ヘニング・マンケルのレビュー一覧

  • 笑う男

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    刑事ヴァランダーシリーズ、第4弾です。
    前回、人を殺めてしまってから、
    心を病んでしまい、休職しているところから
    話は始まります。この辺りを丁寧に描いてくれるところが、この小説の好きなところ。
    知り合いの弁護士が殺された事件をきっかけに刑事に復職してからは、キレ味のよい捜査を見せ、ラストはいつものあまり格好良くないアクションシーンがあって解決。
    バイパとの関係も気になるし、次回も期待です。

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    2013年06月16日
  • リガの犬たち

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    刑事ヴァランダーシリーズの第2弾。海岸に打ち上げられたゴムボードに、2人の男性の射殺死体が。調べてみると、かれらがラトヴィア人だということがわかり、ラトヴィアから捜査官がやってきた。。。
    バルト三国の独立運動、ソヴィエト崩壊の時代背景を書いた時代小説と言えるかも。小難しい話が多かったが、相変わらずのヴァランダーのちょっと情けない中年ぶりが、小説の良い味わいになっている。

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    2013年05月27日
  • リガの犬たち

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    北欧警察小説第二弾。海岸に流れ着いたゴムボート。中には二人の男の射殺死体。スウェーデンとラトヴィアで展開される国際的謀略。物語的には第一作の方が完成度高いものの、主役のヴァランダー刑事は前作以上に魅力的。惚れっぽくて愚痴ばかり、でも愚直に突き進むその姿。ラストのやれやれ感がたまりません。次作も楽しみ。

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    2013年04月24日
  • 目くらましの道 下

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    やっぱり結末全然覚えてなかった。ところで、動機の必然性というか、理由がイマイチよくわからなかったのは、オレの読解力のなさですか、そうですか。

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    2012年12月25日
  • リガの犬たち

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    たまたま流れ着いた死体を乗せた救命ボート。捜査に当たったスウェーデンの田舎町の警部が独立前夜のバルト三国を舞台に陰謀に挑むと言うストーリー。前半は静かにリガの暗い雰囲気の中ストーリーも淡々と進むが、後半以降は突然火薬の匂いたっぷりの潜入劇に早変わりする。惚れた弱味とは言え、その行動力は読んでいてもちょっと無理があるような感じがした。ただどこにでも見張りが付いている旧共産圏の重い空気はよく出て、ある意味貴重。

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    2012年12月09日
  • 目くらましの道 上

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    コレ、前に読んだよね〜。でも、全然結末覚えてないから、下巻も読みます。オレの記憶力は、いつもだいたいこんなカンジ。

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    2012年11月30日
  • 白い雌ライオン

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    陰謀の結末は最初からわかっているだけにそこに至るまでどう読ませるかが、作品の鍵になる。何の罪もない善良な主婦の悲劇から始まり、南アフリカの陰謀が平行して進む。冷徹で無慈悲なロシア人が最後までふてぶてしく悪人なのが印象的。サスペンス色濃いシーンの書き込みが少しわかりにくかったのが難点。面白かったのは間違いない。

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    2012年11月30日
  • リガの犬たち

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    スウェーデンの警察小説クルト・ヴァランダーシリーズの第2作目。

    今回の主な舞台はラトヴィアの首都、リガ。
    地味!地味!とさんざんレビューで書いた前作と違い、事件の規模やヴァランダーの行動がとても派手でした(笑)
    恥ずかしながら政治的背景の知識に乏しく、深く理解しながら読んだとは思えないんですが、スパイものというか、政治サスペンスというか…。
    主人公は「やっぱりヴァランダー」なので、そういった部分のテイストは同じなんですが、不思議な感じでした。

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    2012年01月21日
  • 五番目の女 下

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    作品自体は悪くない、というかいい作品なのだろう。でも、私とはあまり合わない本だったかも。前編読み終わって、後半も同じ調子で物語が進んでしまい・・・。登場人物の誰にも共感できなかった。もう少し、みんなの心の中が見たかった。

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    2011年01月12日
  • 五番目の女 下

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    上巻から引き続き散りばめられた謎、伏線をきっちり回収してくれた。ちょっとストーリーが正直すぎるかな? などと思いながら北上次郎氏の解説を読むと、この著者の持ち味は地味さにある、とあって納得した。どんでん返しはないものの、主人公と一緒になって捜査の進展にやきもきできる作品だった。

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    2010年10月07日
  • 五番目の女 上

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    これでもかと言わんばかりに増えていく謎、伏線。掴めそうで掴めない事件像がなんとももどかしい。主人公ヴァランダーの言葉を借りれば『いくつかバラバラの糸口が見えるが、一つとしてはっきりとした手がかりはない。まったくお手上げだ』という状態で上巻は終わる。これだけ広げた謎をどんな風にたたむのか下巻に期待。
    このシリーズは初体験で、加えて冒頭から次次に場面が変わるので始めこそとっつきにくかったものの、キャラクターを把握してしまうと、むしろとても読みやすいミステリだった。

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    2010年10月06日
  • 目くらましの道 上

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    スェーデンの警察小説。推理小説ではあるが犯人は早くからわかっている。あまりにも凄惨な事件なので目くらましの道に自ら落ち込んで行く。読者には犯人が分かっているので謎解きのハラハラはないが読ませる。日本の警察との違いも面白かった。

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    2010年05月02日
  • 笑う男

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    四作目ともなると、シリーズをリピートしている読者ならではの感覚が芽生えてくる。ヴァランダーの思考パターンや、時折見せる無謀な捜査にも慣れてくるし、サブキャラの特徴から、好きな人物と嫌いな人物に差ができる。
    今回の敵は「笑う男」。早い段階で彼に辿り着くのだが確証が持てない。事件の闇はどこまで拡がっているのか──犯人の裏側にある真相を追う展開は緊迫感を含んでおり、非常に読み応えがあった。また、捜査に対する圧力や、組織内部の確執など、「警察ミステリ」を認識させる要素がシリーズ中でも一番多かったのではないかと思う。

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    2009年10月04日
  • 白い雌ライオン

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    社会情勢を軸に描くシリーズだが、本作品はその特徴が色濃くなっている。スウェーデンが舞台なのだが、南アフリカの人種差別が物語の根底にあるので、序盤は相当な違和感があった。視点もスウェーデン側と南アフリカ側に分かれており、両者はなかなか交わろうとしない。しかしストーリーの拡がりと比例するように南アフリカの人種問題がじわじわと効いてきて、国際謀略という派手なテーマに取って代わろうとする確かな感覚があった。
    今回のヴァランダーは気の毒としか言いようがない。事件への巻き込まれ方が半端ではないので、それが逆に不自然にも見えたが、彼の思考が徐々に病んでいくさまは説得力があったと思う。インパクトの強いキャラが

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    2009年10月04日