ヘニング・マンケルのレビュー一覧

  • 北京から来た男 下

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    (上巻より)

    そこまで苦労(?)してたどりついた「まとめ」が、
    中国の闇の世界にいる人物が実行部隊を一人しかもっていないとか、
    しょうがないので自ら実行しに行くとか、
    それを甥が殺すとか、ちょっとありえないまとめ方だったのが残念。
    殺人現場で見つかった赤いリボンの謎はわからないままだし。

    劇中劇である、中国の農村から逃げ出した三兄弟の話の部分が面白かったかな。
    アメリカに連れていかれ、大陸横断鉄道の建設を生き抜き、
    中国に戻り、宣教師に仕え、裏切られ、裏切った男。
    彼がこの作品の主人公だった気がする。

    0
    2018年07月22日
  • 北京から来た男 上

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ヴァランダー警部シリーズの作者だったので。

    うーん、政治的な事にも、国際関係にも興味がないので、
    読み進めるのがつらかった。

    スウェーデンの村とも呼べないような小さな集落で、
    ある冬の日に起こった残酷な大量殺人。
    その動機がアメリカの大陸横断鉄道の苦力の子孫の復讐だということがうっすらとわかってきたあたり、
    つまりは上巻の途中から、とくにつらかった。
    (そうそう、死体を発見し心臓発作を起こして亡くなってしまったカメラマンはかわいそうだった)

    さらにどう関係あるのか全く分からない中国とアフリカの話になった時には、
    完全に興味を失ってしまった。
    いったい、話をどこへもっていってまとめるつもりなのかと、
    それしか読む進める動機がなくなっていた。

    (下巻へ続く)

    0
    2018年07月22日
  • ピラミッド

    Posted by ブクログ

    ヴァランダーの20代から、第一作『殺人者の顔』前日譚までを集めた中短編集。

    刑事を目指していた巡査時代から、イースタ警察署の刑事捜査を担うベテラン刑事までの長期間の年代を追っている。私生活でも、夫婦関係や父親との微妙な確執など、その変化が順を追って垣間見える構成はまさにヴァランダー・ファンのための一冊と言えるだろう。

    話によって頁数が大きく異なるので、ストーリーの厚みに多少の差はあるが、短編であってもシリーズらしさは出ていると思う。社会的背景を色濃く出したやるせなさも印象に残るが、やはり警察ミステリとしてのプロセスが秀逸。特に巡査時代である前半が面白く、優秀だが風変わりな刑事の元で、戒められながも評価されていくヴァランダーの成長は読み応えあり。

    ミステリとしての謎解きは弱いけれども、情けない部分も含めてやっぱりヴァランダーに魅力を感じてしまうのだと再認識した一冊でした。未訳作品がまだかなりあるそうなので、それを読むまでは元気でいよう(笑

    0
    2018年06月23日
  • ピラミッド

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    シリーズ開始までの出来事の短編集。
    久しぶりに初期のメンバー集合で懐かしかった。
    ドタバタぶりもいつも通り。
    シリーズ1作目を読んだときは何とドタバタすることかと思ったが、今はこれが心地いい。
    あと2作未訳があるとのこと。
    作者が亡くなってそれ以上望めないのが残念であるが、早く読みたい。

    0
    2018年06月18日
  • 殺人者の顔

    Posted by ブクログ

    うーん、あんまりおもしろくなかったな。
    シリーズものだけど、他のは読まないかな。

    主人公に魅力を感じられなかった。

    0
    2018年05月30日
  • ピラミッド

    Posted by ブクログ

    「ピラミッド」
    北欧ミステリの帝王ヘニング・マンケルが生んだ刑事、クルト・ヴァランダー。ガラスの鍵賞受賞の第一長編『殺人者の顔』以前の、若き日のヴァランダーを描いた短編集。


    クルト・ヴァランダーが初めて登場したのは「殺人者の顔」で本作は9作目。前作「ファイアーウォール」で打ち留めになる所を「殺人者の顔で描かれた1990年より前のヴァランダー刑事(のち警部)を見たい」との読者の声に答えた形で発表されたのが本作「ピラミッド」である。本作では、新米巡査時代からシリーズが始まる直前42歳までのヴァランダーの活躍を描いた5編の短編(とはいっても表題は原書で237ページもあるらしく、それは短編じゃないでしょ!)であり、これで読者は大満足間違いなし。


    最初の短編「ナイフの一突き」は、ヴァランダー22歳。バリバリのナイーブで正義感がバリバリに強い警察官である。若者がアメリカを非難し、ベトナム支援を叫ぶデモに参加していた時代に、デモを規制する側に立つヴァランダー。自分は警官である前に一人の若いアメリカ人であり、そこに葛藤が生まれます。2番目の「裂け目」は、ヴァランダー28歳。マルメ警察の刑事課に勤務。上司に認められ、有能な警察官に育っている。ヴァランダーが目指す警察官の姿がよく描かれています。


