堂場瞬一のレビュー一覧
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警視庁失踪課・高城賢吾シリーズの第2弾
今回、失踪するのは中学生の少女「望」
しかし、その家族はすぐに帰ってくると、警察を拒絶。
両親の態度に違和感を覚えた高城が醍醐と捜査を開始するが
なかなか望の背中が見えない・・・
両親が警察を拒絶する理由や同じ課の法月たちが当たっていた捜査と
繋がっていく過程はおもしろかった
高城が少女探しに異様に固執する理由は第1弾の「蝕罪」で分かります
今回は、醍醐の過去や人となりが分かり、また少し、失踪課に
親近感が湧きました。
望の母親の存在感が全くないのと犯人の人物像が薄いのが
少し物足りない感じがしましたが
ストーリー展開はおもしろかったです。
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堂場瞬一と聞くと警察小説を思い浮かべるが、スポーツが題材の小説も多いようだ。
この「いつか白球は海へ」は、社会人野球のチームへ入団した主人公の物語。
スポーツに秀でて、そのスポーツをすることでお金を稼ぐという一握りの人たちがいる。
例えばプロ野球ではイチローや松井、サッカーでは中田や中村俊輔など・・。
彼らのようになるには、東大に入るより難しく、実力と同時に運のようなものも左右されるだろう。
またプロにならずとも企業に就職し、そのチームで活躍することが広告となるような実業団。
この小説の中の間島水産野球部は、まさにこのようなチームである。
小説の舞台は昭和ゆえ、まだまだ地方に活力のあった -
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刑事・鳴沢了シリーズで人気を博した作家・堂場瞬一。今回は主人公に検事をもってきた。主人公・城戸南(きどみなみ)は40を越えた、横浜地検の本部係検事。学生時代陸上部に所属。箱根駅伝で途中棄権した苦い過去をいまだに引きずっている。時々、せり出した腹を見ては走らなくてはと思いながらも、多忙でできない。煙草、酒もセーブできず、娘からも非難される、オヤジだ。人気シリーズの刑事・鳴沢了とは見事に対照的な男として描かれている。しかし、ここに不思議があった。時間があれば身体を鍛え、食生活にも気を配る、謹厳実直な鳴沢了の方が子供に感じられたことだ。本書の、外見からして冴えない城戸南の方がずっと大人に感じてしま
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ネタバレ「だけど、山城 以外に走れる人間は」
「1人いますよ」
いきなり聞こえた 第三者の声。ドアが開き 門脇が 監督室の中を覗き込んできた。
「僕が走りましょうか?」
「準備はしてたから」
「俺、裏方をやるって言ったよな」
「裏方 ってそういう意味か?」
「ああ」 照れたように言って、門脇 が含み笑いを漏らした。「当然だろう、チーム なんだから」
「そうか」胸の中に温かなものが流れ出すのを感じた。
自分のためだけに走る。それは決して間違いではないが、それでできることには限りがある。誰かのためを思って走る時、人は一段 強い存在になれるのだ。
今のお前に必要なのはそういう気持ちじゃないのか?今の -
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ネタバレ犯罪現場のグロテスクな描写もない、メディアの今をテーマにした社会派ミステリだった。
前職が新聞記者だったという堂場さんが舞台にしたメディアの世界が生々しく、ノンフィクションを読むような流れで興味深かった。
日本新報甲府支局の記者、南泰祐は体が解けるほどの暑さの中、ほとほと嫌になりながらサツ回りを続けている。
彼は団地で幼い姉妹が絞殺された事件を追っている。若い母親は行方がしれない。
詰めかけたメディアに住民が不満を募らせて目の敵にされるようになっている。これはもう通常に見られる「メディアスクラム」という光景になってきた。
そんな中でも南は何とか実績を作って東京に異動したいと思っている。
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ネタバレ逆境から這い上がろうとする兄弟が別々に育って、20年後に再会した時は全く違った道を歩いていた。#カドフェス
解説では「砂の家」という題名から、名作「砂の器」を引いていた。
だが弟がいることで兄の生き方が際立っている、その足にもつれ込む弟が兄を暗闇に引き込もうとする。
題名からの連想だが、家族の罪が障害になって、そこから抜け出そうとする憐れは兄弟どちらにも重い鎖になっている。
読み始めで先の筋書きを追ってしまう癖で、この兄弟の生い立ちから未来を予想して読んだが思い通りに進んでいった。だが最後になって、思いも寄らない意外な方法で解決した。
父親が経営に行き詰って、一家心中の保険金で負債を弁済しよ