川野靖子のレビュー一覧
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ネタバレ面白い!!
「夏の霜:ブレイク・クラウチ」(パインズ)
人間はかしこい、AIもまたかしこい。
けれど、やはり人間はやらかしてしまう。同じようにAIもまたやらかしてしまう。
「エマージェンシー・スキン:N・K・ジェミシン」(第五の季節)
ずっとずっとの将来ありそうだな、と思ったり。
「方舟(アーク):ベロニカ・ロス」(ダイバージェント)
哀愁漂う
これが一番好き
「目的地に到着しました:エイモア・トールズ」(モスクワの伯爵)
後半に出てくるバーの二人がナイスキャラ
「最後の会話:ポール・トレンブレイ」(終末の訪問者)
かなしいかな、やめられないのだね
「乱数ジェネレーター:アンディ・ウィアー」
量子ビットやら難しそうに感じるも、頭がいいだけではない。冷静さ度胸もあって、ラストはおぉ~って感じでスッキリ -
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ネタバレオラフル・ヨハン・オラフソンの『タッチ』を読みましたが、素晴らしい作品でした。日本人として、外国人作家が原爆投下というテーマをこれほど深く掘り下げてくれたことを心から嬉しく思います。
日本国外にも、原爆投下を憂慮し、怒りや悲しみを抱き、それを扱った作品に心を動かされる人々がいることを、本当に嬉しく思います。
しかも、それが日本から遠く離れたアイスランドで起こっているのです。さらに素晴らしいのは、これほど恐ろしく悲劇的な出来事を扱っているにもかかわらず、心温まるハッピーエンドで終わっていることです。読者に深い喜びをもたらす結末です。 -
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アイスランドを代表する作家による傑作恋愛小説です。
アイスランド人の主人公クリストファーは、今から50年前、留学先のロンドンで日本人女性ミコと出会い、恋に落ちて幸せな日々を送っていましたが、突然彼女は姿を消してしまいます。あれから50年経った今、コロナ禍で自ら経営していたレストランの閉店を余儀なくされたクリストファーのもとに、彼女から一通のメッセージが届きます。彼女はなぜ突然自分のもとを去ったのか、彼女への想いを抱え、この50年間の記憶をたどりつつ、主人公のクリストファーはアイスランドからロンドン、日本へと向かいます。
さて、感想ですが、まず、2人が付き合い始めた時の2人の会話が印象的でした。ミコの父親が営む日本料理店の入口で、クリストファーとミコは初めて出会うのですが、
「どうしてここで働こうと思ったの?」
「きみと会ったから」
「店の入口で会ったとき?」
「そう」
「父にはあなたを雇わないでと言ったの」
「どうして!」
「そう言えば雇うと思ったから」
まるで映画を見ているような2人の告白シーンです。
そして、ミコが突然クリストファーのもとを去った理由ですが・・・、何とも切ない事情がミコの口から明かされます。
アイスランドの作家が、なぜアイスランド人男性と日本人女性との恋愛小説を描いたのか。それは、歴史上のあの悲惨な出来事を原因とする誤解と差別と偏見を、この作品を通じて語ってくれたように思います。
タイトルの『TOUCH』ですが、コロナ禍における社会の習慣、そしてあの悲惨な出来事による誤解と差別と偏見、そこでは、「触れる」あるいは「接触」という人間同士の直接的な関わりが、回避あるいは否定されたからこそ、大きなテーマとしてタイトルにしたのかとも考えましたが、このタイトルに込めた著者オラフ・オラフソンの本当の想いを知りたいものです。
ちなみに、私は観ていませんが、ミコ役でKokiが、その父親役で本木雅弘が、出演して映画にもなっているようです。 -
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初めは、話というか世界観に付いていくのがやっとだったけれど
気がつけばフローラを取り巻く、蜜蜂の世界にどっぷりと浸かってしまっていた。
こんなに無我夢中でページをめくったのは久しぶりかもしれない。
女王が絶対の縦社会というか、管理された巣の中で生きるフローラ。
最下層生まれのフローラへの当たりは強く、扱いも酷い。
巣の中で起こる蜜蜂の"族"同志の対立であったり
