ヘニング・マンケルのレビュー一覧
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惨殺された、元自動車販売で詩人で鳥愛好家のホルゲ・エリクソンと花屋主人で蘭愛好家のユスタ・ルーンフェルトの2人には共通点が見つからない。上巻から続くこの状況に変化が無く記憶も定かでは無くなってくる。もっとテンポ良く展開しないものかと思いながら読み進む…が、3人目が袋に入れられて湖で溺死した事件から展開のテンポが急に早くなり俄然面白さが増して来た。
次々と連なる捜査による情報は、今まで全く繋がらなかった事件の点と点がはっきりと結ばれる様に見えて来た。
作中にも触れられていますが、私はこの犯人に同情を禁じ得ない。ストーリー後半では捕まる事なく己の目的を達成してくれと願いました…不謹慎ですが -
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スウェーデンの南端イースタ警察署の警部クルト・ヴァランダーシリーズ第4段です。
前回の事件で南アフリカ大統領の暗殺を企てている一味の1人を銃殺したヴァランダーは精神的に不安定になり一年以上も休職していたが警官を辞める事を決心した。
イースタ署に最後の出勤をする朝に新聞で友人弁護士が殺された事を知ると、辞職の決心が霧散した。殺される数日前にトーステンソンは静養中のヴァランダーを訪ね、弁護士の父親が交通事故に見せかけ殺されたと相談されていたからだ。
捜査の進展が捗々しく無い時に、トーステンソンの秘書ドゥネールの自宅庭に地雷が埋められ、ヴァランダーの車は爆破される。更に役所の担当者の不 -
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スウェーデンのミステリー作家ヘニング・マンケルの''ヴァランダー刑事''シリーズの初刊です。現在邦訳作品は、創元推理文庫から12作発表されてます。
ヴァランダーは、スウェーデン南部(胡蝶蘭の様に垂れ下がった島がスウェーデンとしてその先っぽ)のスコーネ地方のイースタという小さな街の警察署の刑事です。
事件は、イースタの西にある田舎町の農夫が隣家の友人農家宅で人が死んでいると通報が有った。隣人の農夫は惨殺されその妻はロープで首を絞められていた。犯人は強盗目的と思われるが、老夫婦には狙われる様なお金は持っていなかった。
容姿は中年のそのままで趣味は -
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「刑事ヴァランダー」シリーズ第二弾
どうしようもなく「中年男」の主人公ヴァランダー、余計なお節介なんじゃないかなって思うラトヴィア行き
動機がまたまた「女性」目当てって、なんだかコメディドラマ?
いえ、とってもシリアスなミステリードラマで、そのアンマッチが、ヴァランダーの魅力かもしれません。
相変わらず推理というより「体当たり」で、映画「ダイハード」のジョン・マクレーン並みのハードワーク
なぜ読者が主人公に寄り添う感覚があるかといえば、この物語がヴァランダー一人の目線のみで進行するからかな〜
だから主人公の困惑も疲労感も、すぐに読者に伝染する。
突然のシーンチェンジもなく時系列で進むか -
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『ファイアーウォール』以来、約10年振りのヴァランダー。10年と言う時を経て定年間近の60歳になった彼は、健康面の不安や、人間関係の悔恨に苦悩する男になっている。
意味深なプロローグから始まるストーリーはひたすらゆっくり進む。シリーズ最終章という先入観のせいか、刑事ヴァランダーの人となりをなぞるように展開してる気がして、序盤から退屈してしまった。休職中を利用しての個人的な事件追跡というスタイルは、警察ミステリというよりは、私立探偵モノの色合いが濃い。その割に、事件の核心はスウェーデンの国防問題と繋がると言う展開にバランスの悪さも感じてしまって、困惑する読書となった。
元妻が出てきて元恋人が -
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ネタバレヴァランダー警部シリーズの作者だったので。
うーん、政治的な事にも、国際関係にも興味がないので、
読み進めるのがつらかった。
スウェーデンの村とも呼べないような小さな集落で、
ある冬の日に起こった残酷な大量殺人。
その動機がアメリカの大陸横断鉄道の苦力の子孫の復讐だということがうっすらとわかってきたあたり、
つまりは上巻の途中から、とくにつらかった。
(そうそう、死体を発見し心臓発作を起こして亡くなってしまったカメラマンはかわいそうだった)
さらにどう関係あるのか全く分からない中国とアフリカの話になった時には、
完全に興味を失ってしまった。
いったい、話をどこへもっていってまとめるつもり -
Posted by ブクログ
ヴァランダーの20代から、第一作『殺人者の顔』前日譚までを集めた中短編集。
刑事を目指していた巡査時代から、イースタ警察署の刑事捜査を担うベテラン刑事までの長期間の年代を追っている。私生活でも、夫婦関係や父親との微妙な確執など、その変化が順を追って垣間見える構成はまさにヴァランダー・ファンのための一冊と言えるだろう。
話によって頁数が大きく異なるので、ストーリーの厚みに多少の差はあるが、短編であってもシリーズらしさは出ていると思う。社会的背景を色濃く出したやるせなさも印象に残るが、やはり警察ミステリとしてのプロセスが秀逸。特に巡査時代である前半が面白く、優秀だが風変わりな刑事の元で、戒めら