松岡圭祐のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
2018045
日本とドイツで、特殊撮影の力を見込まれて、映画の作成に携わる柴田彰。ドイツに渡った彰は、戦争に巻き込まれて。ある程度の実話に基づくストーリー。
戦時下においても、国民の戦意と士気を高めるために、映画がここまで有効なものであり、如何に国に保護されてきたか。単なる娯楽と思うところもあったけど、バラバラの心をひとつにまとめあげるには、これほど有効なものはないのかもしれない。
戦争は如何に自国の民を、優勢であるか騙して、その気にさせるもの。勇ましい言葉や甘い言葉をはくのは、戦争に限らず、何かやましいことがあるから。
特殊撮影と言うと、フェイクで、見ている人をだます。同じだますでも、騙されて、嫌な思いをするよりも、騙されて、みんながハッピーになれるフェイクなら素敵だと思う。
ナチス名誉党員なるものを得た日本人がいたことを初めて知ったし。国民よりも、組織の体裁を守ろうとする既得権益者たちがいること。
いつの時代にも、それに歯向かおうとした人たちがいるのは、時代が変わっても救われる材料のような気がします。 -
Posted by ブクログ
第一次世界大戦後から第二次世界大戦終わりまでの時期。
俳優になりたかった男が、オーディションに落選するも、特殊撮影部に関わりをおくことに。そこにはわかり氏の円谷さんが課長として存在した。まだ黎明期のそれは、情熱と低予算で、創意工夫とメンバーの情熱だけに支えられていた。アメリカから石油が輸入できないようになって、日本の経済および軍備は逼迫する。大国からはじき出された日本とドイツは当然のように近く。プロパガンダのための映画製作がどの国でも当然のように政策の一環として行われていた。特殊効果を遺憾無く発揮したマレー海戦の映画の高評価により、ナチスドイツから日本に依頼が来た。主人公はドイツに渡り、初めは心通わないメンバーであったが、仕事を成し遂げて行く。戦争末期のドイツ、日本の負け戦を隠そうとするでっち上げの映画。国民にも隠される本当の姿。
終盤に近くにつれてどんでん返しの連続。息を持つかせぬ逼迫したストーリー展開で一気に読ませた。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ〇 評価
サプライズ ★★☆☆☆
熱中度 ★★★★☆
インパクト ★★★☆☆
キャラクター ★★★☆☆
読後感 ★★★★★
希少価値 ★☆☆☆☆
総合評価 ★★★☆☆
絢奈にとって、那沖をめぐるライバルとなる藍岐瑠華が登場。那沖の父の支援者であり家族ぐるみの付き合いが必要。那沖は、積極的に迫ってくる瑠華を邪険にできない。また、絢奈はハワイで添乗員である網谷勇渚という人物に出会う。勇渚は絢奈に好意を寄せる。
そういった恋模様がバックグラウンドにあるものの、メインは国際的な無銭飲食の常習犯、謎の韓国人美女、ミン・ミヨンとの対決。ミン・ミヨンは、絢奈同様、ラテラル・シンキングの達人であり、閃きを駆使して無銭飲食を続ける。
ラテラル・シンキングを利用したミヨンの無銭飲食の犯行がつらつらと描かれる様はなかなか面白い。中盤以降は、ミン・ミヨン対浅倉絢奈のラテラル・シンキング対決の様相を呈する。ミン・ミヨンの方が一枚上手の印象で、瑠華は手玉に取られ、失態を見せる。しかし、最後は絢奈がラテラル・シンキングで、キカイダーショーを利用したミヨンのアリバイ工作(キカイダーに入っていると誤認させ、実際はブルーバッファローに入っていたというすり替え)を見抜く。最後は、ミヨンが脱北者だということを知り、ミヨンを欺いて自首させる。
サプライズはあまりないが、熱中度は高い。ジャンルとしては、コン・ゲームに当たると思う。コン・ゲーム小説として読めば良質。普段から魅力的なキャラクターが出揃うが、この作品ではミン・ミヨンのほか、瑠華、勇渚という人物まで現れる豪華さ。ただし、ちょっと掘り下げが足りないか。
総合評価は★4と★3で迷うが・・・★3か。コン・ゲーム小説としての雰囲気はよいが、メイントリックがすり替えとありきたりなのが難点。小粒だった点が割引。
〇 メモ
豪華客船マリー=クリスティーヌ号において、ミン・ミヨンが無賃乗車を達成する。壱条那沖は、国土交通省からミン・ミヨンを国外に追い出すように依頼を受ける。
浅倉絢奈は、ハワイでの添乗員業務で、現地ガイドの網谷勇渚に出会う。
那沖の父、凌真の支援者である藍岐眞悟とその娘瑠華と那沖と絢奈の3人の間に三角関係が生じる。
ミヨンは千葉県のJR芝原駅周辺に隠れていた。ミヨンは老夫婦が長期で家を空けていたマンションに忍び込んでいた。絢奈のラテラル・シンキングと瑠華のロジカル・シンキングの冴えがあり、ミン・ミヨンが既にハワイに向かったことが分かる。那沖は観光庁からの連絡係として捜査に加わる。そして、瑠華も被害にあった店舗の保険会社の職員として、ハワイでの捜査に参加する。絢奈もツアーでハワイに向かう。
ハワイで絢奈はシェフ・オアフという店で、ミン・ミヨンを見付け、対峙する。ミヨンは逃亡に成功する。
那沖は瑠華に絢奈との関係を伝えるが、瑠華は洗脳されていると言って取り合わない。
ワイキキ・ビーチで絢奈はミヨンと再会する。ミヨンは、那沖からプレゼントされたICレコーダーに犯行予告を吹き込む。
絢奈のツアーはキカイダーショーを見る。そのキカイダーショーで、絢奈はミヨンがキカイダーのスーツの中に入って演じていることを知る。ミヨンは、キカイダーショーを演じている時間に、犯行予告どおり家和呂・ポートハーバーの遊覧船に姿を見せる。その後、ミヨンは絢奈に接触。連絡を受けた瑠華はミヨンの姿を確認すると犯行声明と遊覧船での目撃で逮捕可能と考え逮捕。瑠華は報道陣を利用し、逮捕と那沖との関係をマスコミに伝える。
ICレコーダーの声はミヨンのものではないことが科学的に立証され、アリバイは崩せず。ミヨンは釈放。瑠華の勇み足のせいで奈沖と観光庁にも被害が生じる。
絢奈は独自の捜査でミヨンのアリバイを崩す。キカイダーショーでキカイダーを演じていたのはミン・ミヨンではなく猪橋樹柚子という人物だった。ミン・ミヨンはブルー・バッファローというキャラクターの着ぐるみから抜け出し遊覧船に添乗していた。
ミヨンの犯行が明らかになり、韓国政府はミヨンが脱北者であることを明かす。ミヨンは絢奈に犯行を予告。ミン・ミヨンを北朝鮮の捜査官が追う状態となる。
ホノルル空港での捕り物。絢奈はミヨンを欺き、バルバルミインというキカイダーショーを通じて知り合った黒人の役者を北朝鮮の捜査官だと誤認させ、ミヨンの自首を誘う。
エピローグ。瑠華は那沖のことを諦め、勇渚と付き合い始める。ミヨンは自分が危険な状態だったことを知り、絢奈に感謝の言葉を告げる。その後絢奈と那沖が武蔵小杉を訪れるシーンでエンド