巣の中だけではない、外の世界の他の生き物達の襲撃、
そして、移り行く季節さえも蜜蜂たちは翻弄されていく。
そんな中でフローラは蜜蜂としての使命を
力の限り果たしていく。
久しぶりに物語にのめり込んだ気がする。
私の感想を読んだ方はぜひ、読んでみてほしい。 -
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北方諸国は南のニルフガード帝国の侵攻を受けた。北方諸国で最南に位置するシントラ王国では、キャランセ女王が孫娘シリラを炎上する首都より脱出させて自害する。二年後、魔法剣士ゲラルトは人里離れた砦でシントラ王家の血を引く少女シリに訓練を授けていた。
やや唐突に話が始まり、語り手を替えつつ、物語が飛び飛びに進む。北方諸国を脅かすニルフガード、それに対し力を合わせようとする北方諸国、自らの思惑のために暗躍する魔女達。各国の王がシントラの正当な後継者であるシリを追い、彼女の命を狙う者もいる。ウィッチャー、魔女、非人間族が普通に長命で英雄としてあつかわれている所に神話を感じる。シントラの仔獅子ことシリが、天真爛漫で大人達から愛されているのが良い。
時系列的に短編集の方が先らしいが、長編刊行当時は未発売。ゲームをやっていたから何とか読めたけど、地名人名が多すぎて苦労した。世界観こそゲームっぽいが、魅力的なキャラクターと卓越したネーミングセンス、作り込まれた設定と生々しい描写で空想を現実と感じさせる傑作。 -
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ネタバレ「夏の霜」ブレイク・クラウチ
人工知能モノ。最初は世界観が飲み込めなかったが、ゲームだとわかり、そこからは新しい人工知能の誕生にワクワクした。主人公が女性でレズビアンなのがイマドキ。でも子育てや夫婦?仲がうまくいかないところは普遍的。
主人公と一緒になってマックスに騙された。ブライアンを殺すところはゲームと一緒だったな。
“喉の奥に金属の味がする。”の絶望感が良かった。
AIに愛された人類はAIのようにされてしまうのか。
「エマージェンシー・スキン」N・K・ジェミシン
宇宙人モノ。はるか昔に分化した地球人類だが。
温度差がシュールで笑ってしまう。一大隠密プロジェクトのはずが、地球の人には筒抜けで、任務に気負っていた主人公がだんだん馬鹿らしくなっていく気持ちに同調できた。
与えられた環境と支配の声に疑問を持たずに言いなりになるなということなんだろうな。
「方舟」ベロニカ・ロス
終末モノとして、最後に残った人間の動向が面白い。植物学者。新種のランの発見。それまでの会話と父と母の記憶で、残るのではなく旅立とうと決心したのが良かったな。希望が生まれた瞬間。
「目的地に到着しました」エイモア・トールズ
デザイナーズベイビーモノ。
家族単位での個人のモノとして考えてたら国家が軍事的に介入していたというオチというか、設定。
自分が子供に望むように国家が国民に望んでいる。
IFを3つ見られたのが面白かったし、成長段階を分けていたのも面白かった。奥さんはこれから過渡期で変化前、自分は変化後。変化によってどうなるかわからない不安定さも良かった。
「最後の会話」ポール・トレンブイ
クローン人間像モノ。アンが、アンのホームビデオは何回も見たが最後は数回しか見てないということは、そこまで成長出来たものも数が少ないのかな、と考えた。記憶を引き継いでも、彼は彼であるが自分自身ではないという感覚が面白いな。
でもアンが必死になってクローンを作り出すのはわかってしまう。
「乱数ジェネレーター」アンディ・ウィアー
量子コンピューターモノ。
面白かった。カジノに限定しての攻防と最後の駆け引き。短いながらも緩急あって面白かった。さすが。 -
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ネタバレ人肉食は究極の愛、ってどこで聞いた言葉だったか。
ここに出てくるイーターはそれぞれ違う種類の人間を食べる。何も愛ゆえに、だけじゃないのだ。
旅を通してマレンの精神的成長がよく分かる作品。もう一人で行きていけるとみなされ、母から置いていかれたマレン。母の故郷や老女、自分以外にもいた二人のイーター、これからこの人となら楽しく暮らしていけると信じて疑わなかった父親。どの出会いもなくてはならない。みんな優しいなあ、と思ってたら、そんなことなかった。愛はいつも残酷なのかもしれない。
