河合祥一郎のレビュー一覧
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子供の頃に岩波書店発行の井伏鱒二訳を読んだことがありましたが、内容を忘れてしまい、新訳があることを知ったので、こちらを読んでみました。
まず、挿絵が可愛くて、びっくりです。手元にある子供の頃に親に買って貰った岩波少年文庫版と比較すると、ドリトル先生の妹のサラや、バンポ王子がもの凄く可愛い絵になってます。
個人的には新訳のイラストが可愛くて気に入ってます。(ポリネシアのパラパラ漫画付き!)
訳自体も分かりやすくなっていて読みやすかったです。ただ、新訳で「ボクコチキミアチ」となっていた動物の訳は、井伏訳の「オシツオサレツ」でも良かったかなぁ、と思います。
また、人種差別問題に関係する表現につ -
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財産のない情熱家バサーニオは、噂に名高い女相続人ポーシャに求婚するために金が必要だった。大商人アントーニオは、この若い友人のため、航海中の全財産を担保にユダヤ人金貸しシャイロックから大金を借りる。シャイロックは無利子で融資するといった――ただひとつ、「期限を破った場合は、アントーニオの胸から肉一ポンドをもらう」と条件をつけて。
2005年秋に映画『ヴェニスの商人』公開に合わせて出たもの。
すばらしい訳だと思います。シャイロック、アントーニオ、バサーニオ、ポーシャ、それぞれの人物像に口調がぴったり合っている。
これを小田島訳で読んだのは映画公開のころだったし、映画もこのところ観返してい -
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言わずもがな、シェイクスピア不朽の名作です。
話の大筋は知っていたのですが、本として読んだのは初めてでした。
最初、時代背景に少し戸惑いました。が、脚注やあとがきなどで、その辺は充分補完されているので問題ありません。
内容的には、今や定番化した「叶わぬ恋」の物語です。
しかしこの「今や定番化した」という既視感が厄介で、どうしてもありふれた物語に感じざるをえません。
それは恐らく、現代の悲劇の大半が、この物語のオマージュであるということが一番に挙げられるでしょう。
ですから、当時の人達がこの物語を見た時の感動を、現代人が感じるということは非常に難しいのではないでしょうか。
そうい -
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ポーは名前しか知らず作品を読んだことがないなと思い初めて読んでみた。
ミステリーの印象を持っていたが、文学的?というか詩的な表現の多い作品で想像と違っていた(ミステリーはポー傑作選2の方に収録されてそう)。
ゴシックホラー編ということで、全体的に怖くて暗い。詩は正直よく分からないが、「落とし穴と振り子」「黒猫」「メエルシュトレエムに呑まれて」「早すぎた埋葬」あたりが面白かった。なかでも特に好きだったのは「落とし穴と振り子」。じわじわと迫り来る恐怖に対する感情の変化が読み応えあった。
読者を怖がらせようというよりは、色んな怖いという気持ちがひたすら表現されている感じがした。
また、最後にある解説 -
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ポー傑作選の2冊目です。
『モルグ街の殺人』『盗まれた手紙』は既読でしたので、お初で鮮烈な印象を残したのが『ベレニス』でした。
なんとも一筋縄ではいかない語り手に辟易しましたが、そのラストといったら……!
これまでに似たようなシーンはいくつも目にしましたが、その原点がここなのではと感じました。それほど、後の表現者に与えた影響は大きかったのではと思います。
有名な『黄金虫』も気になっていたので読めてよかった!
英語でひもとく暗号なのでピンとこない部分も多かったですが、この解き方もあちこちで引用されているのでは。
そして前巻に続き、訳者・河合祥一郎氏による書き下ろしの読み応えがすごい。
なかでも -
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寒くても暖をけちる程の守銭奴、他人の不幸に一切の関心や同情もなく、笑顔さえも顔に全く浮かばず、お金を貯めることのみに執着して毎日を過ごす主人公スクルージ。
クリスマスイブの日に亡くなった同僚のマーレイが現れ、自分の様な運命を逃れるチャンスと希望があり、これから3人の幽霊が来ると告げる。
過去のクリスマスの幽霊がスクルージの幼い時の無垢な姿や温情溢れる前の雇い主、段々とお金に執着するようになったスクルージから離れていく恋人の姿をスクルージに見せて行く。次の現在のクリスマスの幽霊はスクルージにクリスマスイブを心から楽しむ家族達の姿を見せ、最後の未来のクリスマスの幽霊はスクルージが一人寂しく死んだ姿