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退役した海軍司令官、ホーカン・フォン=エンケは、自宅であるストックホルムのアパートメントから散歩にでかけ、そのまま戻らなかった。ヴァランダーは娘リンダのため、そして初孫クラーラのために、ホーカン失踪の謎を調べ始める。海軍時代の経歴になんらかの秘密が隠されているのか? 海軍時代のホーカンの知り合いに話を聞くが、彼の行方は杳として知れない。そんな中、今度は妻のルイースまでもが姿を消してしまったのだ。ときおり襲う奇妙な記憶の欠落に悩まされながら、ヴァランダーは捜査を進めるが……。刑事ヴァランダー最後の事件。
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Posted by ブクログ 2021年05月18日
ヴァランダーシリーズ ラスト
スウェーデンの、政治的背景(自由主義的国家と、共産、社会主義的国家の、狭間における立場)等、元潜水艦艦長らの事件に絡めて深く考察する事の出来る作品。
ヴァランダー刑事の、人間性と、その生活も合わせて、愛すべきシリーズだった。人生の、終末期における葛藤が、哀しく心に残った...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年03月03日
大好きなヴァランダーシリーズの最終巻。
北欧ミステリーはだいたいそうだが、事件そのものよりも登場人物達の背景や抱えている問題の描き方が面白くて次々シリーズを読んでしまう。
ヴァランダーが最後こうなるのか…と悲しい気持ちにもなったが、彼にとってリンダと産まれてきた孫のいる世界は幸せな世界なのかな…と思...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年01月06日
これまで様々な社会的あるいは政治的な出来事を背景に事件を解決してきた連作の一番最後に国家の運命に関わる直截且つ強烈な謎を持ってきた。遠い北欧の一国の話を読んできたつもりの日本人にも響く主題である。その一方で、娘と孫との往来を繰り返しながら主人公の老境が深まっていきシリーズのエンディングに至るのは見事...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年12月06日
クルト・ヴァランダーを生み出したヘニング・マンケルは2015年に他界している。内容的に“最終章”の本作は2009年に発表されている。従って本作は、その2009年頃の少し前の出来事ということになっている。
ヴァランダー刑事が活躍するシリーズ…1990年代に入った辺りで、難しい年代の娘が在って、妻との関...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年09月30日
あ~ヴァランダーよ、さようなら。1行ごと、むさぼるように味わった1冊。読むながら、どこかで見た記憶があったと思えば、海外ドラマ「刑事ヴァランダー 4シーズン3作」の内容。だが、もう一度読むと、かなり換骨奪胎している。
とは言え、終始、ヴァランダーが突如訪れる、「飛んでしまう記憶」に悩まされているの...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年09月20日
ヴァランダーシリーズ。娘のリンダの義理の父が失踪。事件か事故か。ヴァランダーの捜査が始まるけれどなかなか思うようにいかない。ヴァランダーは60歳になり色々考える。仕事、生活、死。そういうところがこのシリーズの好きなところでもある。ヴァランダーの迷いや怒りが溢れてくる瞬間とかとても読み応えがある。捜査...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年03月20日
クルト・ヴァランダー最後の事件である。最後は悲しくて寂しくて泣いた。でも彼にはお疲れ様と言ってあげた方が良かったか。老いへの恐怖、死への恐怖、年を取れば取るほど私自身にも迫りつつある。若い時に政治に関わらなかった後悔も、体力や気力を失いつつあっても、生きねばならない虚しさも。人種も環境も全く違うのに...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年10月17日
『ファイアーウォール』以来、約10年振りのヴァランダー。10年と言う時を経て定年間近の60歳になった彼は、健康面の不安や、人間関係の悔恨に苦悩する男になっている。
意味深なプロローグから始まるストーリーはひたすらゆっくり進む。シリーズ最終章という先入観のせいか、刑事ヴァランダーの人となりをなぞるよ...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年09月14日
スウェーデンの歴史をなぞるようにこの物語は過去から2000年代まで進んでくる。
潜水艦の艦長だった失踪した男の闇の部分が見え隠れする。スウェーデンの実際にあった事件、1986年のパルメ首相暗殺事件が深く影を落とす。それに並行してスパイの存在や過去の潜水艦の攻撃・作戦がいつまでもその、苦悩する男を精神...続きを読む
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