2012年05月01日
  • 魚舟・獣舟

    Posted by ブクログ

    上田氏の小説はこれが初めてだが、いい作家を見つけた気分。
    魚舟・獣舟 、くさびらの道、ブルーグラスなどがお気に入りで、どうやら生態系がらみが気にいっているようだ。

    特に、ブルーグラスにはなんともいえない心の奥に響いてくるものがあり、琴線にふれるのである。

    0
    2021年02月20日
  • 美月の残香

    Posted by ブクログ

     キーワードは双子と香りか。嗅覚と官能を刺激されるサスペンス。面白かったー。どきどきしながら一気に読んでしまった。 SF作品はまだ読んだことがないので、ぜひデヴュー作から追いかけて読んでみたい。

    0
    2011年09月07日
  • 播磨国妖綺譚 伊佐々王の記

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    続いたんだが!?ちゃんと続編刊行されるよね!?途中で本筋に関係の無い話を挟んで残りのページ数が見えてきたあたりで察しはしたんですが、めちゃくちゃ続きましたね…。しかもまだあきつ鬼の素性もわからんし蘆屋道満の本心もわからん!という。ちゃんと続編が出るなら結構ですが、最近の本はシリーズ化してても打ち切られることあるので心配です…みんな、読んだ感想はここに上げるだけじゃなくて作者や出版社に需要があるよ!!と直接伝えようね…。
    話は邪悪の元凶らしき人物が出てきて物語を引っ掻き回しておりますが、そこらへんの話より途中で挟まった鵜飼役をすることになった人間と死ぬ間際の蝶のお話が好きでしたね…。交われないは

    0
    2025年10月26日
  • 成層圏の墓標

    Posted by ブクログ

    独特で不思議な世界観を感じる短編集。

    「化石屋の少女と夜の影」この最初の話からいつの時代のことなのか?と思いながら読み始め、短篇なのが少し物足りなく感じる。

    表題作の「成層圏の墓標」は、ここ数年の危ぶまれそうな気象から考えられそうな未知の話のよう。
    雨坊(アメボウ)は人間から記憶を吸い取り雲の中へ帰り、成層圏の地球保存領域は、人間の記憶を回収し、蓄積していく。
    宇宙のどこかの惑星で、新しい知的生物を作る活動に必要な素材として、地球人の記憶が好まれる…などと、いったいどの世界のこと⁈と思ってしまう。

    怪異として面白かったのは「車夫と3匹の妖狐」で明治時代に車夫として働いていた高祖父が、狐に

    0
    2025年10月09日
  • 播磨国妖綺譚 あきつ鬼の記

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    タイトル(播磨)が気になって読んでみました。播磨で妖と言えば蘆屋道満よね、ってことで。案の定蘆屋道満関連の作品でヨシ!です。
    兄弟の陰陽師が人の悩みを解決するタイプのありがちと言えばありがちの短編集です。でも読みやすくて私は好きでした。最後の話が個人的には1番好きです。特に大きな盛り上がりがあるわけではないんですが、メインキャラ+αの小さな話が好きなんですよね〜。
    あきつ鬼がなんなのかまだあかされず、どうやら続編もあるようなのでそこで分かるんでしょうか?意外と主人公である主人に健気に仕えてくれていますが本当のところは…?が気になります。

    0
    2025年10月08日
  • 魚舟・獣舟

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    近未来的な世界を舞台とした短編5編と中編1編の構成。短編ごとに「妖怪と共存する世界」「人間でありながら異なる生物へと進化する人種が存在する世界」など、SFという共通ジャンルの中でも、ホラー寄りのものや切ない恋物語など、まったく異なる趣の物語が揃っている。
    いちいち個別に感想を書くのも面倒なので、「どれもそれなりに面白かった」ということでまとめておく。

    0
    2025年10月05日
  • 魚舟・獣舟

    Posted by ブクログ

    購入して10年以上読まずに本棚にしまっていた1冊。当時ファンタジーものだとなぜか思い込んで購入したものの苦手なSF要素を感じて読まずにそれきりになっていた。あの頃よりいろんなジャンルを読み漁るようになって改めて読んでみるとあっとう間に作者の世界に引き込まれた。
    タイトルから想像してたものとはまったく違う、冷静で容赦なくじっとりした話達だった。
    本棚にしまいっぱなしにしなくてよかった。
    作者の他の作品も読んでみたい。

    0
    2025年09月05日
  • 成層圏の墓標

    Posted by ブクログ

    SF×純文、みたいなこの独特の読み口、とても好きなんだよなあ。
    上田早夕里さんは長編よりも短編集のほうが好きかも。
    忘れた頃にまた読みたくなる、そんな文章の作家さんだなあと思っています。

