南杏子のレビュー一覧

  • ヴァイタル・サイン

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    療養病棟で働く看護師・素野子の日記のような小説。普通の医療小説ではあまり描かれない看護師の仕事が事細かく描写されている。
    後半は素野子の境遇があまりに苦しくて読むのがしんどくなることも。医者も、師長も、主任も同僚も患者もその家族も、決して悪気があるわけではない。誰のせいにもできずに自分で抱え込んでしまう。
    その苦しさからほんの少し抜け出せたであろう「2年後」の描写に救われた。

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    2024年08月22日
  • 夜明けのカルテ―医師作家アンソロジー―(新潮文庫)

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    医師が描く小説はリアリティがあります。専門的な用語も飛び交うがそれもまた面白い。本短編集はよく知った医師作家が多かったので、新たな面も見れて楽しめました!

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    2024年08月07日
  • ディア・ペイシェント 絆のカルテ

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    あっ、NHKで観たやつ!
    と気づくまで時間がかからなかった。
    患者を「お客様」扱いする病院サイド。そこに紛れ込んだ何人かのモンスターペイシェント。板挟みになる若き女医が、ロシア格闘技システマの呼吸法でもって応戦する様は見ていてこちらが苦しくなる。ドラマでは田中哲司さんの怪演ぷりがまた怖いのなんの。

    ホスピタリティとサービスの履き違えなのかな。
    ただこれが私だったらと思うと、割と早めにメンタルやられてアパートに引きこもってるな〜。負ける。コロナ禍なんかまさにそうだけど、医療従事者の戦う力ってすごい。


    ──過重労働、過重責任、承認欲求


    作者の言う、医師の働き方を変革できない3つの壁。
    誰が犯人なのかは、遠縁かもしれないけれどごくごく一部の悪意を切り取り報道というメガホンで煽る、まるでハーメルン気取りのマスコミなんじゃないかなーなんて思う。最近、何を読んでも煽られないように気をつけたい。という結論に落ち着く。



    めちゃくちゃどうでもいいけど、副題いらないような気がするよ。。。ぼやけるんで。。

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    2024年07月31日
  • いのちの停車場

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    2024.4.23
    咲和子の患者さんに対する一生懸命さと命との向き合い方、医師として、娘としての姿勢にぐっときました。
    老老介護、四肢麻痺の社長、小児がんの少女、そして脳卒中後疼痛に苦しむ父親からの積極的安楽死の提案。

    ・生命活動を終えようとするとき、胃腸の動きが止まっていくため食べなくなっていく。
    ・セルフネグレクトとは、別名自己放任。介護医療サービスの利用を拒否するなどにより社会から孤立し、生活行為や心身の健康維持ができなくなっている状態。生活環境や栄養状態が悪化しているのにあ、改善の気力を失い、周囲に助けを求めない。ゴミ屋敷や孤立死の原因とも言われる。セルフネグレクト状態にある高齢者は、認知症のほか、精神疾患・障害、アルコール関連の問題を有すると思われるものも多い。
    ・在宅医療とは、最後の日までいかにその人らしく生きるか、そうした毎日を支える存在になろうと、皆がそれぞれに考えている。
    ・すべての患者と家族は、命を救うことを求め、咲和子はそれに応えて生かすことだけを考えて生きてきた。死なせる方法など、考えたことはなかった。

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    2024年04月23日
  • ディア・ペイシェント 絆のカルテ

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    内容云々より、医療現場のリアルを当事者が世間に伝えるために書いたという点ですごく価値のある作品だと思いました。私自身も病院で「待ち時間長いなー」など思ったことは1度や2度ではありません。この作品を読んで医療現場の闇や医療従事者が命を削って命を救っていることを知り、いたく反省いたしました。この作品を通して、1人でも多くの人の病院に対する見方が変わればいいなと思います。

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    2024年04月21日
  • ヴァイタル・サイン

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    読んでいて辛くて辛くて苦しくなりました。
    自分も仕事の悩みはたくさんあるけど、医療従事者の方々に比べたらなんて小さな悩みなんだろう 辛かったけど最後まで読んで良かった‥‥

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    2024年04月18日
  • ディア・ペイシェント 絆のカルテ

