南杏子のレビュー一覧
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あっ、NHKで観たやつ!
と気づくまで時間がかからなかった。
患者を「お客様」扱いする病院サイド。そこに紛れ込んだ何人かのモンスターペイシェント。板挟みになる若き女医が、ロシア格闘技システマの呼吸法でもって応戦する様は見ていてこちらが苦しくなる。ドラマでは田中哲司さんの怪演ぷりがまた怖いのなんの。
ホスピタリティとサービスの履き違えなのかな。
ただこれが私だったらと思うと、割と早めにメンタルやられてアパートに引きこもってるな〜。負ける。コロナ禍なんかまさにそうだけど、医療従事者の戦う力ってすごい。
──過重労働、過重責任、承認欲求
作者の言う、医師の働き方を変革できない3つの壁。
誰が犯人なのかは、遠縁かもしれないけれどごくごく一部の悪意を切り取り報道というメガホンで煽る、まるでハーメルン気取りのマスコミなんじゃないかなーなんて思う。最近、何を読んでも煽られないように気をつけたい。という結論に落ち着く。
めちゃくちゃどうでもいいけど、副題いらないような気がするよ。。。ぼやけるんで。。 -
Posted by ブクログ
2024.4.23
咲和子の患者さんに対する一生懸命さと命との向き合い方、医師として、娘としての姿勢にぐっときました。
老老介護、四肢麻痺の社長、小児がんの少女、そして脳卒中後疼痛に苦しむ父親からの積極的安楽死の提案。
・生命活動を終えようとするとき、胃腸の動きが止まっていくため食べなくなっていく。
・セルフネグレクトとは、別名自己放任。介護医療サービスの利用を拒否するなどにより社会から孤立し、生活行為や心身の健康維持ができなくなっている状態。生活環境や栄養状態が悪化しているのにあ、改善の気力を失い、周囲に助けを求めない。ゴミ屋敷や孤立死の原因とも言われる。セルフネグレクト状態にある高齢者は、認知症のほか、精神疾患・障害、アルコール関連の問題を有すると思われるものも多い。
・在宅医療とは、最後の日までいかにその人らしく生きるか、そうした毎日を支える存在になろうと、皆がそれぞれに考えている。
・すべての患者と家族は、命を救うことを求め、咲和子はそれに応えて生かすことだけを考えて生きてきた。死なせる方法など、考えたことはなかった。 -
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少し前にニュースにもなっていたこと。
「医学部合格者の操作。男子を優遇し、女子を意図的に不合格にしていた」
そのニュースが根幹にあるストーリー。
いまだに根付く「男性優位」の世界。
女性ということだけで、並列にはされない世界。
今回描かれているのは、医師の世界だけれども、この女性蔑視の考えは、「女性活躍推進」と言いながらもさまざまな世界で根強く残っている。
自分が働く会社でも、「女性活躍推進」としながらも、相変わらず、「女性は家庭があるから。子育てがあるから。時短だから。」と、線を引く風習はありありと残っている。
解剖学の過程が詳しく描かれていたので、こんなふうに進行するのかー。。と、興味深く読んだ。
人体ではないけれど、鶏の解剖をしたことがある。
その時、男子グループが遊び半分でやっていたのを理科の教師が激怒していたのを思い出した。
最後の最後の告白は、思わず息を呑んでしまった。
まさか。。と。
最後の最後の提案は、絶対に受けてほしいと、心から思った。
それこそ、女性蔑視の世界を脱したものだと思ったから。
まあ、なったらなったで、相変わらずのやっかみは、こそこそ言われるとは思うけれど。。。 -
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看護師の労働状況が手に取るようにわかる。
業務量もさることながら、患者や患者家族からの口撃。
読んでいて、ヒリヒリしてくる。
医療現場ではない人にはわからないから仕方ない。ではない現状。
医師たちの態度にもイライラする。
同じ医療職なのに、なんなの?と。
あれだけの業務を抱えたら、心に余裕がなくなるのは当たり前だけれど、それを前面に出すことは許されず、まして、業務上のミスはもってのほか。
そんな中でずっと激務をこなしていたら、心が疲れるのは当然のように思えた。
その中で、望月さんのような人物は、とても支えになると思った。
望月さん、ステキです。
医療職のみなさま、ほんとうにいつもありがとうございます。 -
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「感情労働」という言葉を知っていますか?
