苦悩する男 下
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苦悩する男 下

小説・文芸
1,300円 (税込)

6pt

退役した海軍司令官、ホーカン・フォン=エンケは、自宅であるストックホルムのアパートメントから散歩にでかけ、そのまま戻らなかった。ヴァランダーは娘リンダのため、そして初孫クラーラのために、ホーカン失踪の謎を調べ始める。海軍時代の経歴になんらかの秘密が隠されているのか? 海軍時代のホーカンの知り合いに話を聞くが、彼の行方は杳として知れない。そんな中、今度は妻のルイースまでもが姿を消してしまったのだ。ときおり襲う奇妙な記憶の欠落に悩まされながら、ヴァランダーは捜査を進めるが……。刑事ヴァランダー最後の事件。

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苦悩する男 の一覧

1~2巻配信中 1巻へ 最新刊へ
1~2件目 / 2件
  • 苦悩する男 上
    1,300円 (税込)
    イースタ署刑事クルト・ヴァランダー59歳、数年前に町なかのアパートを出て、田舎の家に住み始めた。娘のリンダも、同じ刑事の道を歩んでいる。そのリンダに子どもが生まれた。リンダのパートナー、ハンスは投資家。父親のホーカンは退役した海軍司令官、母親のルイースは元語学教師で、気持ちのよい人たちだ。だが自らの誕生パーティーの三ヵ月後、ホーカンが失踪してしまう。ルイースもハンスも原因に心当たりはないと言うが、ヴァランダーはパーティーでのホーカンの様子にひっかかるものを感じていた。北欧ミステリの金字塔シリーズ完結。
  • 苦悩する男 下
    1,300円 (税込)
    退役した海軍司令官、ホーカン・フォン=エンケは、自宅であるストックホルムのアパートメントから散歩にでかけ、そのまま戻らなかった。ヴァランダーは娘リンダのため、そして初孫クラーラのために、ホーカン失踪の謎を調べ始める。海軍時代の経歴になんらかの秘密が隠されているのか? 海軍時代のホーカンの知り合いに話を聞くが、彼の行方は杳として知れない。そんな中、今度は妻のルイースまでもが姿を消してしまったのだ。ときおり襲う奇妙な記憶の欠落に悩まされながら、ヴァランダーは捜査を進めるが……。刑事ヴァランダー最後の事件。

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苦悩する男 下 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    老いたヴァランダー
    孤独の中で自問する

    現代では60歳は老人のくくりには入らなくなった。ただ“老い”はさまざまなところから表に出てきて、本人を驚かす。

    あいかわらずの文章テンポで、気持ちよく物語にのめり込んだ。
    親子、夫婦、友人、同僚
    分かりあったつもりでも、どこかに自分の勝手な創作が加わっている。だから、年数の分だけ新たな驚きは堪える。

    最後の事件、ヴァランダーは「解決する」というより「納得する」ために探り、そして全て明らかにする前に……やめた。

    残すは短編集のみ
    読みたいけど終わりたくない。

    0
    2026年08月02日

    Posted by ブクログ

    刑事クルト・ヴァランダー終幕の物語である

    ここではスウェーデンの田舎町の刑事の、この長いシリーズが、なぜこれほどまでに人を惹きつけるのか考えてみたい

    それはひとえに主人公であるクルト・ヴァランダーがいついかなるときも『苦悩する男』だったからではないだろうか

    クルト・ヴァランダーは非常に欠点の多い男だった
    とりわけ彼を象徴するのは、その怒りっぽい短気な性分であったと思う

    ただし、その怒りが向けられる先は、ほとんどの場合、人々の生活を脅かす者たちであり、その存在を許す社会であり、世界であり、自分自身だったのではなかったか

    時に全身で怒り、時に自らの無力を嘆き、時に見えない不安に迷う彼が、決してしなかったこと
    それは「逃げる」ことではなかったか

    全ての不条理に正面から向き合い、闘い続けたからこそ、彼は『苦悩する男』だったのではなかったか

    今、彼は記憶の彼方に消えようとしているが、彼が私たちに残したものはなんだったのか

    それは、「苦悩せよ」ということではないだろうか
    世界に、社会に、隣人に、暴力に、欺瞞に、差別に、裏切りに、家族に、自分自身に、そして人生に正面から向き合い、逃げずに「苦悩する」のだ

    クルト・ヴァランダーのように

    0
    2025年02月17日

    Posted by ブクログ

    ヴァランダーシリーズ ラスト
    スウェーデンの、政治的背景(自由主義的国家と、共産、社会主義的国家の、狭間における立場)等、元潜水艦艦長らの事件に絡めて深く考察する事の出来る作品。
    ヴァランダー刑事の、人間性と、その生活も合わせて、愛すべきシリーズだった。人生の、終末期における葛藤が、哀しく心に残った。ヘニングマンケルが、亡くなってしまっていることが、尚更悲しさを、感じてしまった
    全シリーズを、通して只の刑事物ではない素晴らしい作品達だ。

