伴名練のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
昨年の10月に既に読み終わっていたのだが、登録忘れに気が付いて慌ててレビューを追加した。
前回の小田雅久仁に引き続く新たな作家との出会い、これは単なる読書の楽しさだけでなく、遥か昔に感動したSFに対する記憶・共感を呼び起こしてくれる。その点では「日本SFの臨界点」と称して新しく企画してくれた伴名練には感謝している。そう言えば、中井紀夫も発掘してくれたな。しかしながら、この臨界点シリーズは一段落との噂があるが、それは誤報であることを望む。
石黒達昌は医者であり、医者・科学者の観点での作品なので個人的には非常に読みやすかった。内容はフィクションであるのにもかかわらず、それをフィクションと思わせ -
Posted by ブクログ
「そうは言っても一昔前のSF作品だし…」などと思っていたら、各短編の多彩なアイディアの数々に、時に壮大、時に怖い、時に切ない、様々な感情を浮かび上がらせるストーリーの数々に、一編一編読むごとに、中井紀夫という作家の紡ぐ世界に夢中になっていったように思います。この作家の傑作集が、こうして出版されたことに感謝です。
アイディアの面白さでは、表題作の「山の上の交響楽」がピカイチ。永遠に終わらない交響楽を演奏する800人の大交響楽団。時にユーモラスに、時に抒情をもって語られる劇団の内幕に、アイディアだけでは終わらないストーリーテラーぶりが光る。
日常から急に奇妙な世界の扉が開く。そんな奇妙な味の短 -
購入済み
ロンガル最高
わたゆり、citrus、欠けた月とドーナッツなどは休載。ロンガルはカラーでイチャつきが最高。マッチングアプリアンソロジーから出張掲載、個人的にこの本で1番好きな話が出張してた。また、4月号と7月号で掲載したこるせ先生のSFのほか、2作品が読切。連載作品はもちほん読切りも面白かった。
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Posted by ブクログ
いやはや、まさか石黒達昌まとめ読みチャンスとは。
この中やと「王様はどのようにして〜」はちょっと好みと違うかな。これは石黒達昌でなくても良くね?と言うか。
「希望ホヤ」「冬至草」あたりは石黒達昌本線バチバチ。これが読みたかったし、石黒達昌でしか読まれへん。
「或る一日」は宮内悠介「ヨハネスブルクの天使たち」、「ALICE」は伊藤計劃っぽく感じたり。オイラが知ってる作家少ない作家さんの中では、やけど。
「雪女」と「平成3年〜」は好きなのよ。オイラ自身はガチ文系やねんけど、この理系っぽさはハマる。もっと売れてほしいと言うかもっと書いてほしい。 -
Posted by ブクログ
本書の中井紀夫については全く知らなかった。日本SFの臨界点:恋愛編での「死んだ本書の中井紀夫については全く知らなかった。日本SFの臨界点:恋愛編での「死んだ恋人からの手紙」で予習はしていたが、本書を以って本格的に中井ワールドに突入した。
一番初めの「山の上の交響楽」がオーケストラを題材とした作品ということもあるが、それ以上に奇想天外な設定に引き込まれた。これは他の作品にも言えることで、先ずはそれをきちんと理解することで、きちんと自然に作品に沈み込んでいける。
愛についての描写はあくまでも純粋なもの、性についての表現もあくまでも種の保存的な表現なので、人によっては無機質に感じられるかもしれない -
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Posted by ブクログ
伴名練がセレクトした中井紀夫の奇想SFを集めた短編集。
中井紀夫というと「能無しワニ」シリーズのSF西部劇の人という印象が強くて、このような作品を書いていたとはまったく知らなかった。
表題作はすべての演奏が終わるには千年でもたりないという交響楽を演奏し続けている楽団の話。他にも重力が90度ずれて南北方向に作用してしまう男の話し、何故か時間の流れが遅くなってしまったバスの暴走を描いた作品など、いづれも傑作ぞろい。
いや本当、こんな凄い作家だったとは知らなかった。
編者があとがきで書いているように、この本には収録されなかった中編「電線世界」でもう一冊出して欲しい。 -
購入済み
安定
連載はもちろん、読み切りは大沢やよい先生など安定の面白さ。もうひとつの読み切りもダークストーリーとして違った切り口で面白かった。なお、全体的に大人向けなシーンが多かった印象。
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ネタバレ 購入済み
色んな気持ちになれる
私の百合はお仕事です!がホントに良かった、ずっとしんどいターンだったから2人の抱く気持ちが重なってほんとうによかった
と思ったのもつかの間、君に綴るうたかたがかなりしんどい。幼さゆえの過ちが、心に刺さった。かなりしんどい。 -
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ネタバレ 購入済み
衝撃展開
君と綴るうたかたの花火見てからの描写がうまく言葉にできないほど、心に刺さりました。
踊り場にスカートが鳴るも好きなことが向いてないしんどさに立ち向かうのが良かったです。 -
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購入済み
読み切りで締めるのよき
こここいの作者さんが読み切りで登場!!そもそも絵が綺麗で、めちゃめちゃ顔が良い上に、なんだかんだで恋人のこと好きな感じが最高でした。