南杏子のレビュー一覧
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○本のタイトル『サイレント・ブレス 看取りのカルテ』
○著者名 南 杏子(みなみ きょうこ)
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○魅力
訪問クリニックで奮闘する、37歳の医師、水戸 倫子(みと りんこ)の物語。
この連作短編では、彼女が終末期医療の大切さを伝えてくれる感動的なエピソードが描かれている。
倫子は新宿の大学病院での忙しい日々を経て、訪問クリニックに異動。
そこで、余命わずかな患者たちと向き合いながら、彼らの人生の最期の瞬間を尊重し、心を込めて寄り添う。
6人の患者さんそれぞれの性格や病気、彼らがどのように受け止めているか、また支えてくれる家族や周りの人々の気持ちが、とてもリアル -
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『いのちの停車場』の続編。自分の感想を読み直して、微かに思い出せる。
続編の方は、当時、アルバイトであった野呂が医師の試験に合格して、金沢のまほろば診療所に戻ってきたもの。野呂自身が祖母の介護で医師試験に2度落ちたことこともあり、介護をする立場側の内容が多い。ヤングケアラーや老老介護など。
病人側も介護する側も、それが当たり前すぎて、外部に助けを求める発想にならないことが悲劇を呼ぶ。
この中では5つの権利が提唱されている。
・介護を受ける権利
・介護を行う権利
・介護を行う権利
・介護を受けるのを強制されない権利
・介護を行うのを強制されない権利
・介護を休む権利
介護保険では病人の食事や病人 -
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数年前ニュースになった医大の合格者の男女比の不公正さ。医学の世界で女性が医師になり、続けていくことはいまも難しいのだろうか。
解剖学実習で同じ班になった4人の医学生。そして全員女性だけの班編成に反対する上司の声に屈せず彼女らを指導した女性教授。5人の女性たちが進んだ医学界での紆余曲折の物語。
30代、40代と経験を重ねていく中で、女性には避けて通れない妊娠・出産のタイミングは、どうしても1回休み的な悩みの種になる。うまく腹をくくれたとしても、その先のキャリアをどう積み重ねていくか。
女医に限らず、働く女性の誰もが彼女たちの人生の転機越えを自分の身に重ねてみそう。 -
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「老人のお困りごとは老坂クリニック」
診療所の案内が書かれたカードには、まるで便利屋のようなコピー。
深刻な病気ではなくても気軽に足を運んでくださいねという気持ちを伝えたいのだろう。
しかし、そのクリニックは坂を上り切った上に建っている、というのは老人には少々厳しいかもしれない。
いや、どれくらいで息が上がるか、どのあたりまで足腰が持つかで、日頃の運動不足を測ってくださいということなのか、と細かいところをつっこんでしまった。
「老坂クリニック」の院長は、老坂小町(おいさか こまち)先生、68歳。第二診療室で診る。
30年ほど前に一緒にクリニックを開いた夫の老坂隆(おいさか たかし)先生は、三年 -
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ネタバレ在宅医療の難しさ、そして大切さを知りました。両親よりも自分の死を覚悟していた6歳の萌ちゃん、海を見に行きたい願いを叶えてあげられて、本当によかった。いくら辛くても延命するのか、選択的安楽死を良しとするのか、患者本人と家族の気持ちのすれ違い、感覚の違いを埋めるには、間にケアしてくれる医療従事者が必要と感じました。介護する家族側も、だんだんと普通が何かが分からなくなっていたり、疲弊したり、そちら側に知識を与えることや、フォローすることもとても大事と感じました。
一人一人のストーリーがもっと濃くても良かったかなと思ったのと、最後に安楽死させようとした主人公が警察に行かなくてもいいんじゃないかと思った -
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副題が『4人の女性医師』だ。
ちなみに『ブラックウェル』とは、『もし社会が女性の自由な成長を認めないのなら、社会の方が変わるべき』という言葉を残し、世界ではじめて医師として認められた人。女性医師の未来を切り拓いた人物とのことだ。
日本の医学部入試における男女差別は、2018年に東京医科大学をはじめとする複数の大学で発覚し、女性受験生を一律に不利に扱う得点操作などが問題視された。
この物語は、ある医大の不正入試問題を受けて、女性医師の現実と問題を、複数の女性から紐解いていくもの。実際に起こった入試時の男女差別があったから、やたらリアルだ。
2章から5章は同期の女性医師のそれぞれの物語。大学病 -
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現在、父親が末期癌で既に胃ろうをしており、今後は緩和ケアに移ると言われて、改めて本小説を読み返した。数年前の祖父母が死ぬ間際にも読んでいたらしい。
改めて読み返してみると、その描写や心情が実感を持って読み直すことができる。私個人は、サイレントブレスという、終末期患者を穏やかに最後を看取っていく考えに同意している。
父が亡くなっていくことに悲しい気持ちはあるものの、それ以上に望まない延命治療によって、本人を苦しめる方が悲しい。余命の短い父とあとどれだけ後悔なく過ごせるかをきちんと考えないとなと。
余談ではあるものの、生老病死は誰しも避けられず、この世は一切皆苦であることを受け入れる仏教の世 -