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    病院での医師と患者とのお話です。
    面白くて一気に読み終えました。
    でも流石に小説だからオーバーに書いているのだろうなと思っていたら解説を読んで現実に起きていることだと書かれていて驚きました。
    病院もサービス業、患者は患者様となりより良くしていこうがそれに本当に救われた人もいるのかなと。
    病院に限らず、どの仕事もサービスが皆をかえって苦しめているのではと改めて考えさせられます。

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    2024年03月21日
  • ブラックウェルに憧れて~四人の女性医師(仮)~

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    少し前にニュースにもなっていたこと。
    「医学部合格者の操作。男子を優遇し、女子を意図的に不合格にしていた」
    そのニュースが根幹にあるストーリー。

    いまだに根付く「男性優位」の世界。
    女性ということだけで、並列にはされない世界。
    今回描かれているのは、医師の世界だけれども、この女性蔑視の考えは、「女性活躍推進」と言いながらもさまざまな世界で根強く残っている。
    自分が働く会社でも、「女性活躍推進」としながらも、相変わらず、「女性は家庭があるから。子育てがあるから。時短だから。」と、線を引く風習はありありと残っている。

    解剖学の過程が詳しく描かれていたので、こんなふうに進行するのかー。。と、興味深く読んだ。
    人体ではないけれど、鶏の解剖をしたことがある。
    その時、男子グループが遊び半分でやっていたのを理科の教師が激怒していたのを思い出した。

    最後の最後の告白は、思わず息を呑んでしまった。
    まさか。。と。
    最後の最後の提案は、絶対に受けてほしいと、心から思った。
    それこそ、女性蔑視の世界を脱したものだと思ったから。
    まあ、なったらなったで、相変わらずのやっかみは、こそこそ言われるとは思うけれど。。。

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    2024年03月09日
  • ヴァイタル・サイン

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    看護師の労働状況が手に取るようにわかる。
    業務量もさることながら、患者や患者家族からの口撃。
    読んでいて、ヒリヒリしてくる。
    医療現場ではない人にはわからないから仕方ない。ではない現状。
    医師たちの態度にもイライラする。
    同じ医療職なのに、なんなの?と。

    あれだけの業務を抱えたら、心に余裕がなくなるのは当たり前だけれど、それを前面に出すことは許されず、まして、業務上のミスはもってのほか。
    そんな中でずっと激務をこなしていたら、心が疲れるのは当然のように思えた。

    その中で、望月さんのような人物は、とても支えになると思った。
    望月さん、ステキです。

    医療職のみなさま、ほんとうにいつもありがとうございます。

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    2024年02月26日
  • ディア・ペイシェント 絆のカルテ

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    ここまでか?というくらいのモンスター・ペイシェントたち。
    サービス業だからと、度を越した患者優先主義の病院。

    読んでいて、胸がキュッとなるくらい、辛さを感じる。
    これが病院の現実なんだよ。。
    これは、大袈裟ではなくて、近いものが頻繁に転がっていると思うよ。。
    読んでいて、本当に辛かった。

    大昔、医療機関で少しだけ働いたが、あの時だって、「はい?」ってクレームをすごい浴びたなー。。
    あの頃よりも、ひどくなっているかもしれない状態。
    病院スタッフの方々が穏やかに働ける日が多くなることを祈る。。

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    2024年02月19日
  • ディア・ペイシェント 絆のカルテ

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    ネタバレ

    お医者さんも大変なんだなぁと思った。
    作者さん、元お医者さんなだけあって、色んな所でお医者さんしか分からないだろう事が出て来て、なるほどなぁとしみじみと思った。
    モンスター患者の人(名前ひょと忘れ)も辛かっただろうな。
    陽子先生、、、亡くなった後に報われてもね。ここはほんと悲しかった。

    ドラマは途中でリタイアしたので、最後まで読めて良かった。

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    2024年01月19日
  • ヴァイタル・サイン

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    「感情労働」という言葉を知っていますか?

