ヘニング・マンケルのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
祖父母から受け継いだ小島の木造の家で一人暮らすのは元医師フレドリック。
秋の夜、就寝中に強烈な明るさで目をさましたときあたりは灰色の煙が充満していた。
なんとか逃げ出したフレドリックだったが、家は全焼する。
警察の調べで火事の原因が放火であると判明するが、保険金目当てではないかと疑いをかけられる。
いったい誰が…真相は…となるが
その間、港の店主が亡くなったり、駐車場の持ち主も…。
そしてそのあとも2件の火事で家が全焼となる。
火事では幸いに死者は出ていないが、誰が何の目的でとなるのである。
犯人の目的もわからないが、その間のフレドリックの周辺のジャーナリストや娘とのことが多く心を揺さぶ -
Posted by ブクログ
人生終焉前の寂しさと恐怖… 価値観の偏りや歪んだ欲望の醜さが悲しい #スウェーディッシュ・ブーツ
■きっと読みたくなるレビュー
既に現役の医者をリタイヤして、静かに暮らしている主人公。しかし胸に秘めた人間性は、なかなかのキモさと偏見で形成されている。
年甲斐もなく色恋沙汰を期待したり、嘘をついたり、人の領域に土足で踏み込んだり…
動機は自らの寂しさや恐れからの回避なんでしょう。人生を悟るべき年齢にもかかわらず、あまりにもカッコ悪い。正直読んでいると嫌な気分になってくることも多々あります。
しかし、気持ちは痛いほど分かる。
私も年齢を重ねてきました。どんなに頭でわかっていても、価値観の偏り -
Posted by ブクログ
マンケル自身が書いた、ヴァランダーものに出てくる地名、人物索引があるというので購入。さらにヴァランダーものの作品全部の導入が書かれている。さすが作者の書く紹介文、作品の目の付け所がかかれている、うまい。プラス短編「手」がある。これがおもしろい、とてもよかった。
「手」
田舎に住みたいヴァランダー、紹介された家に見に行くと、なんと庭から人間の手の骨が突き出ていた。手は前の住人、その先の住人と調べていくと出て来た秘められた出来事。第二次世界大戦の影が見える。
ヴァランダーの紹介文になると、「どちらが犯人でどちらが犠牲者かはとうてい言えるものではなかった。」と締めくくる。
2004,2013
-
Posted by ブクログ
クルト・ヴァランダーの娘リンダが主人公。警察官になる直前の事件を父と共に追いかける。今までのシリーズで時々出てくる娘リンダは、いつも情緒が不安定でフラフラしているイメージしかなかったが警察官になるとはびっくり。彼女の両親に対する、愛情や軽蔑がない混ぜになった感情がリアルで、意外と似たもの同士である父娘のやり取りにくすっと笑えてしまう。娘の容赦のない父の描写が特に面白く、クルト・ヴァランダーという人間の輪郭が際立ち、やはり彼はヒーローになりきれないなあと感じる。そこが良いのだが。
そうそう事件はカルト宗教がらみになるが、いつもな感じで面白かった。作者が亡くなってしまったので、ヴァランダーシリーズ -
Posted by ブクログ
もうミステリーじゃないですね
じゃあなんなのよ?って聞かれるとだいぶ困るんですが
正直事件の方はもうほぼサイドストーリーなんじゃないかと思うほど力入ってない気がします
割とどうでもいいっていうか
今回はヴァランダー再生の旅です
警官であるということ、イコールヴァランダーにとって生きるということはどういうことなのかをひたすらに自分に問いかけ続けます
そしてヴァランダーはデンマーク社会を映す鏡でもあるようです
ひたすらに自分の内にある怖れや苦悩や喜びさまざまなものと向き合い続ける500ページでした
読み終わって思ったこと
ヴァランダー頑張れ!
俺も頑張る! -
Posted by ブクログ
オリジナルのタイトル”Mördare Utan Ansikte”、どういう意味なんだろうと思って辞書を引いたところ、顔のない殺人者、という意味だった。
犯人はいて勿論『顔』がある。けれど、犯人をそうするように駆り立てたものーー国の制度、仕組み、移民問題ーーもある意味では『犯人(原因)』で、それには『顔』がない。……よな、とか考えたりした。
国が抱えている問題を軸にして展開される重厚な物語。読み終えた時の(いい意味での)疲労感。
ヴァランダーのシリーズをもっと読みたくなった。
しかし、クルト・ヴァランダー、プライベートがとことん行き詰まっているし、ひどい怪我をするし、急いでご飯食べたりして結 -
Posted by ブクログ
スウェーデンの作家「ヘニング・マンケル」の長篇ミステリ作品『リガの犬たち(原題:Hundarna i Riga)』を読みました。
「ヘニング・マンケル」作品は、今年の3月に読んだ『北京から来た男』以来ですね… 北欧ミステリが続いています。
-----story-------------
【CWAゴールドダガー受賞シリーズ】
スウェーデン南部の海岸に、一艘のゴムボートが流れ着いた。
その中には、高級なスーツを身につけた二人の男の射殺死体が抱き合うように横たわっていた。
彼らはいったい何者なのか?どうやら海の向こう、ソ連か東欧の人間らしいのだが…。
小さな田舎町の刑事「ヴァランダー」は、この国 -
Posted by ブクログ
スウェーデンの作家「ヘニング・マンケル」の長篇ミステリ作品『背後の足音(原題:Steget efter)』を読みました。
『目くらましの道』に続き「ヘニング・マンケル」作品です… 読み始めると北欧ミステリは続いちゃいますね。
