伴名練のレビュー一覧
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改変歴史SFに特化した短編集。テーマが一貫しているので、SFアンソロジーの中でも読みやすい部類かと思います。
中でも印象的なのは、伴名練さんの「20001周目のジャンヌ」。様々な思惑のもとジャンヌダルクの火炙りをシュミレート上で繰り返すという酷い話なのですが、結果としてシュミレーション上の歴史改変に止まらず、実際の歴史にも影響を及ぼすという流れがとても興味深かったです。ラストの展開も綺麗で、印象的な作品でした。
異常論文に掲載された「解説──最後のレナディアン語通訳」もそうでしたが、こういった作風も描けるところが伴名練さんの大きな魅力ですね。他作品も素晴らしかったですが、この作品を読めただ -
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文庫本の800ページ…。久しぶりに一冊で3日目突入してしまいました。SF好きな人や、これから読んだり書いたりしたい人には、同じ系統の過去作品のこれでもか!っていう量の解説ついてるので、超おすすめなんだけど、ちょっと読みにくい作品の方が多かったように感じます。
◆作品として好きだったのは、
・斜線堂有紀「回樹」
百合とファンタジーの融合。人体吸収する樹。
これは、SFっていうより、拗れ愛小説。
・芹沢央「九月某日の誓い」
超能力のある世界で、科学者である父の自殺により奉公することになり、その家のお嬢様の能力、そして意外な結末。
・琴柱遥「夜警」
夜に空から降る星の話。子どもが願うと叶うのだが、そ -
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ネタバレ“怪奇篇”というほどにガチなSFホラーではなく、むしろ幻想、ファンタジー色の濃いSF作品が多いような印象。
・雑誌編集者が取材中に偶然目撃した異形のバンドとパフォーマンスに魂を奪われる「DECO-CHIN」は、中島らもの遺作にして文字通りの怪作。
・身体のフラクタル現象に襲われた男の運命「怪奇フラクタル男」(山本弘)、
・人口過密状態の大阪で人同士の衝突を避ける為用いられた妙案が、意外な計画に「大阪ヌル計画」(田中哲弥)、
・密集状態で座ることすらままならない世界「ぎゅうぎゅう」(岡崎弘明)、
・亡父の友人が遺した時間跳躍機構。作動させた行先は過去でも未来でもなく……。時間テーマSFと思わせて -
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ネタバレ八島游舷「Final Anchors」★★★
斜線堂有紀「回樹」★★★
murashit「点対」★★★★
宮西建礼「もしもぼくらが生まれていたら」★★★
高橋文樹「あなたの空が見たくて」★★★
蜂本みさ「冬眠世代」★★★
芦沢央「九月某日の誓い」★★★★
夜来風音「大江戸しんぐらりてい」★★★
黒石迩守「くすんだ言語」★★★
天沢時生「ショッピング・エクスプロージョン」★★
佐伯真洋「青い瞳がきこえるうちは」★★★
麦原遼「それはいきなり繋がった」★★★★
坂永雄一「無脊椎動物の想像力と創造性について」★★★
琴柱遥「夜警」★★★★ -
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現役SF作家である伴名練氏がアンソロジストとして腕を振るっただけあり、商業流通では入手が困難なマニアックで尖った作品を厳選した、読み応えのあるアンソロジーです。中堅どころから新しめの作家が中心。鴨もこれまで存じ上げなかった作家さんの作品もあり、「へー、こんな作家さんもいるのねー」と楽しく読むことができました。円城塔作品が、さすがの貫禄ですねー。
ただですね、ひとつ気になる点もありまして。
これ、「恋愛篇」と銘打っていますけど、その必要ありますか?無理やり「恋愛」にこじつけて収録した作品が多く、わざわざ「恋愛篇」としてまとめる意義が今一つよくわからず。わかりやすく売り出して初心者の心を掴もうと -
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いろんな作家さんの短編集。
伊藤計画っぽさとかは問うていないらしい。
伊藤計画らしいのもあれば、全く違うものも。
影響を受けて書いた作品というところでまとめてもこれだけ幅のある短編になるんだなあと感心しました。
個人的には、「怠惰の大罪」という作品が面白く、「公正的戦闘規範」という作品が伊藤計画っぽいかなと思いました。
読むのに結構時間かかってしまいましたが、その他の作品もお薦めです。
伊藤計画さんの本を読んでなくても楽しめると思う。
短編集なのに長編の冒頭だという作品が複数有り、(「怠惰の大罪」もだけど・・・)何だよ~という感じだったので星3つ。 -