岡井隆のレビュー一覧

  • 今はじめる人のための短歌入門

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    岡井隆(1928~2020年)氏は、慶大医学部卒で内科医も務めた歌人で、塚本邦雄、寺山修司とともに前衛短歌の三雄の一人。1946年に「アララギ」に参加し、浪漫的な作風から出発したが、1955年頃の塚本、寺山らとの出会いから、先鋭的な主題を表現して現代短歌に思想性を導入し、前衛短歌運動の旗手の一人となった。1985年頃からはライト・ヴァースを提唱し、口語と文語を融和した作風に転換。長年に亘り日経新聞歌壇や中日新聞歌壇の選者を務め、また、歌会始選者も務めた。紫綬褒章、文化功労者。従四位叙位、旭日中綬章追贈。
    本書は、月刊誌「短歌」に1985~87年頃に連載したものを集めて、1988年に出版され、2

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    2022年03月22日
  • 決定版 短歌入門

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    「決定版」は大袈裟ですが、良い意味での教科書的な内容でした。
    短歌の作り方に関する本編だけでなく、付章として「三分でわかる短歌史」や「読むべき歌集歌書リスト」が付いているのも、初心者には役立ちます。

    この本を読んで強く気付かされたのは、次の内容です。

    ・「歌を詠む時、重要なことは『不要な説明の部分を削り落とし、できるだけ詠嘆を抑え、最低限の描写を入れること』である」(高野公彦氏)

    ・「とかく詠みたい素材を第一句に据える人があって、唐突で頭でっかちになりがちになる点を留意して下さい」(篠弘氏)
    ・「正岡子規が『頭重脚軽の病』といったのも、意味ありげな語句や強い心情をあらわす語句が、いきなり

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    2012年10月20日
  • 今はじめる人のための短歌入門

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    説明的になるな、お話、散文は要らないというところのメッセージは伝わってきた。

    それから、読み手は詠み手であるという主張は、確かにと思わされるところがあった。

    現代の歌人と違って権威主義の時代という感じ。初心の人、殊に女性を下に見ていたんだろうな、特に悪気もなく。

    これについてはまた違う機会にと言っておいて出てこないことなどあった。

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    2023年11月01日
  • 今はじめる人のための短歌入門

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    ひと言でまとめられない内容が多いが、三十一文字を守ることが大切なのはかなり印象に残った。手あかのついた言葉を使うな、お話や散文や説明を作るな。瞬間や動きを読め、近代短歌の良い作例を学べ、生き生きとした比喩や意外な言葉を使え。などという感じだろうか

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    2020年10月06日
  • 岡井隆の短歌塾 入門編

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    初心者の疑問に答えていったり、初心者の作品を手直しながら、短歌の基本的な知識、手法や表現の特徴を教えてくれる本。

    相手に想像させる
    新たな切り口を見せる
    自分を肯定しすぎない、孫や子供自慢は読者がひく

    これ、日本人の文芸の局地だなと思った次第。

    好きな歌

    をさなごの泣くさまみれば幼きより悲しみはあり来る日くる日に  芝生田 稔

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    2020年08月28日
  • 岡井隆の短歌塾 入門編

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    原本は1984年に出ていて、その後1988年に発刊された『今はじめる人のための短歌入門』がこの本の続編にあたるとのことです。私の場合、『今はじめる人のための短歌入門』を読んでからこの本を読んだので、書かれている内容のわりに定価が高く感じられました。角川学芸出版には、商業主義的になりすぎないで頂きたいと思います。

    入門編というタイトルにふさわしくQ&A形式で書かれています。改めて気付かされた点などをメモしておきます。

    5. 五七五までが上の句、七七が下の句。
    7. 平凡ではないからこそ、短歌を作っている。
    27. 最後にくる七音は一首にとって大きな意味をもつ。
    29. 文芸の一種であ

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    2012年09月23日
  • わが告白

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    短歌は音痴なので、岡井氏の存在は未知でした。
    老郷になっての「告白」とは、こんな風にまとめていくものなのか・・・と岡井氏の書き進める歩調に合わせて読むすすむと、なんだかしみじみとした人生の過去、そして現在の日常が並列され混沌として、波の満ち引きのように味わうことができました。

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    2012年02月13日