-----story-------------
〈上〉
夏至前夜、三人の若者が公園でパーティを開いていた。
十八世紀の服装、料理、ワイン。
彼らをうかがう目があるとも知らず……。
イースタ警察署に娘を捜してくれという母親の訴えが出された。
夏至前夜に友人と出かけて以来、行方がわからないというのだ。
捜査会議を招集したが、刑事の一人が無断で欠席した。
几帳面なはずの人物 -
Posted by ブクログ
スウェーデンの作家「ヘニング・マンケル」の長篇ミステリ作品『背後の足音(原題:Steget efter)』を読みました。
『目くらましの道』に続き「ヘニング・マンケル」作品です… 読み始めると北欧ミステリは続いちゃいますね。
-----story-------------
〈上〉
夏至前夜、三人の若者が公園でパーティを開いていた。
十八世紀の服装、料理、ワイン。
彼らをうかがう目があるとも知らず……。
イースタ警察署に娘を捜してくれという母親の訴えが出された。
夏至前夜に友人と出かけて以来、行方がわからないというのだ。
捜査会議を招集したが、刑事の一人が無断で欠席した。
几帳面なはずの人物 -
Posted by ブクログ
スウェーデンの作家「ヘニング・マンケル」の長篇ミステリ作品『目くらましの道(原題:Villospar)』を読みました。
「ヘニング・マンケル」作品は先月読んだ『笑う男』以来です… 約1か月振りの北欧ミステリですね。
-----story-------------
〈上〉
【CWAゴールドダガー賞受賞】
夏の休暇を楽しみに待つ、イースタ署の「ヴァランダー警部」。
そんな平和な夏のはじまりは、一本の電話でひっくり返された。
呼ばれて行った先の菜の花畑で、少女が焼身自殺。
目の前で少女が燃えるのを見たショックに追い打ちをかけるように、事件発生の通報が。
殺されたのは元法務大臣。
背中を斧で割られ -
Posted by ブクログ
スウェーデンの作家「ヘニング・マンケル」の長篇ミステリ作品『目くらましの道(原題:Villospar)』を読みました。
「ヘニング・マンケル」作品は先月読んだ『笑う男』以来です… 約1か月振りの北欧ミステリですね。
-----story-------------
〈上〉
【CWAゴールドダガー賞受賞】
夏の休暇を楽しみに待つ、イースタ署の「ヴァランダー警部」。
そんな平和な夏のはじまりは、一本の電話でひっくり返された。
呼ばれて行った先の菜の花畑で、少女が焼身自殺。
目の前で少女が燃えるのを見たショックに追い打ちをかけるように、事件発生の通報が。
殺されたのは元法務大臣。
背中を斧で割られ -
Posted by ブクログ
北欧ミステリーは有名どころは読んでいる方なので
・グレーンス警部
・特捜部Q
・ミレニアム
・その他警察モノなど
なんというか北欧作品的なヤツ、というか警察モノのあるあるが揃ってる(この作品というかもっと前の刑事マルティン・ベックが元?)
当然ヴァランダーは離婚してるし、未練たらたら…子供は独立してるし親の介護もあるし
同僚は体が不調気味…
捜査では怪我ばかりして進展無し…なんともかっこ悪いのだけども、どうも嫌いになれない。
(もっと最低な刑事を見かけてるのもあるけど…)
事件自体は携帯電話やインターネット普及前の事件なので、劇的な展開やどんでん返しは期待せずに読み進めた。
平凡な農夫が -
Posted by ブクログ
スウェーデンの作家「ヘニング・マンケル」の長篇ミステリ作品『殺人者の顔(原題:Mordare utan ansikte)』を読みました。
「アンナ・ヤンソン」の『死を歌う孤島』に続き、スウェーデン作品です… 北欧ミステリが続いています。
-----story-------------
●「関口苑生」氏推薦――「これは世界のミステリー史上においても瞠目すべきシリーズとなることは間違いない」
【CWAゴールドダガー受賞シリーズ/スウェーデン推理小説アカデミー最優秀賞受賞】
雪の予感がする早朝、動機不明の二重殺人が発生した。
男は惨殺され、女も「外国の」と言い残して事切れる。
片隅で暮らす老夫婦 -
Posted by ブクログ
また、新しいシリーズに手を出してしまった
とっ散らかった本棚だ
一人の作家さんや、一つのシリーズを集中的に読むということが出来ない
たまに変な決意の元にそんなことをしてみると、しばらくその作家さんに手を出さなくなったりする
うーんやっかい(自分で言うな!)
さて今回手を出したのは『刑事クルト・ヴァランダーシリーズ』
なんとデンマークのミステリーでイギリスでドラマシリーズが放送されていたという代物
そしてこの刑事ヴァランダーが良い!
一言で言うと「情けない」
別れた妻に未練たらたらたが、突然現れた若い美人の検察官も気になる、一人娘はかわいくて心配だがどう接していいかわからずにおろおろする
-
Posted by ブクログ
ヘニング・マンケル『イタリアン・シューズ』創元推理文庫。
ノンシリーズ。過去を引き摺り、思わぬ形で未来に光を見付けた寂しく生きる初老の男性の人生を描いた大人の小説。
何故、フレデリックは54歳という若さで外科医を引退し、島に引きこもるのか。フレデリックの言うところの大惨事とは何か。幾つかの謎が渦巻く中、静かに物語は進行する。
世を棄て独りで島に住む66歳の元外科医のフレデリックの元に40年前に捨てた恋人のハリエットがやって来る。
ハリエットは末期の癌に冒され、歩行もままらない状態でフレデリックを訪ねて来たのだ。彼女はかつてフレデリックが約束した森の中に広がる美しい湖に連れていくことを果