……とまあ、ここまでかっこつけてみたけども……、人肉食に抵抗のない人はぜひとも読んで欲しい一冊ですよ、と言いたかっただけです。次は昔読んだ小野美由紀の「ピュア」をまた読み直そうかな、と。私はプリオンとか味とか食感とかそういうのに抵抗あるので実践はしないけど、思わず食べちゃうくらいの愛っていいと思う。まあ、かなしいかな、これもワイドショーじゃ猟奇的殺人って言われちゃうんだろうな。
……というか、この作品の映画版のリー役が「Call me by your name」に出演してただなんて! どちらもまだ見てないけど、「Call me〜」は気になってたから追わないとな! ……というところまで満足した本でした。読みやすかった! -
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小学生の時、国語の教科書で読んだ「みつばちのダンス」を今でも覚えている。9歳くらいの子供にとって、ダンスで花蜜の在処を教えるという蜜蜂の話しの何が衝撃だったかというと、群れで暮らす生き物が、言葉ではないコミュニケーション手段を持っている、という事だった。それも、ダンスで地図を教えるなんて。人間のジェスチャーであの角を曲がって2番目の信号を…とか一度に伝えるの無理って思い、蜜蜂はすごいなぁ、と純粋に感心して、その感動が、ファーブル昆虫記や、地球科学系の本を読むきっかけになっていった。さすが教科書。先達の意図した通りにわたしは学習していったんだね〜。専門家にはならなかったけど。子供の学習に「意図された道筋」まさにこれが蜜蜂ダンスだったんじゃないか(笑)
それから数十年過ぎてもまだ道が続いていたみたい。そんなわけで、ラリーン・ポールの「蜂の物語」は存在を知ってからずっと読んでみたかった。一匹の蜂の生涯を描いた物語。「受け入れ、従い、仕えよ」巣の最下層のフローラ族として生まれたフローラ717は不恰好な姿だったため粛正されそうになるが、会話ができた事から、女王に仕える美しい先輩蜂に助けられて導かれる。
美しくも厳しい王国の中で暮らす擬人化された蜂たちの感覚や感情を追いながらの読書は良い時間だった。女王や上位の蜂たちの圧倒的な権力と美しさ。雄蜂たちの傲慢さと色気、スズメバチとの戦闘、花蜜を集める飛行蜂の清廉さ。粛正や病気と死と慈悲。若く何も知らないフローラと一緒に女王の国の秘密を体験し、外役蜂として空を飛ぶフローラの優しさや勇敢さに声援を送り、厳しい冬とその結末の目撃者になった。
人間と同じ世界に生きている事が描かれているのも良かった。人間は農薬や病気をもたらすけれど、庭に植えた花が彼女らを助ける事もあるんだ。
匂いやダンス、フェロモン、集合意識、ヒエラルキーとか蜂の生態ってSFだよなぁッて思い、改めて楽しいね! 擬人化するとディストピアに思えるけれど、蜂の生き物としての仕組みだと思うと、生命の継続の物語は美しく神秘的だった。うん、居ないと信じてる創造主の存在を思ってしまうほどに。
それから、蜜を集める場面の、花からのアプローチの描写がとてもエロティックで好きだな。恥ずかしげな花っていいね。
春になるとうちの庭のモッコクに沢山蜜蜂が訪れて、いつも楽しく観察していたけど、今年はフローラを想い、花も蜂もちょっと違った目で見られるかな。
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Posted by ブクログ
House of the Dragonの原作だけど、この本自体は歴史学者(大学匠:アーチメイスター)が書いてGRRMが訳した(体裁の)ウェスタロスの歴史書(the World of Ice and Fire)(のターガリエン朝部分)だから「伝聞」や「残された記録」での構成で、真実かどうかはわからない部分もあるし、ドラマが原作にないその真実を描いてるのか、大河ドラマみたいに「史実ではないフィクション」なのか?が入れ替わってておもしろい。
人の話や書いたものを後世の人がまとめた文書を、さらに現代の人が訳した形の小説…ウンベルト・エーコの『前日島』とか夢野久作『ドグラマグラ』とかみたいで好き。
とりあえず、レイニラは祖母のアリッサ似らしいとわかった。
(電子書籍で読んだけど感想書いてる人少ないので紙の本の方で感想)