ヘニング・マンケルのレビュー一覧

  • 白い雌ライオン

    Posted by ブクログ

     スウェーデンの作家、ヘニング・マンケルの''ヴァランダー警部''シリーズ第3作です。
     スウェーデン本国では、1993年に刊行されてます。
     ヴァランダーは、44歳の冴えない中年男性刑事。

     本作は、文庫で700ページも有る長編ですので楽しみです。

     事件は、1992年4月に夫婦で経営する不動産屋の妻ルイースが失踪しヴァランダーは事件と考え捜索を開始するが、ルイースの立ち寄った場所の近くの家で爆発火災が発生し焼跡から黒人の指が発見される。
     更にルイースの自宅からは、手錠が見つかる…円満そうな夫妻に何らかの秘密が隠されている予感がします…

     本作

    0
    2022年01月06日
  • 殺人者の顔

    Posted by ブクログ

     スウェーデンのミステリー作家ヘニング・マンケルの''ヴァランダー刑事''シリーズの初刊です。現在邦訳作品は、創元推理文庫から12作発表されてます。
     ヴァランダーは、スウェーデン南部(胡蝶蘭の様に垂れ下がった島がスウェーデンとしてその先っぽ)のスコーネ地方のイースタという小さな街の警察署の刑事です。

     事件は、イースタの西にある田舎町の農夫が隣家の友人農家宅で人が死んでいると通報が有った。隣人の農夫は惨殺されその妻はロープで首を絞められていた。犯人は強盗目的と思われるが、老夫婦には狙われる様なお金は持っていなかった。

     容姿は中年のそのままで趣味は

    0
    2021年09月08日
  • リガの犬たち

    Posted by ブクログ

    「刑事ヴァランダー」シリーズ第二弾

    どうしようもなく「中年男」の主人公ヴァランダー、余計なお節介なんじゃないかなって思うラトヴィア行き
    動機がまたまた「女性」目当てって、なんだかコメディドラマ?
    いえ、とってもシリアスなミステリードラマで、そのアンマッチが、ヴァランダーの魅力かもしれません。

    相変わらず推理というより「体当たり」で、映画「ダイハード」のジョン・マクレーン並みのハードワーク

    なぜ読者が主人公に寄り添う感覚があるかといえば、この物語がヴァランダー一人の目線のみで進行するからかな〜
    だから主人公の困惑も疲労感も、すぐに読者に伝染する。

    突然のシーンチェンジもなく時系列で進むか

    0
    2021年09月04日
  • 手/ヴァランダーの世界

    Posted by ブクログ

    刑事ヴァランダーのシリーズは面白かったけど、
    舞台解説が読みたいほど冊数無かったよ…(/_;)
    係わった事件の落穂拾い的な短編集が読めるものだと勘違いしていたので
    一作だけでガッカリ

    0
    2021年07月13日
  • ファイアーウォール 下

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    よい展開だったのに、ヴァランダーの常識外れの行動で醒めてしまった。捜査の重要人物を、知り合ったばかりの人に託すか? さらに年をとっていくとどうなっていくんだろう。

    0
    2021年06月18日
  • 霜の降りる前に 下

    Posted by ブクログ

    犯人視点の章が読むのが辛かった。宗教的動機って一番ついて行けないな。
    北欧諸国の人は自国以外の北欧言語ある程度わかるらしい。日本人はちゃんと勉強しない限り北京語もハングルもちんぷんかんぷんなのに。
    エリックの最初の妻と、ラストでリンダが飛び降りを思い止まらせた少女の名前が同じマリアなのは偶然だろうか。

    0
    2021年04月22日
  • 霜の降りる前に 上

    Posted by ブクログ

    ヴァランダーとマーティンソンの反目はどうなった?自分を引きずりおろそうとした部下が娘の指導官になるなんて不安じゃないのかな。
    スウェーデンは警官になるのに年齢制限ないのか。
    リンダがドラマとはイメージ違う。
    ヴァランダーはもっと亡き父を理解していると思っていた。
    このシリーズ、犯人が一般的でない動機を持つのが多い。

