水谷淳のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
人間がこの世の中についてわかっていない。95%はわかっていない。難しい数式や物理については書かれていないし、ボリューム満点なので単純に読み物として楽しめる一冊。
実際我々には解明されていない謎が多すぎる。実際に我々が利用しているものですら、どうしてそうなるのかわからず使用しているものもあるのが現状だ。それを「まだわかっていないことばかりなんて!情けない」と捉えるか「まだわからいことばかりか!解明したい!」と捉えるかは人それぞれかもしれない。
そこが面白いと感じる人は必ず読んだほうが良いと思います。ただ我々が生きているこの時代って個人的には非常に残念でもあります。科学が圧倒的に進歩している過程の初期の段階で、知っていることもあるけれど・・・という状態。これがあと500年後だったら・・・人生生きている間に少しでも謎が解明されることを祈っています -
Posted by ブクログ
【非凡なる凡人】人類史上初めて月に降り立った「ファースト・マン」ことニール・アームストロングの生涯を記した伝記作品。著者は、本作がアームストロング本人が公認する唯一の伝記となったジェイムズ・R・ハンセン。訳者は、本書の主に前後半を分担して共訳した日暮雅通と水谷淳。原題は、『First Man: The Life of Neil A. Armstrong』。
圧倒的な分量があるのですが、読み終えた後の清々しさがなんとも言えない作品でした。変に上からの感想になりますが、月に降り立った最初の人間がニール・アームストロング氏だったというのは、人類の歴史において本当に幸福な出来事だったのではないかと思えるほど。技術面についてもしっかりと解説がなされており、映画でアームストロング氏に興味を持った方にもオススメしたい一冊です。
〜月面着陸を成し遂げたのは科学よりも工学であり、地球外の別世界に最初の足跡を記したのはエンジニアなのだ。〜
※本レビューは上下巻を通してのものです。
ラストに感涙☆5つ -
Posted by ブクログ
結論に飛びつくな。
直観を繰り返しチェックしなければならない。そこで数学が役に立つことがある。
暗黙の考えに光を当てる。
現代数学の重要な流れは抽象化に向かっている。抽象を理解できるようにする。
意見をすり合わせることもできるけれど、違う意見を持っていても構わない。
違う見方同士を比べないと、不変のものについて語ることさえできない。
そうすることで、孤立主義や偏狭さが馬鹿げたものになり、寛容さがとても重要になる。
人間の知識は不確かなので、変化に対して心構えをしておかなければならない。
明快な思考と注意深い観察の組み合わせが人間の最も現実的な武器である。
特徴的な文章でとても示唆に富んだ書である。
-
Posted by ブクログ
最高!笑った。
数学者は5階の屋根裏に現代芸術家と一緒に住んでいる。らしい。目が血走っていておかしくなったんじゃないかっていうぐらいに。最上階は人間は無限の可能性を持っていると教えてくれる。
意見をすり合わせることもできるけれど、違う意見を持っても構わない。
どの場所にいても最善を尽くす。
人間は自分なりの道義しか持てない。変化に対しての心構え。
伝統を尊重しながらもその奴隷になってはいけない。
明快な思考と注意深い観察の組み合わせ。
無秩序でなくとも自由を手に入れることはできる。
ロングアイランド大学か。。
芸術や数学はエリーティシズムに陥りがちだけど、混乱の昨今にあっては、効率的で信頼できる情報源なんだよな。。。混乱要素を体系上許し得ないから。。。
まあ書いている人が芸術家と数学者だから自己肯定的なだけ、とも考えられるけど。 -
Posted by ブクログ
人々の思考の「モデル」の違いを、ヒューリスティック(≒観点)等の概念を使って説明し、なぜ多様なモデルは、ベターな解答を生むのかを数学モデルを使って示した。著者はミシガン大学の政治学教授。多様性が「集合知」となり良い結果を生む場合と、「衆愚」となり悪い結果となる場合の条件についても述べているが、その条件の1つに「微積分を知っている人が微分係数を計算できる」というイシューについての一定の「賢さ」を挙げている。しかし、何をもって賢いとするかについては示唆がなく曖昧性が残る。また、多様性には、コミュニケーションの難易度を増す、対立を増すともしており、「多様性の正味の恩恵=多様なツールの恩恵の合計ー多様性のコスト」の式において、数理モデル的にいつ恩恵がプラスとなるかについても示唆はない。それでも、多様性の価値を数学的に示した点は圧巻。
-
Posted by ブクログ
これはすごい!!数学に抵抗のある日本国民は必読の書。これを読んで科学に対する開明的態度を身につけましょう。特に学校で学ぶ古典数学と、魅力的な、しかしとっつきにくい現代数学を華麗にかけ橋している術に脱帽。
<特記事項>
・鉄のベルトが地球に取り巻いていて、それに約3メートルを附け足すと、ティッシュが通るくらい、それとも這っていけるくらい、それとも立って通れるくらい?
・算数と数学の違い:一般化と抽象化。一般化:Xとかを使う。
・「二等辺三角形でない三角形は二等辺三角形でなければならない」。これはおかしいが、適当な図を描くとこれが証明できてしまう。図を根拠として使うことがだめ。
・矛盾しない前提なら何をおいても大丈夫、というのが現代数学:例:有限幾何学、有限代数学。
・椅子+赤=机、でも何等問題ではない。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「ネコひねり問題」を超一流の科学者たちが全力で考えてみた
「ネコの空中立ち直り反射」という驚くべき謎に迫る
「猫は高いところから落ちる際に必ず足を下にした状態で着地する」この離れ業をどうやって猫は行っているのか?に迫る本です。
この問題はマクスウェルなど蒼々たる科学者が考察し、様々な説が交錯してきた歴史があり、その歴史に沿った形で様々な論文の内容が紹介されます。
物理的な説明だけで4種類もあり、間違った説明も含めると数え切れない説があるようです。
ニュートン力学はもとより角運動保存則や量子力学まで関係してきています。
物理学は単純な一つの理論を希求するが、生物は効率しか求めないという一説がなるほどと膝をうちました。
ちなみに兎も猫と同様に宙返りができるようです。
科学的読み物として卓越した本だと思います。
竹蔵 -
Posted by ブクログ
ホーキング博士が晩年20年をかけて辿り着いた「最終理論」を、最良の共同研究者トーマス・ハータグが明かした圧巻の宇宙論。従来の物理学が前提としてきた「宇宙の外側から完璧な法則を眺める神の視点」を捨て去り、私たち観測者の視点から過去の量子史を遡る「トップダウン宇宙論」を提示します。
物理法則そのものが初期宇宙の揺らぎの中でダーウィン的に進化したという洞察は、知的な眩暈を覚えるほど刺激的でした。難解な先端物理の概念を扱いながらも、人間が宇宙をどう捉えるべきかという根源的な認識論にまで踏み込んでおり、科学書でありながら哲学書のような深みがあります。世界の「前提」を根本から揺さぶられたい人におすすめの傑作です。