伴名練のレビュー一覧
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ネタバレ 購入済み
読み切りが面白かった
citrusのめいかわいすぎるし、柚子かっこよすぎる。安定に連載モノが面白いのはもちろん、今号は読み切りのばいばい藤丸さんがすごく印象に残った。なんだろう、上手く言葉では言い表せない。
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Posted by ブクログ
SF愛をひたすらに感じました。
ここに書いてあるSFを全部吸収したいなと思うくらい。
でも、中に入っている作品はピンキリかも?
一言ずつ感想述べます
DECO-CHIN
大脳手術みたいな感じかなと。結構好きだった
怪奇フラクタル男
ショートショートぽいけど硬いSF。
大阪ヌル計画
大阪ディスも混じっていて楽しかった。
ぎゅうぎゅう
読みやすい。オチとか設定が好き
地球に磔にされた男
黄金珊瑚
笑う宇宙
A boy meets a girl
海外SFぽい感じ
ちまみれ家族
表題。少しぶっ飛んだ設定が日本SFぽさだと思ってるのでいいと思う。
貂の女伯爵、万年城を攻略す
動物の名前や -
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Posted by ブクログ
文字通り、伊藤計劃トリビュートの作品集である。文庫本で700ページを超える厚さであるが、作品数は8つの中篇集である。どの作品も伊藤計劃の影を感じさせる作品であり、作家らがいかに伊藤計劃氏の影響を受けているのか感じられる。しかもどの作品も驚くほど面白い。各作品に引き込まれるように読んだ。ページ数は多いがあっという間に読み終えてしまった。特に面白かったのは、「仮想の在処」「南十字星」「未明の晩餐」「フランケンシュタイン三原則、あるいは屍者の簒奪」。
以下、個別作品の感想。
◎公正的戦闘規範(藤井 太洋)
格好いい話だ。ドローンや歩行兵器などが登場し、さらに戦争の規範を訴える。無人兵器が実用化さ -
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Posted by ブクログ
『学校の怪談じゃ、ものたりない? 君に綴る5つの恐怖』。澤村伊智・内藤了・梨・伴名練・藤ダリオによる豪華書き下ろし短編集。高校生を主人公にした5つの物語は、怪談からデスゲーム、モキュメンタリーまで恐怖のバリエーション豊か。
私は澤村伊智さんを目当てに買ったのだが、期待以上だった。大人ではなく、高校生に向けて書くならこの書き味で読み味になるだろうと思う
ホラーは露悪や冷笑と距離が近いジャンルで、それ自体は悪いことではないのだけど、高校生へ向けるというのなら少し風通しのよさというか爽やかさがほしい。大人にあてて書いたものなら削がれてしまうような要素こそほしい
そういう期待に華麗に応えてくれていて、 -
Posted by ブクログ
SF小説は星新一くらいしか読んだことないSF初心者
1話目から、これがSFか!と必死に設定を理解しながら読んだ。でも苦はなくどんどん惹き込まれる。
特に印象に残ったのは、表題作の『なめらかな世界と、その敵』とラストの『ひかりより速く、ゆるやかに』の2つ。
1話目の『なめらかな世界と、その敵』は、冒頭から何が起こってるのかの理解に必死だったけど、すごく惹き込まれた。
どの話も元になったお話とかがあるのかもしれないけれど、まずこういう世界観を思いつくのがすごいし、そのうえでそこから弾き出された人間の心情を捉えすぎててすごい。
当たり前にみんなが出来ることを自分が出来なくなったことで、それまで -
Posted by ブクログ
文庫本で過去最厚かな。しかし、ジャンルが多様で全部違って、それぞれの作品が秀逸なんで、全然長いと思わずに読み終えた。特に好きだなと思ったのは以下。
Final Anchors:意志を持ったAIが持つ葛藤っていう設定が好きなんだと思う
回樹:身近な人の死ってテーマは重いよね…
九月某日の誓い:どんでんがえしが秀逸
くすんだ言語:すでにこういう侵食は始まってると思う
ショッピング・エクスプロージョン:『ニューロマンサー』のオマージュもの、いいよ
無脊椎動物の想像力と創造性について:神の御業って言葉を感じる
夜警:ファンタジーと思いきや、ヘビーな世界に生きる村人の物語 -
Posted by ブクログ
伴野練編集のSF11作品収録の「日本SFの臨界点[怪奇編]」。
「怪奇フラクタル男」
短編でテンポよく進むのが、作中のフラクタル構造が進行している様とシンクロしているようで楽しい。人面瘡が発現し続けるという気色悪い症状なのですが、なんというかコミカルな感じを覚えます。映像化されたら怖くてダメでしょうけどね。オチのメンジャー・スポンジも同じく映像で捉えていなかったので、気色悪さは控えめでした。メンジャー・スポンジとは?と検査して読んだので、無意識のうちに気色悪さを抑えるために、文章の映像化を避けたのかもしれない。
『世にも奇妙な物語』にピッタシの作品だと思いましたね。
「ぎゅうぎゅう」
[恋 -
Posted by ブクログ
伴野練編集のSF9作品収録の「日本SFの臨界点[恋愛編]」。
各短編の前の著者紹介が濃いので、どれだけの熱量でこの本を認めたのかが知れるというものです。好きが高じて、の「高じて」を何度も何度も重ねないと届かないと思います。
「死んだ恋人からの手紙」
シンプルに希望と絶望が混交しているのがつらい。恋愛というテーマで集められた短編集なので、悲恋になるのでしょう。手紙を待つ女性が、あくび金魚姫という呼び方で提示されていますが、恋人の印象でそう呼ばれているので、どんな女性かの最終判断は読者にゆだねられている部分があるのが、余計に残酷さを増していると思います。手紙だけで構成されているので、受け取った感 -
Posted by ブクログ
伊藤計劃氏が亡くなってから16年
この“トリビュート”が出版されてから10年
その間、
大きな地震や災害が続き、パンデミックが現実となる。
理由のよくわからない戦争が続き、ドローンや無人兵器が実戦で用いられる。
SNSを用いた世論誘導、生成AIの実用化やマルウェアなど、目に見えない相手の脅威が現実となる。
現実がSFを超える日、それでも読まれる物語がある。
『虐殺器官』から続く天国と地獄の薄っぺらな境界線上での綱渡り……現代ジャパニーズSFの王道となった感がある。
多少の好き嫌いはあるもののどれも圧巻の出来栄えで、分厚い本の残ページが消えていく。
最終話、長谷敏司『怠惰の大罪』が特に響い -
Posted by ブクログ
濃い…!たいへん楽しく読みました。
サブジャンルも新しめのものが多かったように思いましたが、SF色が強いサブジャンルのお話のほうがなんだか叙情的でした。
特に好みだったのは、
○八島游舷「Final Anchors」
○夜来風音「大江戸しんぐらりてい」
○麦原遼「それはいきなり繋がった」
○琴柱遥「夜警」
でした。短編だけれど世界の広がりがすごい。
破茶滅茶になりそうな、大型ディスカウントストア“サンチョ・パンサ”による世界の終わりのお話は、意外と王道少年マンガみたいだったな〜と。ガチャガチャしてそうでしてない。
編者の伴名練さんが1話ごとの後ろにつけられてるコラムの情報量に圧倒され、こん