    0
    2021年05月18日

    Posted by ブクログ

    大好きなヴァランダーシリーズの最終巻。
    北欧ミステリーはだいたいそうだが、事件そのものよりも登場人物達の背景や抱えている問題の描き方が面白くて次々シリーズを読んでしまう。
    ヴァランダーが最後こうなるのか…と悲しい気持ちにもなったが、彼にとってリンダと産まれてきた孫のいる世界は幸せな世界なのかな…と思いながら名残惜しく読み終わりました。

    0
    2021年03月03日

    Posted by ブクログ

    ひとつはっきりしてるのは、何事も外側から見える姿とは違うということ。
    シリーズの終わり方が、らしいな。やっぱ最高だった。

    0
    2021年02月07日

    Posted by ブクログ

    これまで様々な社会的あるいは政治的な出来事を背景に事件を解決してきた連作の一番最後に国家の運命に関わる直截且つ強烈な謎を持ってきた。遠い北欧の一国の話を読んできたつもりの日本人にも響く主題である。その一方で、娘と孫との往来を繰り返しながら主人公の老境が深まっていきシリーズのエンディングに至るのは見事な幕引きだった。

    0
    2021年01月06日

    Posted by ブクログ

    クルト・ヴァランダーを生み出したヘニング・マンケルは2015年に他界している。内容的に“最終章”の本作は2009年に発表されている。従って本作は、その2009年頃の少し前の出来事ということになっている。
    ヴァランダー刑事が活躍するシリーズ…1990年代に入った辺りで、難しい年代の娘が在って、妻との関係が面倒になって別居、離婚という状況になる男、1970年代位に社会に出た世代の男が主人公だが、1990年代というのは、そういう世代の人達が想像するような範囲を超えてしまうような出来事も平気で起こってしまうような時代に突入していた…そんな中でヴァランダー刑事は奮戦する。そして、他方でヴァランダー刑事自身の人生の頁も繰られている。
    そんなシリーズが幕を引いた…読後に何やら大きな感慨を覚えてしまった…

    0
    2020年12月06日

    Posted by ブクログ

    ヴァランダーシリーズ。娘のリンダの義理の父が失踪。事件か事故か。ヴァランダーの捜査が始まるけれどなかなか思うようにいかない。ヴァランダーは60歳になり色々考える。仕事、生活、死。そういうところがこのシリーズの好きなところでもある。ヴァランダーの迷いや怒りが溢れてくる瞬間とかとても読み応えがある。捜査を通して、娘や自分との向き合い方を考える。行方不明者の捜索とヴァランダーの体の不調や時折起こる記憶喪失への恐怖。事件そのものよりそちらが気になる。苛立ちや悲しみ、孤独が襲ってくる中にあって孫ができたことで変わったもの。シリーズの中で登場した過去の女性も出てきたりと懐かしさもあった。とうとう終わってしまったこのシリーズ。訳者あとがきによればもう一作あるみたいだけれど実質的には今作がラスト。一番好きなシリーズ物で本当に楽しませてもらった。翻訳ものは途中で発売されなくなるものもあるなかで20年近く経っても最後まで読めたのはありがたい。また一作目から読み返してみようと思う。

    0
    2020年09月20日

    Posted by ブクログ

    ヘニング・マンケル『苦悩する男 下』創元推理文庫。

    北欧ミステリーの最高峰クルト・ヴァランダー・シリーズ第11作の下巻。刑事・ヴァランダー最後の事件……

    リアリティあふれる北欧の警察小説。スウェーデンの文化や風土を背景に繰り広げられるミステリー。間違いなく北欧ミステリーの面白さを最初に日本へ伝えてくれた傑作シリーズであろう。

    時折襲う奇妙な記憶欠落症状に苦しみながらもヴァランダーは捜査を進める。さらには心臓に痛みを覚えるなど満身創痍のヴァランダーが辿り着いた真実とは。

    失踪した娘のパートナーの両親。ホーカンの失踪の後にルイースも失踪。そして、ルイースは何者かに殺害される。やはり、事件の背景にあったのは……

    静かに幕を閉じたヴァランダー最後の事件。しかし、シリーズはこれで終わりではない。近日、第12作の『手』が邦訳されるとのこと。我が郷土、岩手県一関市出身の柳沢由美子さんの偉業に感謝。

    本体価格1,200円
    ★★★★★

    0
    2020年09月13日

    Posted by ブクログ

    クルト・ヴァランダー最後の事件である。最後は悲しくて寂しくて泣いた。でも彼にはお疲れ様と言ってあげた方が良かったか。老いへの恐怖、死への恐怖、年を取れば取るほど私自身にも迫りつつある。若い時に政治に関わらなかった後悔も、体力や気力を失いつつあっても、生きねばならない虚しさも。人種も環境も全く違うのに、いつも共感があり、親しみを覚えた。大好きなシリーズ。

    0
    2024年03月20日

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