ヘニング・マンケルのレビュー一覧
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一冊も読んだことが無いのに本屋さんでずらっと並んでいる背表紙を何度も見ていたせいか作家のフルネームと『白い雌ライオン』というタイトルが記憶に残っていたシリーズ、知人の読書家に「すごーく面白い」と聞いたのと、最近北欧の作品を固めて読んでいることもあり遂に読み始めました。日本語版発売から20年経過していますが、自分が主人公ヴァランダーの境遇や感情を理解しやすい年齢になっているので今のタイミングで読んで正解でした。移民の問題や制度が目指したものと実際の運営状態の解離、都市部と農村部の違いなどが、衝撃的な事件とその捜査の合間に丁寧に語られます。中年刑事の常?としてヴァランダーは妻に捨てられて惨めで荒ん
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ヴァランダーが20代の新米警官時代から、40代の中年刑事まで、モナ(若い時はガールフレンド、その後結婚して別居)や父親との関係に悩みながら持ち前の勘と粘り強さで事件を解決する姿を描く。
いつもながら実直なヴァランダーとそれを取り巻く、こらまた実直な刑事たち。みんな何かに悩んでるのは一緒だな。そんな人生を含めて楽しめるのが、このシリーズ。やっぱり長編が読みたいな。3.8
フレーズを読んで思ったのは、the Wireのリアリティ。はつらつとしてるのはマクノルティくらい(それでも中年だけど)、女性刑事も見た目より実力。Boschもそれに近いかな。その点、シカゴPDはイケメン&美人でリアリティ -
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刑事ヴァランダーシリーズ第2作。
ある冬の早朝、スウェーデンの海岸に救命ボートに乗った二つの死体が漂着する。
彼らは誰で、一体どこから流れ着いたのか。
捜査協力のためバルト三国はラトヴィアの都市リガから、スウェーデンのイースタに派遣された警察官、リエパ中佐。
その彼が帰国当日に殺害され、今度はヴァランダーがリガへ向かい・・・
1990年代、ペレストロイカの煽りで揺れ動くラトヴィア国家。
その病巣を暴くべく革命を企てる活動家たちと協力しながら、事件解明へ動くヴァランダー。
活動家たちとヴァランダーの接触は絶対に知られてはならない。そのために、現実とは思えない(いや小説なんだけども)危 -
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1990年代のスウェーデンが舞台の刑事ヴァランダーシリーズ第1作。
一応ミステリー小説にカテゴライズされるのだろうけど、これミステリーじゃない!
殺人事件の捜査が柱にありつつ、謎解きがメインじゃない人間ドラマ。
登場人物たちの内面の葛藤や生活、そして事件捜査としての"自分の仕事"に対する姿勢がとても魅力的。
ヨーロッパらしい自立した考えの大人が議論を交わす形で社会的背景と国家の問題を印象深く盛り込んでもいる。過激な思想の押し付けがなくスマートなので、余計に考えさせられる。
翻って、アクションシーンはハリウッド映画も真っ青の大迫力!
ミステリーの概念吹っ飛んだ。
これまで読ん -
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ネタバレクルト・ヴァランダーシリーズ第1作。
順を追わずにいくつか読んでいるこのシリーズだが、未読作品も読んでみたくなり手を取った。
クルトの私生活描写が生々しい。奥さんに愛想をつかされ、娘には異国の恋人ができ(それを知らされず)、乱れた食生活で太り、酔っ払い運転で部下につかまり、酔った勢いで美人女性検事の腰を抱きかけてどつかれ…、なんという駄目っぷり。
認知症気味の父親とのぎこちないやりとりや、その父親の今後を姉と相談するシーンなどは、駄目なわけではないが、高齢者福祉社会に住む中年男の悲哀感もたっぷりで、妙なところに親近感がわく。
でも仕事になると、猛烈に働くねんなぁ。決して天才肌の名探偵で -
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<上巻とあわせて>
はじめての北欧ミステリー。
初めは聞きなれない地名や人の名前にとまどったけれど、一文が短くわかりやすく訳されているのでとても読みやすい◎
翻訳をされている柳沢さんの講演に伺った際、「北欧ミステリー作家は、社会小説家だ」とおっしゃっていたことがよくわかる内容だった。
特にジェンダー平等について。
なくならない女性への暴力、人身売買。
女性上司との関係性、女性同僚へ信頼の置き方の変化など…。
そんなことを抜きにしても、最後まで面白く読み進めることができる小説だった!
犯人が分かっているので、犯人と警察の立場から同場面を読めるのが面白い。
「答え」に迫った後半の怒涛の展開は -
Posted by ブクログ
今回は悩み男のヴァランダーが無茶振りでアクションを演じます。てこずった割りに敵はあっさり片がつきますが、まぁイースタ署員の仕事ぶりが面白いし、こういうのもありにします。
シリーズ4作目だけれど、一作目から順不同に読んできたので、残念なことにどうして彼が悩んでいるのかが分からなかった(笑)シリーズというのは話も繋がっていることを改めて確認したが、こういうところは我ながら困ったことだ。
イ-スタ署のヴァランダー警部は、冒頭から正当防衛で射殺した事件で悩んでいる。休暇を勧められて転地しても効果がなく、うつ状態は深まるばかり。
そこに友人の弁護士が尋ねてくる、父親が交通事故で死んだが、腑に落ちないの