あらすじ
いまや真朱の街は、妖怪〈濁〉が持つ無数の腕によって完全に包囲されていた。人々の憎悪を糧に強大化し続ける〈濁〉。県警の忌島らの奮闘もむなしく、力の弱い妖怪や人間たちが次々とその餌食にされていった。拝み屋・播磨遼太郎と百目ら妖怪たちは、ついに手を結び、最強最悪の敵に立ち向かってゆく――。凄絶な最終決戦の結末は!? 人気シリーズ待望の完結編!
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
いやーおもしろかった。
ちょっとご都合主義っぽくもありましたが。
(播磨と彼女との不思議な邂逅など)
妖怪たちの戦い方には非常に納得、なんでもかんでも力押しじゃないのが良かった。
これは続編期待します。
Posted by ブクログ
最凶の妖怪”濁”との決戦を描くシリーズ完結編。
妖怪といえば自分が思い浮かべるのは「ゲゲゲの鬼太郎」と「地獄先生ぬ~べ~」です。前者は鬼太郎のユーモラスな仲間たちの姿が楽しく、ぬ~べ~はぬーべーや生徒たちの掛け合いと比しての、妖怪たちの怖さが印象的でした。
百目シリーズに登場する妖怪たちは、どちらかというと鬼太郎に近い感じ。人間の味方というわけではないものの、利益とそれが自分にとって楽しいかどうかを考え、気ままに生きる姿は、鬼太郎の歌に近いものがあるような気がします。
そんな妖怪たちが人間たちと手を結び、妖怪を喰らう濁と戦うわけですが、その段になっても、それが面白そうかどうかも考慮している姿が、妖怪らしいなあ、と思います。
そして、1巻、2巻の伏線を回収しつつ、最終対決に向かいます。SF的なタイムスリップと、陰陽師や祓いの概念を含み、事態が決着に向かっていきます。古来の日本の概念とSFの概念が組み合わさるのは、このシリーズならでは!
そして、播磨の過去、邦雄の過去からの脱却もからめてストーリーは進行します。そうした人間ドラマも読みどころです。
いろんな要素が詰め込まれた作品でしたが、最終的にはしっかりとまとめあげられた三部作だったと思います。
Posted by ブクログ
シリーズ3作目。完結。
どんなジャンルであっても根底にあるものは揺るぎなく、思うところがたくさんある。
そして、やはり人の恐ろしさに慄く。
わたしは脅威に対して対峙できるだけのものを持っているか。
Posted by ブクログ
妖怪の街は、ついに完全に包囲されてしまった。
人の味方を全面的にしなければいけない、警察。
人と妖怪の中間地点に立った、男。
人側に立つしかない、拝み屋。
クライマックスですから、視点がくるくる。
おかげでものすごく分かりやすかったですし
どうしようと思っているのかも理解しやすい。
何せ妖怪を含め、全員立っている位置も
考えている事も違います。
それが書きわけられているのがすごい。
ただ最後が…うんまぁ全員納得状態ですが
どこもかしこも綺麗におさまっているなぁ、と。
8年後のお約束は、面白かったですがw
Posted by ブクログ
最後の最後で主人公たる百目がタイトルたる妖怪探偵としての活躍を見せるので、ここまで読んで初めて一つの話として成り立っているのだろう。