伴名練のレビュー一覧

  • 日本SFの臨界点 石黒達昌 冬至草/雪女

    Posted by ブクログ

    久々に読んだ、「平成3年…」、初読時の衝撃は薄れたけれど、不穏な静けさにゾクゾクさせられた。
    短編集のなかでは似たテイストに感じる、「冬至草」と「雪女」が好き。硬質で理論的科学的なのに猟奇的怪奇的で。偏執的なサイコな狂気と、それに相反する真摯で一途な静謐さが相反して両立してる、唯一無二な特異な世界だと思う。

    0
    2025年03月26日
  • なめらかな世界と、その敵

    Posted by ブクログ

    SFの短編集。難解なものもあって少し読みにくかったが、どれもSFの世界観がしっかりしていて読み応えがあった。「美亜羽へ送る拳銃」と「ひかりより速く、ゆるやかに」が面白かった。この2つは映像化しても面白いと思う。

    0
    2025年03月21日
  • なめらかな世界と、その敵

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    短編集。
    なめらかな世界と、その敵
    ゼロ年代の臨界点
    美亜羽へ贈る拳銃
    ホーリーアイアンメイデン
    シンギュラリティ・ソヴィエト
    ひかりより速く、ゆるやかに

    SFど真ん中の作品を初めて読んだ気がする。やはりSF……あまり得意ではないなぁ。と、ミステリー畑の人間は思うのであるが、その私をして悩んだ挙句、評価が星4である。面白かったんかい、というツッコミを自分で自分にしてしまうよな。

    というのも、短編集で読みやすいのと、SFを読み慣れていないが故にSF独特の世界設定を把握するのが容易でないため入りにくいものの、物語として綺麗にまとまり何かしらの印象を受けること、それらの総合点から「慣れぬし好みか

    0
    2025年02月09日
  • なめらかな世界と、その敵

    Posted by ブクログ

    SF小説
    世界観に引き込まれましたけど、難しかった。
    読み慣れていないジャンルだからでしょうか。

    他の作品にも触れてみたいと感じました。

    0
    2024年11月20日
  • なめらかな世界と、その敵

    Posted by ブクログ

    SFに明るければもっと楽しめただろうなと思いながら、読みました。物語として楽しめたのは最後のひかりより速く。
    ・並行世界を行き来する事が当たり前の世界で行き来できない病にかかる学生
    ・3人の女性のSF史
    ・好意を定着させる技術
    ・シンギュラリティの訪れた世界
    ・神童の姉に宛てた手紙
    ・修学旅行の新幹線が低速化してしまい行けなかった学生の話

    0
    2024年10月13日
  • なめらかな世界と、その敵

    Posted by ブクログ

    SFタイムトラベル物好きです。伊藤計劃さんの作品は「ハーモニー」を読んだことがありますが、独特の世界観、設定に驚かされます。久しぶりに(いい意味で)込み入ったこちらの作品を読んだので頭がパンクしそうでしたが、短編集で読みやすかったです。最後の「ひかりより速く、ゆるやかに」がお気に入りでした。

    0
    2024年10月12日
  • ifの世界線  改変歴史SFアンソロジー

    Posted by ブクログ

    ガッツリハードSFで良かった。
    特に気に入ったのは、和歌を『詠語』(えいご)で詠む世界の平安時代の物語、斜線堂有紀「一一六二年のlovin' life」。あり得ない設定なのに、迫ってくるような現実感。

    伴名 練 「二〇〇〇一周目のジャンヌ」は、無限とも思われる回数人生を、記憶を保ったままシミュレートされる。その無慈悲な繰り返しのあいだ、ジャンヌダルクはどのように過ごすのか。ジャンヌダルクの繰り返しの中の変化、そしてさいごが切ない。

    0
    2024年08月31日
  • なめらかな世界と、その敵

    Posted by ブクログ

    SFって好きだったなあ。筒井康隆、星新一、小松左京、光瀬龍、眉村卓、平井和正、、、新井素子も、、。この作家さんのあとがきで触れられる膨大な情報に驚く。
    6つの短編中編は、それぞれ違ったテーマの作品で、パラレルワールド、脳の改変、超能力、人工知能同士の戦い、時間の流れなど、隔たりと繋がりという解説は言い得て妙だ。中でも最後の「ひかりより速く、ゆるやかに」はなかなかエモーショナルだった。

    0
    2024年07月30日
  • 日本SFの臨界点[怪奇篇] ちまみれ家族

    Posted by ブクログ

    雪女の様な、歴史ミステリー風味な作品が好み。
    この本は、色々な風味の作品が掲載されているので、自分の好みを選ぶのも楽しい。

    0
    2024年07月29日
  • 日本SFの臨界点 中井紀夫 山の上の交響楽

    Posted by ブクログ

    初作家。伴名練『なめらかな世界〜』からこちらにやってき。中短編あわせて11篇あるが、なんと言っても「暴走バス」がいっちばん好き。いろんな想いを抱くこの結末を胸に——「ひかりより速く〜」は生まれたんだなぁと。この他だと「絶壁」「見果てぬ風」「例の席」など…筒井康隆風味を感じさせる作品も多く、わたし好みの作品集でした。