    「海辺の男」では、事件の遺族と法制度を執行する人間をテーマにしたものです。法制度そのものではなく執行する人間に向けられる要求という、倫理的には遺族側に肩入れしたい気持ちがあるものの、執行する側も人間であるということから一概に全て肩入れできない。法制度を改善していくことで、遺族が生まれること、執行する側の負荷が生じることを防ぐ。やはりそれが最善ではないだろうか。


    「写真家の死」では、町の写真家が殺され、その犯人を追うヴァランダー。写真家が作成していたアルバム、希薄な人間関係等、様々な要素が絡み合って複雑な物語になってます。民主主義に関する切り込みもあり、深い。


    そして表題の「ピラミッド」は、ヴァランダーの父親が、今まで以上に重要な役割で登場します。この父親、ヴァランダーシリーズではもう一人の主人公と言っていいほど強烈なキャラクターで、ヴァランダーとは対極の位置にいる存在です。そんな父親を疎みながらも、どこかで安らぎを感じることもあるヴァランダー。彼と父親の関係性が変わるのか?が注目な短編です。


    どれも若きヴァランダーを知る上で読み応えあるもの。ヴァランダーシリーズファンにはお勧め。

    0
    2018年05月29日
  • リガの犬たち

    Posted by ブクログ

    キナ臭い世界(社会)情勢をテーマにしているもののそうした問題性を映した物語としては凡庸というか残念な作の印象。ルポ(報道)が伝えるところの圧政(暴政)の現状など易く知ることが出来るワケで、そこ(ラトヴィア)に招かれてほとんど旅行客然の主人公の暢気さに対しては、いくらなんでも・・の認識(思慮)の不足がうかがえるように思われた(言い過ぎか?)。しかしそれでも惚れっぽい主人公ヴァランダーの人間臭さの魅力はよくとらえられ、また物語展開の緊張感あるその最中にも巧くユーモアを織りこんだ筆致はよかった。終盤は緊迫感ある展開で惹きこまれはしたのだけれどやはりもう少し物語に厚みが欲しかった。

    0
    2018年04月17日
  • 殺人者の顔

    Posted by ブクログ

    12月-8。3.0点
    老夫婦が惨殺される。妻は死亡前に「外国の」と言い残す。
    等身大の刑事、ヴァランダーが捜査に。
    元妻に未練たらたら、娘は問題児。
    地道な捜査で、犯人逮捕。
    次作に期待。

    0
    2018年01月09日
  • 霜の降りる前に 下

    Posted by ブクログ

    (上巻より)

    ヴァランダーの娘のリンダが警官になる前夜というのも、面白い設定なのに、
    二人でぶつかってばかりで読んでいて楽しくない。
    リンダが父親が働くのを見て、リーダーとしての資質、みんなを引き付ける何かを見るが、それが何か描かれていなかったので、私には見えなかったし。

    とにかく、人の弱さを暖かく見守ることがない。
    それは悪いことではないだが、
    最後にリンダが警官になった後、自分が助けられたように少女を助ける話がとってつけたようで、感動的に感じられなくて残念だった。

    0
    2017年03月16日
  • 霜の降りる前に 上

    Posted by ブクログ

    ヴァランダー警部シリーズ。

    セクト内の大量殺害の生き残りというかなり興味深い設定にも関わらず、
    それが生きている感じがしない。
    宗教的リーダーになっていく過程も描かれていないので、人々がその言葉に従っているのにも説得力がないというか、嘘くさいし。

    動物を燃やすのも意味がわからないし、最初に殺された小道の研究家が結局関係なかったことも、話をつまらなくしている気がする。

    (下巻へ続く)

    0
    2017年03月16日
  • ファイアーウォール 上

    Posted by ブクログ

    なかなかタフな読み物で物語の進行が実際の捜査の様に遅々として進まない。だが着実に進んでいる。面白いぞ。

    0
    2016年12月22日
  • 霜の降りる前に 下

    Posted by ブクログ

    主人公がリンダになって、最後のドタバタ具合も含め、少し落ち着いている感じ。こちらはこちらで面白かったが、やっぱりヴァランダー主役の方が好き。ただ、作者が亡くなってしまい、いずれにせよ続きは読めない。残念。