「楽しさ」や「うれしさ」といった感情を表に出すことを求められる、あるいは「怒り」や「悲しさ」といった感情を抑制する必要があるなど、適切または不適切な感情が定められている業務のことをいうそうです
そして看護の現場は出口の見えない典型的な感情労働の職場と作中にあります
数年前二週間程でしたが、入院していた時の事を思い出しました
お世話してくださる方達を観ていて、ストレスが消化しにくく、口では語りきれない大変な毎日を送っているのだと、色々な場面を見聞きし考えさせられました
本書は、真面目にがんばっているのに、誠実に患者に向き合っているのに、問題ばかり起こってしまう
私生活でも睡眠不足に悩まされ、時間もお金もなくて、精神的に追い込まれていってしまう看護師さんのお話です
人の命を預かるプレッシャー、理不尽なクレームをつける患者、またはその身内、人手不足から来る過酷なシフト、深夜勤などの不規則な勤務時間、
割に合わない賃金……
看護師さんがどんな仕事をしているのか知って感動したと言う方もいるかもしれません
しかし私には、自分もいずれかお世話になるかもしれないのに、どうすることもできないこの問題をただただ応援することしか出来ない訳で、読み終えても心が晴れません
医療に携わっている方には、感謝してもしきれません -
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私は医療従事者ではないが、現場の緊張感がリアルに伝わってきて、胸が苦しくなりながらも読むのをやめられなかった。こんなシフト、私だったらキツくて一巡たりとも耐えられない。
看護師が追い詰められる描写については、このような現実は実際にあちこちにあるのではないかと感じた。かつて入院した病棟は終末期病棟ではなかったが、それでも看護師さんたちは本当に忙しそうだったし、医師の働き方も尋常ではなかった。
志をもって医療の仕事に就かれた方々が、疲れ果てて現場から離れてしまうことは避けたい。多くの人が本書を読み、医療現場を知るきっかけになるとよいなと思う。 -
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本だからとだけで片付けられない内容。
以前は、救急病院勤務だったので、サービス残業当たり前、希望休は出すものではない、育児休暇明けに子どもが肺炎になったときも、勤めている病院の小児科に入院し、昼間は母と義母にみてもらい、夜は勤務終わりに病室に行ってほぼ寝れないという(休みなんてくれない)状態でした。
患者も勝手に入院させて!って怒る人がいて、、、
いやいや、治療しなくていいなら、先生と話してから退院してよっていう人もいたし、、、
結局、退院してもらいましたけど。
入院に同意しなければいーやんと、、、
意味がわからない人がいます:(;゙゚'ω゚'):
それから激務を思い出しました、、、
もう戻りたくない。
だからといって、一線を越えてはいけない。
自分がその場から逃げるべきです。 -
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ネタバレいろいろな死の迎え方があるのは当たり前だけど、やっぱり本人の意思が尊重された死が理想だと思ってしまう。ただ、その人を取り巻く環境や社会的背景、制度の活用の有無など、、一人ひとりの人生も違うわけだからその最期を全員が全員理想的に迎えられる事は現実的に難しいことだなとも思う
医師の指示で動く看護職において、心が痛む終末期の事例もある。多忙な業務と並行しておこなう看取りに対して心にゆとりを持てない自分に嫌になったことがある。急変もあり、患者の最期に責任を持つこともある。「医師はふた通りいる。死に向かう患者に関心を持ち続ける医師か無関心な医師か。」という文中の台詞。医師の指示のもとでしか動けない部分と、そうでない部分。その中における看護でどれだけ自分の看護観を大切にできるかが大切だなって思った。年齢を重ねるごとに経験を増やすごとに擦り減ってるものにだけ目を向けないようにしたいーー -