    0
    2021年04月19日
  • ファイアーウォール 下

    Posted by ブクログ

    高福祉国歌のスウェーデンが決して平等ではないと思い知らされた話。事件は解決しても、全ての謎や動機が明らかになった訳ではないというのが現実的。マーティンソンが怖い。獅子身中の虫。お父さんが亡くなって、ヴァランダーは変わったみたい。

    0
    2021年04月06日
  • ファイアーウォール 上

    Posted by ブクログ

    長さの割には読み易いのがこのシリーズ。会話が多いからかな。
    ケネス・ブラナーのドラマは全作観たが、読んでいてもブラナーの顔は思い浮かばない。
    フロッピーディスク?と思ったら、この本が1998年の作品だったのか。
    少女の犯行に接して、スウェーデンの現状に不安を抱くヴァランダー。マンケルに限らず、北欧ミステリでは自国への不満を述べられている作品が多い。住み易い国のランキング上位が多い北欧だが、決して理想郷ではないのか。

    0
    2021年04月06日
  • 苦悩する男 下

    Posted by ブクログ

    『ファイアーウォール』以来、約10年振りのヴァランダー。10年と言う時を経て定年間近の60歳になった彼は、健康面の不安や、人間関係の悔恨に苦悩する男になっている。

    意味深なプロローグから始まるストーリーはひたすらゆっくり進む。シリーズ最終章という先入観のせいか、刑事ヴァランダーの人となりをなぞるように展開してる気がして、序盤から退屈してしまった。休職中を利用しての個人的な事件追跡というスタイルは、警察ミステリというよりは、私立探偵モノの色合いが濃い。その割に、事件の核心はスウェーデンの国防問題と繋がると言う展開にバランスの悪さも感じてしまって、困惑する読書となった。

    元妻が出てきて元恋人が

    0
    2020年10月17日
  • 殺人者の顔

    Posted by ブクログ

    意外な展開を期待してたのでちょっと物足りない。。
    携帯がない時代の刑事は大変だな。
    何故残虐な殺され方をしたのかがスッキリしない。
    怨恨の線を匂わせてたけど結局お金のありかを拷問して吐かせたってことなのか。
    次作も読むかは迷う。

    0
    2020年06月26日
  • 殺人者の顔

    Posted by ブクログ

    刑事ヴァランダーシリーズ第一作目。北欧発の作品だけあって、移民政策に排斥運動といったデリケートな社会問題に鋭く切り込んでいるが、テーマが先行し過ぎて警察小説としては些か盛り上がりに欠け、作中での問題提起も突発的で散乱しており、まだどうにもこなれていない印象が強く残る。展開そのものはスピーディーで読み易いが、単巻でこの情報量だと上下巻のシリーズ後作は一体いかほどの密度だろうか。直情的なのに内省的なクルトのキャラクターは面白いし、イースタ署のチームワークも見所だが、このシリーズを追うべきか否か未だ目下思案中。

    0
    2020年04月11日
  • 霜の降りる前に 上

    Posted by ブクログ

    起こる事件も面白く、話しを追わせる展開もいいのだが、親子してなぜそこで癇癪を?会議、会議で何を話している?親父の仕事ぶりの良さは?など突っ込みたくなることもあるな。

    0
    2019年02月22日
  • 北京から来た男 下

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    (上巻より)

    そこまで苦労(?)してたどりついた「まとめ」が、
    中国の闇の世界にいる人物が実行部隊を一人しかもっていないとか、
    しょうがないので自ら実行しに行くとか、
    それを甥が殺すとか、ちょっとありえないまとめ方だったのが残念。
    殺人現場で見つかった赤いリボンの謎はわからないままだし。

    劇中劇である、中国の農村から逃げ出した三兄弟の話の部分が面白かったかな。
    アメリカに連れていかれ、大陸横断鉄道の建設を生き抜き、
    中国に戻り、宣教師に仕え、裏切られ、裏切った男。
    彼がこの作品の主人公だった気がする。