    0
    2016年05月10日
  • 霜の降りる前に 上

    Posted by ブクログ

    ヴァランダー9作目ではあるが、主人公は娘のリンダ。話もリンダ中心で、シリーズものではあるが、若干違う印象。以前より重い感じも少し減っている感じ。下巻に期待。

    0
    2016年05月09日
  • 霜の降りる前に 下

    Posted by ブクログ

    30歳になるリンダは、紆余曲折を経て父親と同じ道を選んだ。そんな赴任前の彼女の友人がいきなり失踪する。矢も楯もたまらず勝手に調査するリンダ。だが彼女の行動が強引で、友人の留守宅に入り込むわ、日記は読むわ、車は乗り回すわで、いくら身を案ずるためとは言えなかなかの暴走っぷり。案の定、父クルトは怒りを爆発させるが、それでも娘の想いを汲んで捜査に参加させるのは、警察官としての熱意を買っているのかな。

    リンダの視点でストーリーは進むが、彼女が見ているのは事件だけではない。娘の暴走を抑制し、時には厳しく諌める父親を冷静に分析し、そんな父譲りの気難しさを受け継ぐ自分自身についても理解している。これはヴァランダー・ファミリーの話でもある。父娘、母娘の複雑な関係、祖父への想いや自身の過去など、ファミリーのエピソードが随所に登場する。シリーズ・ファンには意外な発見があって興味深いトコロ。

    肝心の事件だが、これは早々に犯人が判り、捜査陣がいかに犯人に辿り着くかのプロセスが鍵を握る。特に目新しい展開ではないが、警察ミステリとしての安定感は言うまでもないだろう。事件の背後に見え隠れするテーマは生と死かな。作者が亡くなった今、こういうテーマで描かれると、色々と考えさせられることもあるわけで…。

    マンケルの構想の中に、リンダ・シリーズはあったのだろうか。私は結構好きだったな、先が思いやられる女性ではあるけど。未刊作品があるうちはまだ大丈夫。すべて読みつくした後に喪失感を味わうのでしょうねー。

    0
    2016年03月10日
  • 殺人者の顔

    Posted by ブクログ

    期待したシリーズだけれど、正直途中が退屈だった。

    北欧に漂う様々な社会問題の一旦を垣間見ることができるが、続けて北欧ミステリーを読んできたので少し辟易気味。何もかもがうまくいく理想国などないことを痛感させられるのは少しばかり辛い。

    0
    2016年02月08日
  • 殺人者の顔

    Posted by ブクログ

    不勉強でスウェーデンに深刻な移民問題があることを知らなかったけど、警察小説として楽しく読めた。
    主人公のクルトは仕事はできるものの、妻とは離婚、娘にも見放され、父親は認知症の症状が出始めている。
    おまけに気になる美人検察官は既婚者で酒を飲んだ挙句に大失敗もしてしまうのだけど、そのダメっぷりが人間くさくて良かった。
    翻訳の文章が少し固いのが気になるけど、キャラは好きだから続きも読んでみたい。

    0
    2015年01月08日
  • 五番目の女 下

    Posted by ブクログ

    ヴァランダー警部の本。
    個人的にヴァランダーさんはあまり好きになれない人だと思いますが事捜査の進め方、発想に関してはピカイチだなとは思います。が。毎回不満なのがラストの捕り物シーン。というか個人プレイが多すぎる気がするんですよね。日本だと必ず二人一組で、ってイメージがあるんですがヴァランダーさんとこは人員不足だかなんだか知りませんが毎回一人で必ず痛い目にあってるのに懲りない。今回も駅で応援頼んどいたら彼女の怪我は防げたんじゃないのかなあ?それが不満です。バイパさんも…なんか本当に彼女が好きというよりは自分が疲れた時に女性に家に居てほしいだけって気がするんですが。

    そして表に出されず被害を受けている女性たちが居る事実。彼女たちの捜査は誰がするんでしょうか?日本ももっとDVとか刑を重くすれば良いのになあ…。

    0
    2014年06月19日
  • 五番目の女 下

    Posted by ブクログ

    <クルト・ヴァランダー>シリーズ6作目 消化不良気味でした。色々詰め込みすぎで、肝心なところがぼやけて分かりにくかった。

    0
    2014年06月06日
  • ファイアーウォール 上

    Posted by ブクログ

    ヴァランダーシリーズ初。
    前作は未読でもヴァランダーの魅力は伝わってきた。
    焦る気持ちを抑え下巻へ。

    0
    2013年10月12日
  • ファイアーウォール 下

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    (上巻より続く)

    作品自体もだらだら長いわりには消化不良。
    妙に細かく書いていることが全く筋立てには関係ないし、
    それでいて、謎解きが不十分。

    例えば、
    SE以外の犯人側の下っ端が犯罪に加担していく詳細が全くないので、
    スコーネが世界的犯罪の舞台になっている現実味がない。
    極東の島国で定期的に核の怪獣が暴れるよりも非現実的だ。

    ヴァランダー警部への告訴をあんなにからめていたのに、
    告訴を免れた経緯も省かれてしまってるし。

    唯一救われたのは、娘のリンダが警官を目指す決意をしたことだけだ。

    0
    2013年10月03日