    「楽しさ」や「うれしさ」といった感情を表に出すことを求められる、あるいは「怒り」や「悲しさ」といった感情を抑制する必要があるなど、適切または不適切な感情が定められている業務のことをいうそうです
    そして看護の現場は出口の見えない典型的な感情労働の職場と作中にあります

    数年前二週間程でしたが、入院していた時の事を思い出しました
    お世話してくださる方達を観ていて、ストレスが消化しにくく、口では語りきれない大変な毎日を送っているのだと、色々な場面を見聞きし考えさせられました

    本書は、真面目にがんばっているのに、誠実に患者に向き合っているのに、問題ばかり起こってしまう
    私生活でも睡眠不足に悩まされ、時間もお金もなくて、精神的に追い込まれていってしまう看護師さんのお話です
    人の命を預かるプレッシャー、理不尽なクレームをつける患者、またはその身内、人手不足から来る過酷なシフト、深夜勤などの不規則な勤務時間、
    割に合わない賃金……

    看護師さんがどんな仕事をしているのか知って感動したと言う方もいるかもしれません
    しかし私には、自分もいずれかお世話になるかもしれないのに、どうすることもできないこの問題をただただ応援することしか出来ない訳で、読み終えても心が晴れません
    医療に携わっている方には、感謝してもしきれません

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    2024年01月09日
  • ディア・ペイシェント 絆のカルテ

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    これでもかというくらい、医師の大変な状況が描かれている。そして、裏には病院の経営を陥れる策略が働いていた。悪意があれば病院に簡単に入って物を持ち出したりできるのだ。怖いと思った。同僚に起こる悲しい出来事を経験しながら、成長していく千晶。千晶の父の言葉は深い。

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    2023年12月13日
  • ヴァイタル・サイン

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    私は医療従事者ではないが、現場の緊張感がリアルに伝わってきて、胸が苦しくなりながらも読むのをやめられなかった。こんなシフト、私だったらキツくて一巡たりとも耐えられない。

    看護師が追い詰められる描写については、このような現実は実際にあちこちにあるのではないかと感じた。かつて入院した病棟は終末期病棟ではなかったが、それでも看護師さんたちは本当に忙しそうだったし、医師の働き方も尋常ではなかった。

    志をもって医療の仕事に就かれた方々が、疲れ果てて現場から離れてしまうことは避けたい。多くの人が本書を読み、医療現場を知るきっかけになるとよいなと思う。

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    2023年11月13日
  • ヴァイタル・サイン

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    本だからとだけで片付けられない内容。

    以前は、救急病院勤務だったので、サービス残業当たり前、希望休は出すものではない、育児休暇明けに子どもが肺炎になったときも、勤めている病院の小児科に入院し、昼間は母と義母にみてもらい、夜は勤務終わりに病室に行ってほぼ寝れないという(休みなんてくれない)状態でした。
    患者も勝手に入院させて!って怒る人がいて、、、
    いやいや、治療しなくていいなら、先生と話してから退院してよっていう人もいたし、、、
    結局、退院してもらいましたけど。
    入院に同意しなければいーやんと、、、
    意味がわからない人がいます:(;゙゚'ω゚'):
    それから激務を思い出しました、、、
    もう戻りたくない。

    だからといって、一線を越えてはいけない。
    自分がその場から逃げるべきです。

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    2023年10月21日
  • サイレント・ブレス 看取りのカルテ

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    ネタバレ

    いろいろな死の迎え方があるのは当たり前だけど、やっぱり本人の意思が尊重された死が理想だと思ってしまう。ただ、その人を取り巻く環境や社会的背景、制度の活用の有無など、、一人ひとりの人生も違うわけだからその最期を全員が全員理想的に迎えられる事は現実的に難しいことだなとも思う

    医師の指示で動く看護職において、心が痛む終末期の事例もある。多忙な業務と並行しておこなう看取りに対して心にゆとりを持てない自分に嫌になったことがある。急変もあり、患者の最期に責任を持つこともある。「医師はふた通りいる。死に向かう患者に関心を持ち続ける医師か無関心な医師か。」という文中の台詞。医師の指示のもとでしか動けない部分と、そうでない部分。その中における看護でどれだけ自分の看護観を大切にできるかが大切だなって思った。年齢を重ねるごとに経験を増やすごとに擦り減ってるものにだけ目を向けないようにしたいーー

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    2025年03月02日
  • ブラックウェルに憧れて~四人の女性医師(仮)~

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    学生時代、医学部と部活が一緒だったので、彼ら彼女らの置かれてる立場、男女比とか、出世の話もしたし…その時のことを思い出しながら読んだ。
    女性であることがハンデになる傾向はあるとは思う。でも思いがかなわないのはどこにいてもありうることで、それゆえに多様な働き方を開拓できるし選べるようにも思った。

