恩田陸のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
(上)はワクワクしながら読んだ。破壊され、取り残されて、緩やかに滅亡に向かっていく世界。ある意味どこよりも生命力に満ちた(生と死が常に隣り合わせの異様なエネルギーがある)、異様な場所、閉塞された大東京学園が舞台。アキラとシゲル、二人の少年の友情や、それぞれがそれぞれの「何か」に立ち向かい続ける姿が小気味いい。管理され支配され制限される中で、でもだからこそ禁止された文化無しに生きられなくて、20世紀のサブカルチャー、"退廃した"文化がたまらなく魅力的。みんなどこかで"今"をおかしいって感じてる。でもどうしたら良いか分からないし、敵は途方もない。そもそも敵は
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Posted by ブクログ
物語の舞台は山荘に限定されている。
舞台にしたら面白いかも・・・などと考えた。
もったいないと思ったのは、千次以外はキャラクターにこれといった個性が感じられなかったこと。
もう少しそれぞれのキャラクターがはっきりと描き分けられていたほうが良かった気がする。
すべてが計算しつくされたものだったのか。
あいまいなまま幕が引かれるラストが、奇妙な余韻を残す。
読み終わったあとに、本当はまったく違う物語だったのでは?と危うい不安定さが残る作品だった。
それにしても、「訪問者にきを付けろ」にあんな解釈があったとは!?
普通の物語のようで、エンドマークの後にもうひとつ別の物語があるような。
不思議な恩田ワ -
Posted by ブクログ
上巻からの緻密な心理描写が、下巻の首を絞めたのか。
三分の二くらいまではわりときちんと人物たちの心理描写が入るのに、ラストの場面での早回しのような書きっぷり。
落ちどころは分かったし、仏の描写も好きだったけれど、あと百ページ多ければ…いや、いっそ上中下にしていたら…素人が口を出すことじゃないのは分かっているのだけれど、面白かったし、好きな人物多いし、もう夢が現実に染み出してくる描写とかめっちゃ怖いし、もっと読みたかったというのが正直なところなのだけれど、最後の駆け足に振り落とされないように、そっちに気を取られすぎたことが自分的に残念だった。
神山さんがどんな気持ちで実邦と暮らしていたのかとか、