    0
    2024年05月04日
  • なめらかな世界と、その敵

    Posted by ブクログ

    どの短編も楽しめたが、伊藤計劃トリビュートに収められた「美亜羽へ贈る拳銃」と、別々の人工知能によって支配されたロシアとアメリカの戦いを描いた「シンギュラリティ・ソヴィエト」はとても印象深かった。

    特に後者は、人工知能に支配された世界では、国民は人工知能の指示に従わざるを得ないが、その指示の意図は人間の知識では分かりえないという、まさに盤上の駒に成り下がった未来の人間の姿がリアルで、シンギュラリティを推し進める現代人の愚かさが身に染みた。ちなみに、人工知能の指示に従わないと、その人の愛国心の評価が下がり、その国での生活がしにくくなるという設定。

    0
    2024年02月09日
  • 新しい世界を生きるための14のSF

    購入済み

    SF小説入門書

    SF小説に詳しくない人におすすめできる1冊。
    14のテーマごとに1作品ずつ掲載し、関連する作品の紹介をしてくれる。

    普段SF小説を読まないので様々なジャンルに触れて、気に入った作品に類似するものを知れるのは有り難い。
    私も何作品かフォローした。

    掲載作は初心者にも読みやすいように感じる。
    幾度か検索は掛けたが、難しすぎて挫折することはなかった。
    短編小説だが14作品もあると読み応えがある。
    当然合わない作品も出てくるが、そこは仕方ない。


    ・Final Anchors
    ・九月某日の誓い
    ・夜警

    この3作品が特におすすめ。
    読み進める手が止まらなかった。

    #アツい #怖い #ドキドキハラハラ

    0
    2023年12月25日
  • なめらかな世界と、その敵

    Posted by ブクログ

    いやー、めちゃめちゃよかった!! 設定がとっつきにくいけど理解してしまえば「これを書きたいならそれしかない」という作り込み。表題作のSF×青春の爽快感は天晴れ。ホーリーアイアンメイデンも張られた伏線をしっかり回収する良作。大変よかった。

    0
    2023年11月05日
  • 新しい世界を生きるための14のSF

    Posted by ブクログ

    SFアンソロジー。
    一つ一つの話のテーマが紹介されていて、同じテーマの他の作品も紹介されている。
    自分が読んだことのあるタイトルが述べられていると少し嬉しい。
    一見同じ世界に思えるけど、少しずつ違う世界の片鱗が見えてくるお話が好きだなと気づきました。

    0
    2023年10月13日
  • なめらかな世界と、その敵

    Posted by ブクログ

    SFを私はあまり読まないので新鮮だった。
    日常とは繋がっているけど違う世界なのでとても記憶に残るし、人間の核心に迫るところがあると思う。

    0
    2023年07月25日
  • なめらかな世界と、その敵

    Posted by ブクログ

    SF短編集
    どの作品もその設定や世界観に目を引くのはもちろんのこと、
    その世界や起こった現象の外側にいる人を中心にした心理描写が素晴らしく
    単なるSFとだけではなく、青春小説や恋愛小説、家族小説としても楽しめる篇も
    特に好きなのは「美亜羽へ贈る拳銃」で、オチがとにかくニクい
    「光よりも速くゆるやかに」も、現代に生きる我々に置き換えられるようなところもあり面白い

    0
    2023年07月06日
  • ifの世界線  改変歴史SFアンソロジー

    Posted by ブクログ

    伴名練「20001周目のジャンヌ」が面白かった。何度も何度もやり直す…考えただけで倦んでしまう。ジャンヌの最後の選択が良く、後味もすっきり。
    斜線堂有紀「一一六二年のlovin’ life」も良かった。この上ない相棒を得た喜び、失った悲しみ。史実をそういう風に改変するのも面白い。

    0
    2023年06月27日
  • 新しい世界を生きるための14のSF

    Posted by ブクログ

    これからのSF界をになっていくであろう14人を編者が選出してテーマを別々に短編を集めたもの。まったく知らない作家のものばかりで、とても楽しめた。それぞれの作品のあとにテーマにかんしての解説があるのがありがたい。

    0
    2023年05月14日
  • 日本SFの臨界点[怪奇篇] ちまみれ家族

    Posted by ブクログ

     タイトルからホラーだと思っていたけれど、意外とホラーは少なかったです。

     個人的には「DEKO-CHIN」「A Boy Meets A Girl」「雪女」がお気に入りです。

    0
    2023年04月07日
  • ifの世界線  改変歴史SFアンソロジー

    Posted by ブクログ

    斜線堂有紀の上智卒なるほど!と思わせる英語力も見せつけられました。斜線堂ファンなら、この短編だけのために読むべき一冊です。
    ・石川宗生「うたう蜘蛛」
    死ぬまで踊り続ける奇病が蔓延したイタリア。総督の前に、「この流行り病を収束させてみせましょう」とホーエンハイムなる錬金術師が現れる。
    性描写あり、中学生には微妙ライン。
    好み的には合わず。
    ・宮内悠介「パニック――一九六五年のSNS」
    一九六五年の日本。そこには「ピーガー」というSNSが存在した。
    一番心が乗らなかった作品。発想は面白い。
    ・斜線堂有紀「一一六二年のlovin' life」
    和歌を詠むと同時に“詠訳”する平安時代。“詠語

    0
    2022年12月04日