ブレイディみかこのレビュー一覧
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世界各国の人々が漠然と思っているような、brexit をトランプ現象とイコールとみなす傾向は正しいのだろうかという疑問に答えるべく、著者は文字通り勉強して書いたそうだ。そしてその成果は、米英の違いとして、ストンと腑に落ちた。離脱支持者とMAGA支持者は考え方も社会の階層も違う。トランプ支持者には中流以上も多いが、離脱派は緊縮財政によって生活を脅かされた労働者階級によるエスタブリッシュメントへの反逆、既得権益を持たない者たちの生存権の高らかな主張であり、決して狭量な移民に対する差別主義によるものなどではなかったという。彼女の手にかかると、英国の労働者がとても魅力的に見え、決して学のない煽られや
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多様性って良い意味の言葉だと思っていた。良い意味で使用されもするけど、その裏で色々な人の色々な気持ちや意思が交差されているんだなと、とても勉強になった。でも多様性って、、結局難しいなぁ。
英国在住の日本人の著書がアイルランド人の夫とその息子の日々の出来事を、息子の成長を軸に日本にはない人種間の差別や格差をリアルに現状を提示してくる。
読み終わって思うのは、人はどんな言葉に傷つくのかは本当に分からないなーと改めて感じた。ハーフという言葉も、人によっては「ひどい表現」と受け取るなんて考えたこともなかった。私、無自覚過ぎだな、と。
著書である母も、息子も、そして夫も、いい関係だなと思った。この母に、 -
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感動の1作目に引き続き、続編へ
母子のコミュニケーションの密度に圧倒される。
たぶん、最近の日本の親子でそこまで深く、正直に、そしてリベラルに語られることって無いかも?
ブレイディさんがこの2冊の本の中で伝えている「本当の意味」が、まさにそこにあるように思えてならないから、、
2025年現時点、ブレイディさん母子が日々語り合い、考えを深めている方向とアメリカ(トランプ大統領)を代表する世界の行き先には大きな乖離を感じる
民族主義、国家ファースト、利益主義、思想制限、威嚇や武力による制圧的思考、格差や貧困は落伍者の自己責任、、 など悪夢のような現実ばかりだ
これは単に、イギリスの地方都市の -
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ネタバレコロナ後の世界で、あらためて“エンパシーとは?”を考えてみた書。
“エンパシー”という言葉は、本書で初めて聞きました。日本語では“共感”と訳されることが多いそうですが、“共感”には“シンパシー”もあります。その二つは違うのは勿論ですが、一般に“エンパシー”の定義が揺らいでいる様です。というのも、“エンパシー”という言葉が出来たのは、ほんの100年ほど前の事であり、元々はドイツ語であったそうです。
そんな事から、“エンパシーとは”という事が語られていくのですが、“アナーキズム”という言葉も多用されている事には驚きました。“アナーキズム”と言うと、テロと結びつくイメージですが、どうも、ただ“ア -
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たくさんの人が読むべき一冊だと思いました
わいなんかあれですよ
まぁまだまだ古い価値観に縛られてるところがあるってことを自覚した上で、フェミニストでありたいと思ってるんでね
それこそ共感しかなかったわけです
エンパシーですよ!
わいの中で「エンパシー」って、みかこさんが輸入した言葉だと思ってるんだけどね
何か?っていうと、「他者の感情や状況を理解し、共感する能力」のことだそうです
差別をなくすにはこれが重要なんよ
まぁ、ムズいけどね
とはいえ、ムズいから無理ーでは一歩も進まないので、そうあることを意識するだけでも世界は変わってくるはずだよね
エグってくる言葉がたくさんありました
めん -
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ぼくイエ1を読んだ後、次々とブレイディさんの本を読み、とうとう手にしたこの2作目もワクワクしながら読んだ。彼女特有の、身近な事象から社会問題を深く見通す筆致には相変わらず唸らされる。しかし今回自分が少しほっとしたことがある。
ブレイディさんの作品が好きで、読むと元気が出ながらも、どこか敬遠してしまうところがあった。多分自分とはあまりにも違う環境で、息子さんも聡明だし、中々自分ごととして当てはめられない気持ちがあったのだと思う。
しかし、今回最後の章で、隣家に住んでいる、将来自分の子をカトリック系の高校に通わせたい親との対話を読んだ時、ぐっと近くに感じ、涙が出てきそうだった。
「カトリック -
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「尊厳のないところで人は生きられないから」
安定した収入、屋根のある家、水と電気、ガスが普通に使える暮らし。リフレッシュのための外食、旅行、教養を深めるための読書、勉強、映画、音楽。これは贅沢品?
人として、人らしく生きるということは呼吸だけしていればいいということではない。住宅や食料というライフラインの(必要最低限の)保証さえ崩壊しつつあるのは日本でもロンドンでも、たぶんニューヨークやパリでも同じ。
キラキラな暮らしを送る現地YouTuberのVlogには映らないリアル。海外、できれば憧れのイギリスで生活したい、勉強がしたい。この夢は昔から変わらないし、絶対に叶えるつもりだけど、自分はどち -
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ネタバレ私が子どもの頃、イギリスは超福祉国家で、「ゆりかごから墓場まで」国が面倒を見てくれていた。
しかし、今のイギリスは、それまでもゆるゆると財政はひっ迫していたのだろうけれど、緊縮財政に舵を切って以降、雪崩を打つように社会の様相が激変してしまったらしい。
そもそも緊縮財政を謳って国家が持ち直したという国はあるのだろうか?
日本もイギリスに倣って行政で行っていたことを次々と民営化した。
これで私たちの払う税金が安くなるというのが売りだったけど、当時からそれは嘘だと思っていた。
案の定消費税は値上がりし、民営化されたサービスにお金を払い、利益を生まないサービスは消えて行った。
イギリスも、無料の医 -
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ライブでイギリスに行くからと、せっかくだしと思い買って持ってきた本!我ながらナイスチョイスすぎた。
お母さんが言っていたことだけど、「息子を一人の人間として扱っているところ」が私もすごくいいなと思う。自分が親になってもそうでありたいし、きっと子どもから学べることってたくさんあるんだろうなと思う。同時に、(もちろん親の影響も大きいのだろうと思いつつ、)ここまで色んな視点を持って物事を考えられる中学生が育つ英国の教育ってすごい。
オアシスが労働階級出身のバンドだということは昔から知ってはいたけど、それがどういうことなのかは全くわかっていなかった中で、今回ライブの前後で2冊目を読めて本当に良かった。 -
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ネタバレ久しぶりにこんなに胸が熱くなりました。
日本で暮らしていて、この国では政治に対して自分が関われることなんてほとんどないという感覚に陥りやすいますが
世界でも同じような状況になっていて、そこで戦う女性たちがいたんだということに勇気づけられます。
緊縮財政で労働者階級の人々の暮らしがどんどん苦しくなっているなんて、今の私たちと同じじゃないか…と。
これからも選挙に行くのは当然のこと、周りとも政治についてもっと話せる環境ができればと思います。
女性たちの方が相互扶助、シスターフッドの精神が育ちやすい一因として
「女性は出産して子どもができると、自由に働くことができなくなるからです。だから女性の方が