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エリザベス・ブラックウェルは1821年にイギリスで生まれ、11歳で家族とともにアメリカに移住した後、1849年、女性として世界で初めて医学学位を取得した。
この本は、女性医師の未来を切り開いたブラックウェルを灯火として、医療の世界で性差に抗い闘う女性たちの姿を描いた小説。ふ
主人公は、1998年、中央医科大学の解剖実習で組まれた女性だけの班に所属した長谷川仁美、坂東早紀、椎名涼子、安蘭恵子の4人と指導教授・城之内泰子だ。
4人は泰子の指導を受け、いずれも優秀な成績で卒業し、それぞれの道を歩むが女性ゆえの苦労も味わうことになる。
長谷川仁美は、大学に残り、白内障オペのスペシャリストとして活躍するが、露骨な男性医師優遇に絶望した挙げ句、職場を去り、実家の眼科診療所を継ぐ。
坂東早紀も大学では極めて優秀な循環器内科医だったが、シングルマザーとなり、認知症の父親の介護もあって、今は健康診断医をしている。
椎名涼子は、蒲田記念病院で救急医をしていたが、同病院で麻酔医をしている夫との間で子宝に恵まれず、コミュニケーションが途絶、海外で急病になった日本人を迎えに行くエスコート・ドクターの道を歩む。
安蘭恵子は、日星医療センター新生児内科医として、NICUを統括する立場にいるが、その激務に加え、家庭でも脱サラの夫の仕事がうまくいかず、いらいらがつのり、体調に異変をきたす。
この4人を指導した城之内泰子は、1996年に中央医科大学初の女性教授になった優秀な人物だが、4人に対して、ある贖罪の意識に苛まれていた
その根底には、昨今、明るみに出た医科系大学における女子受験生一律減点の不正入試問題が据えられている。
家庭では介護や夫婦間の問題を抱え、職場では男性優位の風潮にさらされながらも立派に働く優秀な女性の姿が実感でき、彼女らに対するエールが強く伝わってくる小説だった。
解剖学上の男女の脳の違い(脳梁の太さ、海馬の大きさ)があるかどうかという議論が興味深かったことを追記しておく。 -
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いのちの停車場を読み、南杏子さんを知りました。他の作品も読んでみたいなと思っているとき、ブック・オフで見かけたので購入。
女性教授と4人の女性医師の話です。大学初の女性教授の葛藤と苦悩、中堅医師となった4人の葛藤と苦悩が描かれています。事実、女であるということでたくさん苦労されてきたことがよく分かりました。そして、現在やこれからは女であるということで理不尽な偏見や差別が無くなることを願うばかりです。
ちょうど、私もアラフォーで仕事について振り返り、決断する時期にきているので、彼女たちの悩みに共感しました。最後の章で城之内教授が「どんな道を選んだにせよ、間違った選択なんてない。自分を信じてあげましょうね。」という言葉に救われました。 -
Posted by ブクログ
ブラックウエルとは、世界で初めて医師として認められた女性のことだそうだ。
数年前にあった医学部不正入試問題、それを踏まえて著者はこの作品を著したのだろう。
書中、ひとりの女医が言う。
「つまり大学受験での女性差別は、私たちにとってささいな始まりでしかなかったともいえますね」
入学試験での女性差別は、ほんのスタートにしかすぎず、入学後さらに医師になってからも、医療分野は女性蔑視が甚だしい。
そんな男性社会で奮闘する4人の女医たちを描いた医療小説。
解剖学実習で女性だけの班を組まされた彼女たちが、卒業後医師となり女性ゆえに苦労する医療界の現実を、現役の医者である著者がリアルに描き出す。
指導教授だった女医が、最終講義の後、彼女たちに語る。
「その通りよ。あなたたちがいる場所で、どんな医師がいればいいのか。それは自分で見つけていくしかない。その時、思い返して欲しいの。患者に役に立つ人が医師なのだ、ということを」
エピローグで、希望が見える。