    話に出てくる彼女たちは皆それぞれに進む道を切り開いていっているように見え、
    私も私なりに頑張ろうかなと思った。

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    2023年06月28日
  • ブラックウェルに憧れて~四人の女性医師(仮)~

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    エリザベス・ブラックウェルは1821年にイギリスで生まれ、11歳で家族とともにアメリカに移住した後、1849年、女性として世界で初めて医学学位を取得した。
    この本は、女性医師の未来を切り開いたブラックウェルを灯火として、医療の世界で性差に抗い闘う女性たちの姿を描いた小説。ふ
    主人公は、1998年、中央医科大学の解剖実習で組まれた女性だけの班に所属した長谷川仁美、坂東早紀、椎名涼子、安蘭恵子の4人と指導教授・城之内泰子だ。
    4人は泰子の指導を受け、いずれも優秀な成績で卒業し、それぞれの道を歩むが女性ゆえの苦労も味わうことになる。
    長谷川仁美は、大学に残り、白内障オペのスペシャリストとして活躍するが、露骨な男性医師優遇に絶望した挙げ句、職場を去り、実家の眼科診療所を継ぐ。
    坂東早紀も大学では極めて優秀な循環器内科医だったが、シングルマザーとなり、認知症の父親の介護もあって、今は健康診断医をしている。
    椎名涼子は、蒲田記念病院で救急医をしていたが、同病院で麻酔医をしている夫との間で子宝に恵まれず、コミュニケーションが途絶、海外で急病になった日本人を迎えに行くエスコート・ドクターの道を歩む。
    安蘭恵子は、日星医療センター新生児内科医として、NICUを統括する立場にいるが、その激務に加え、家庭でも脱サラの夫の仕事がうまくいかず、いらいらがつのり、体調に異変をきたす。
    この4人を指導した城之内泰子は、1996年に中央医科大学初の女性教授になった優秀な人物だが、4人に対して、ある贖罪の意識に苛まれていた
    その根底には、昨今、明るみに出た医科系大学における女子受験生一律減点の不正入試問題が据えられている。
    家庭では介護や夫婦間の問題を抱え、職場では男性優位の風潮にさらされながらも立派に働く優秀な女性の姿が実感でき、彼女らに対するエールが強く伝わってくる小説だった。
    解剖学上の男女の脳の違い(脳梁の太さ、海馬の大きさ)があるかどうかという議論が興味深かったことを追記しておく。

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    2023年06月06日
  • ブラックウェルに憧れて~四人の女性医師(仮)~

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    いのちの停車場を読み、南杏子さんを知りました。他の作品も読んでみたいなと思っているとき、ブック・オフで見かけたので購入。
    女性教授と4人の女性医師の話です。大学初の女性教授の葛藤と苦悩、中堅医師となった4人の葛藤と苦悩が描かれています。事実、女であるということでたくさん苦労されてきたことがよく分かりました。そして、現在やこれからは女であるということで理不尽な偏見や差別が無くなることを願うばかりです。
    ちょうど、私もアラフォーで仕事について振り返り、決断する時期にきているので、彼女たちの悩みに共感しました。最後の章で城之内教授が「どんな道を選んだにせよ、間違った選択なんてない。自分を信じてあげましょうね。」という言葉に救われました。

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    2023年05月28日
  • ブラックウェルに憧れて~四人の女性医師(仮)~

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    ブラックウエルとは、世界で初めて医師として認められた女性のことだそうだ。
    数年前にあった医学部不正入試問題、それを踏まえて著者はこの作品を著したのだろう。
    書中、ひとりの女医が言う。
    「つまり大学受験での女性差別は、私たちにとってささいな始まりでしかなかったともいえますね」
    入学試験での女性差別は、ほんのスタートにしかすぎず、入学後さらに医師になってからも、医療分野は女性蔑視が甚だしい。
    そんな男性社会で奮闘する4人の女医たちを描いた医療小説。
    解剖学実習で女性だけの班を組まされた彼女たちが、卒業後医師となり女性ゆえに苦労する医療界の現実を、現役の医者である著者がリアルに描き出す。
    指導教授だった女医が、最終講義の後、彼女たちに語る。
    「その通りよ。あなたたちがいる場所で、どんな医師がいればいいのか。それは自分で見つけていくしかない。その時、思い返して欲しいの。患者に役に立つ人が医師なのだ、ということを」
    エピローグで、希望が見える。

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    2023年05月04日