綾辻行人のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「蓑浦=レマート症候群(白髪痴呆)」を患ってしまった母。自分にも遺伝している可能性がある為、日々追い込まれてゆく主人公、森吾。
近所で起きた殺人事件と、母の幼少時に起きた大量殺人、母が怖がる腕の傷、閃光、ショウリョウバッタの音。
過去と現在に起きている事件の関係と、母の出生の秘密が鍵を握っているサスペンスです。
「記憶が失われてゆく」ことが題材で、新しい記憶から徐々に失われてゆくが、特に強い記憶が「最後の記憶」となる。
記憶がなくなるということは「死」と同義ではないかと思います。
最後の記憶が楽しいものであればまだよいのですが、怖いのは、嫌ですね。
いなくなってしまった者の世界が、過去も現在も未来もない現実逃避の世界という表現をされていました。
その世界に逃げ込めば、恐怖を感じる事も我慢することもなく、生きているより居心地がいい。
現実世界にから「いなくなっちゃえばいいんだよ」と何度も声をかけられる森吾。
失踪してゆく子供達が自らそこに迷い込んだのか、誘拐されてしまったのか、曖昧な表現で読み取る事が困難でした。
唯は結局、森吾のことをどう思っていたのかも。
フワフワした現実味のない表現が印象的な綾辻行人がとても好きですが、ラストに解明される謎のインパクトが弱かったかなという気がします。
ラスト、なんだか急に主人公の性格が変わってしまったようにも思えました。
個人的にですが、2020年に入って記念すべき100冊目の本です。
目標が今年100冊超えでしたので。
大好きな綾辻行人の小説をと思ってこの本を手に取りました。
本を読んでいると、部屋にいるのに頭の中が旅をしているようで、没頭している間は違う自分になっている気がして気持ちがいいです。
就寝前に読むと夢にも見ますので、ホラーやミステリー漬けの私には寝覚めがキツくなる事もしばしば。
読みたい本がどんどん増えていき、以前より読むようになり、集中力が上がったようにも感じます。感じてると思っているだけかもですが。
映画も大好きなのですが、原作の方が感情が分かるので気持ちが入っていきやすいし、情景の描写の美しい表現が身に染み込んでくるかのようです。
脳内でのイメージが自由なのも、読書の魅力です。
誰かと好みのジャンルが一緒だったり、感想を読んで共感できたりするととても嬉しくて、生きてるのもいいかなって思えてきます。いつも生きててもいいなを探しています。たくさんは容量オーバーなので、いくつか。
現在の、嘘偽りない気持ちです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ作者自身が選ぶどんでん返しをテーマとする6篇の自作品。
【綾辻行人「再生」】
既読の作品だったが、言われてみれば確かにこれはどんでん返し(笑)
【有栖川有栖「書く機械(ライティング・マシン)」】
これは究極の缶詰め状態。作家としては自虐的ネタだろうか。
【西澤保彦「アリバイ・ジ・アンビバレンス」】
アリバイ崩しの作品だが、犯人の行動は今一つ腑に落ちない。
【貫井徳郎「蝶番の問題」】
探偵役による手記の解読は鮮やかだったが、どんでん返しとなる結末はどうも・・・。
【法月綸太郎「カリバリズム小論」】
『法月綸太郎の冒険』収録作とのことなので、既読のはずだが、ストーリーをまったく覚えていなかった。「私」と向き合う綸太郎の態度がどうもおかしいことの理由が最後の最後に明らかになり、なるほどそういうことかと納得するとともに、空恐ろしくなった。
【東川篤哉「藤枝邸の完全なる密室」】
言うなれば二重密室という状況になるのだが、後半の探偵と犯人のやり取りがおかしくて、笑ってしまった。でも、もう一ひねりした結末を私は予想したのだが。