    0
    2025年09月03日
  • 妖怪探偵・百目1~朱塗りの街~

    Posted by ブクログ

    〔Ⅰ〕妖怪という生命体が存在し、かつ妖怪じみた人間を作り出せるくらい科学技術が発展した世界、真朱の街という設定を構築していくSFでもある。ケレン味のない淡々とした記述もSFっぽい。そこらへんが奇妙でおもしろい。
    〔Ⅱ〕理や思考形態が異なるので怖い存在ではあるが、シンプルで意外に気のいい妖怪たち。やっぱり本当に怖いのは人間?
    〔Ⅲ〕近い将来、なにやらとんでもないことが起こるらしい。その中心にいるのは播磨遼太郎? 紫桜と忌島? 案外邦雄やったりして?

    ■百目についての簡単な単語集

    【暁日技研/あかつきぎけん】明日香を作ったメーカー。
    【阿伽鴇島】播磨遼太郎が子供の頃滞在していた、荒々しい自然の

    0
    2025年08月27日
  • 成層圏の墓標

    Posted by ブクログ

    表紙からの印象とは異なり、SF短編集だったので少し驚いた。もう少し奥行きがほしいと思ってしまったが、現代の日常から時代ものまで、想像力の対象が割と幅広いのはよかった。

    0
    2025年06月22日
  • 成層圏の墓標

    Posted by ブクログ

    アイディアが面白くて軽くSF読むにはちょうどいいけど、キャラクターに魅力が薄くて単調だった。舞台は面白いのに短編だと盛り上がる前に終わっちゃうのも残念。
    難解な用語も多く出てくるのにするすると読ませるし、荒唐無稽でも場面が想像できるので、上田早夕里さんは文章力がすごいと改めて実感。

    0
    2025年06月18日
  • 夢みる葦笛

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    収録されている掌編すべてが重厚なSFで、読むのにかなりの時間を掛けてしまった。
    最も気に入ったのは「上海フランス租界祁斉路三二〇号」。一人称視点から展開される不思議な出来事は、実は史実のパラレルワールドだったというゾクゾクする面白さ。ここで描かれた科学者の正義がとても良かった。

    0
    2025年02月11日
  • 播磨国妖綺譚 伊佐々王の記

    Posted by ブクログ

    時は室町、六代将軍足利義教の治世(義教は作中で死ぬが)。

    薬師・陰陽師の兄律秀と物怪あきつ神の主にて僧侶の弟呂秀が巷に蔓延る怪異と対峙する。

    本書で向き合う敵蒲生醍醐は巨鹿の物怪伊佐々王を蘇らせるなど強力な妖力の持ち主。
    本書では決着がつかず、次巻へ持越しとなった。

    0
    2025年01月18日
  • 破滅の王

    Posted by ブクログ

    解説にもあったが、森村誠一の「悪魔の飽食」を思いだした。戦時中は何が正義で、人間の尊厳はしっかり個々人が意識しないとゴミのようになっていくのだなと感じた。

    細菌戦の恐怖は、コロナでちょっと想像ができるが(恐怖のレベルが全く違うかもしれない・・・)ものすごく恐ろしい。

    上田早夕里さん、こういう小説も書けるんだ。才能ってすごいですね。

    0
    2024年09月17日
  • 播磨国妖綺譚 伊佐々王の記

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    シリーズ第二巻目。

    前作の短編集とは異なり、宿敵「蒲生醍醐」との戦いの序章という感じ。
    前巻の時代背景でも感じていたが、本巻のラストでついに「嘉吉の乱」が発生する。
    これってもしかして、「蒲生醍醐」と対決しつつ応仁の乱まで行くのでは?
    室町時代中期の勉強にもなりそうなので、次巻にも期待します。

    0
    2024年07月26日
  • 播磨国妖綺譚 伊佐々王の記

    Posted by ブクログ

    今回はあきつ鬼はもちろんのこと、
    瑞雲(しろね)、慈徳
    伊佐々王(いざさおう)」、温羅、蒲生醍醐・・・
    たくさん登場しました。
    第3弾、いつ出るかな。
    マツリカのデジタルペインティング、
    あきつ鬼もよかったけど、伊佐々王も良い!
    ちゃんと、瑞雲(しろね)もいる!

    0
    2024年07月11日
  • 破滅の王

    Posted by ブクログ

    フォローしている方の評価が高いので、読んでみましたが、とにかく難しかったです。
    様々な用語が飛び交ってて、読み終えるのに時間を用しました。
    早くこれをサラッと読みこなせるようになりたいものです。

    0
    2024年05月20日