ヘニング・マンケルのレビュー一覧

  • 背後の足音 上
    「背後の足音(上下)」
    夏至前夜、三人の若者が公園でパーティーを開いていた。18世紀の服装、料理、ワイン。彼らをうかがう目があるとも知らず・・・。ある日イースタ警察署に夏至前夜に友人と出かけて以来行方不明の娘を捜してくれという母親の訴えが出された。その捜査会議に刑事のひとりが無断で欠席する。几帳面な...続きを読む
  • ファイアーウォール 下
    数年前に逮捕した被疑者の葬儀に出席するシーンから始まる。そんな事件あったかしらと記憶を呼び起こし愕然とする。このシリーズにハマるきっかけとなった傑作なのに、犯人の名前すら忘れかけているとは。他にも過去事件の断片がちらちらと顔を出し、いよいよフィナーレが近いことをイヤでも認識させられる。

    今回の事件...続きを読む
  • 白い雌ライオン
    スウェーデンの片田舎のヴァランダー警部シリーズ3作目。どんどん壮大な話になっていっている。今回は南アフリカでの暗殺事件に絡む。最後の結末を本人がしっかり知らないで終わるのもなかなか。
  • ファイアーウォール 下
    全キャラがたちすぎてて魅力たっぷり。人間関係も読ませます。全ての謎が解決しないのもリアルでいい。
    1998年の作品なので、自分はその時19歳。あの頃日本でITはまだまだ未発達だったように思うんやけど(確か携帯持ち始めた頃)、海外は進んでいたということでしょうか。14年後の今読んでも全く違和感がないの...続きを読む
  • 白い雌ライオン
    スウェーデンの片田舎で起きた犯罪と南アフリカで密かに進行する要人暗殺をうまく絡めて上質なミステリーに仕上げるマンケルの腕は確か。
    魅力的な脇役も多く、病んでいくヴァランダーを心配しながらページを進めていたら、700ページがあっという間。
    展開がサスペンスっぽくなっているので、いつもよりは物語に動きが...続きを読む
  • リガの犬たち
    ヴァランダーシリーズ2作目。1作目はフロストみたいな感じだったが、2作目は全然違う。ミステリーというよりサスペンス物。今回のほうがテンポもあって面白かった。
  • 背後の足音 上
    始めの方はなかなか話しの本筋に入らないので進まなかったが、同僚の警官の殺人事件あたりから引き込まれた。
  • 白い雌ライオン
    スウェーデンのミステリ。
    警部クルト・ヴァランダーが主人公のシリーズ3作目。
    ここから分厚くなってます。

    イースタはスウェーデン南端の田舎町だが、交通の要衝にあるため、国際的な事件も起きうる。
    思いも寄らぬ南アフリカの陰謀に巻き込まれる。
    南アフリカでの人種問題をさかのぼるプロローグから、重厚に書...続きを読む
  • リガの犬たち
    スウェーデンの警察ものミステリのシリーズ2作目。
    田舎町イースタの警部クルト・ヴァランダーが主人公。
    妻に去られ、それなりに落ちついては来たが、警察の仕事に疲れて、転職を考えているのだったが…

    今回は、ラトヴィアという異国が主な舞台に。
    バルト三国の一つで、ソ連解体の時期に大揺れとなって、荒廃して...続きを読む
  • 背後の足音 下
    殺された同僚は3人の若者の失踪事件を単独で調べていたらしい。
    ヴァランダー警部はじめイースタ警察の面々は捜査に奔走するが、新たな犠牲者が…。

    ヴァランダー警部もアラフィフになり、スウェーデンの国民病とも描写されている糖尿病を発症する。
    周囲に素直に打明けることができないなか、この大変な病と共に事件...続きを読む
  • 背後の足音 下
    50歳目前にして糖尿病になったりと、老いを感じさせる描写がちらほら。本シリーズは単独として読んでももちろん面白いが、登場人物たちの成長や変化は、シリーズを通してじっくりゆっくり描かれる。そんな捜査チームのひとりが悲劇に見舞われるというのが事件の発端。

    寝る間なし手掛かりなしというスタイルは今回も同...続きを読む
  • 背後の足音 下
    基本的な感想は上巻で書いたとおり。
    最後の解決段階でやたらと主人公がスーパーヒーローじみるのが、マイナス点。
  • 背後の足音 上
    文庫で、1200円とはビックリだが、その値段を越える面白さ!若くなく糖尿病で肥り、強くもなくいつも疲れている主人公の刑事、ただ犯罪に立ち向かう姿はいい。
  • 背後の足音 上
    夏至前夜、三人の若者が行方不明になる。そしてその捜索を依頼されたイースタ署の刑事のひとりと連絡がとれなくなり……。
    という事件の幕開き。
    スウェーデンのクルト・ヴァランダー刑事シリーズの新刊。

    相変わらず低調な男です、ヴァランダー刑事。これまでのシリーズも離婚した妻へ未練たっぷりで、年頃の娘のこと...続きを読む
  • 目くらましの道 下
     スウェーデンの小さな町の警察官、クルト・ヴァランダーのシリーズ5作目。
     事件の事で思い悩んでいた1秒後には、季節の移り変わりの美しさに目を奪われ、遠距離恋愛中の女性に思いを馳せ、病気が発覚した父親と向かい合おうと考え、ふらっとやってきた愛娘に癒され…とにかく人間くさいおじさんが魅力的。こういうジ...続きを読む
  • 五番目の女 下
    殺された老人エリクソンの金庫には、傭兵と思われる人物の手記が入っていた。
    そして、遺言には、かけ離れた土地の教会への高額の寄付が。
    なぜそんな所に?
    ヴァランダーは27年前に行方不明になった女性がいたことを調べ始める。
    一方、花屋の主人は遺体で発見される。
    森の中で…監禁された後に殺されていたのだ。...続きを読む
  • 五番目の女 上
    ヴァランダー・シリーズです。今回は、アフリカで過去に起きた事件と、スウェーデンでの連続殺人事件との関連を探るという内容になっています。いつもながら、ドキドキさせられる展開で面白かったです。
  • 五番目の女 上
    スウェーデンの警察物。
    クルト・ヴァランダーが主人公のシリーズ、6作目。
    スウェーデン南端のイースタという町はそれほど大きくはないのだが、交通の要衝に当たっているために犯罪は少なくない。

    クルトは、父とローマ旅行に行って帰ってきた所。
    父は気むずかしく、痴呆が時折出てもいたのであまり上手くいってい...続きを読む
  • 五番目の女 上
    上巻後半から、最後まで一気読み。怒涛の展開。
    スウェーデン語の地名に戸惑う。
    わざとかもしれないが、日本語訳が硬くて、違和感を感じる。
    特に会話文。
    主人公ヴァランダーのキャラクターが、自分のなかではいまいち浮かび上がってきていない。

    困るのは、前作を読んでいないのに、犯人について語ること。一言二...続きを読む
  • 五番目の女 上
    北欧の小さな町が舞台のお話。登場人物の名前が「ホルゲ」とか「ニーベリ」とかで異国感満点。センテンスが短く(警察官らしい感じ)読みやすい。店主が旅行中の花屋への不法侵入。鳥の詩を書く元自動車販売業者は残忍な方法で殺される。一見無関係の事件が繋がっていく・・・。これから読む下巻が楽しみ。