    0
    2018年07月22日
  • 北京から来た男 上

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ヴァランダー警部シリーズの作者だったので。

    うーん、政治的な事にも、国際関係にも興味がないので、
    読み進めるのがつらかった。

    スウェーデンの村とも呼べないような小さな集落で、
    ある冬の日に起こった残酷な大量殺人。
    その動機がアメリカの大陸横断鉄道の苦力の子孫の復讐だということがうっすらとわかってきたあたり、
    つまりは上巻の途中から、とくにつらかった。
    (そうそう、死体を発見し心臓発作を起こして亡くなってしまったカメラマンはかわいそうだった)

    さらにどう関係あるのか全く分からない中国とアフリカの話になった時には、
    完全に興味を失ってしまった。
    いったい、話をどこへもっていってまとめるつもり

    0
    2018年07月22日
  • ピラミッド

    Posted by ブクログ

    ヴァランダーの20代から、第一作『殺人者の顔』前日譚までを集めた中短編集。

    刑事を目指していた巡査時代から、イースタ警察署の刑事捜査を担うベテラン刑事までの長期間の年代を追っている。私生活でも、夫婦関係や父親との微妙な確執など、その変化が順を追って垣間見える構成はまさにヴァランダー・ファンのための一冊と言えるだろう。

    話によって頁数が大きく異なるので、ストーリーの厚みに多少の差はあるが、短編であってもシリーズらしさは出ていると思う。社会的背景を色濃く出したやるせなさも印象に残るが、やはり警察ミステリとしてのプロセスが秀逸。特に巡査時代である前半が面白く、優秀だが風変わりな刑事の元で、戒めら

    0
    2018年06月23日
  • ピラミッド

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    シリーズ開始までの出来事の短編集。
    久しぶりに初期のメンバー集合で懐かしかった。
    ドタバタぶりもいつも通り。
    シリーズ1作目を読んだときは何とドタバタすることかと思ったが、今はこれが心地いい。
    あと2作未訳があるとのこと。
    作者が亡くなってそれ以上望めないのが残念であるが、早く読みたい。

    0
    2018年06月18日
  • 殺人者の顔

    Posted by ブクログ

    うーん、あんまりおもしろくなかったな。
    シリーズものだけど、他のは読まないかな。

    主人公に魅力を感じられなかった。

    0
    2018年05月30日
  • ピラミッド

    Posted by ブクログ

    「ピラミッド」
    北欧ミステリの帝王ヘニング・マンケルが生んだ刑事、クルト・ヴァランダー。ガラスの鍵賞受賞の第一長編『殺人者の顔』以前の、若き日のヴァランダーを描いた短編集。


    クルト・ヴァランダーが初めて登場したのは「殺人者の顔」で本作は9作目。前作「ファイアーウォール」で打ち留めになる所を「殺人者の顔で描かれた1990年より前のヴァランダー刑事(のち警部)を見たい」との読者の声に答えた形で発表されたのが本作「ピラミッド」である。本作では、新米巡査時代からシリーズが始まる直前42歳までのヴァランダーの活躍を描いた5編の短編(とはいっても表題は原書で237ページもあるらしく、それは短編じゃない

    0
    2018年05月29日
  • リガの犬たち

    Posted by ブクログ

    キナ臭い世界(社会)情勢をテーマにしているもののそうした問題性を映した物語としては凡庸というか残念な作の印象。ルポ(報道)が伝えるところの圧政(暴政)の現状など易く知ることが出来るワケで、そこ(ラトヴィア)に招かれてほとんど旅行客然の主人公の暢気さに対しては、いくらなんでも・・の認識(思慮)の不足がうかがえるように思われた(言い過ぎか?)。しかしそれでも惚れっぽい主人公ヴァランダーの人間臭さの魅力はよくとらえられ、また物語展開の緊張感あるその最中にも巧くユーモアを織りこんだ筆致はよかった。終盤は緊迫感ある展開で惹きこまれはしたのだけれどやはりもう少し物語に厚みが欲しかった。

    0
    2018年04月17日