水谷淳のレビュー一覧
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ネタバレ
・人間の思考パターンが形作られる上で、科学が重要な役割を果たしていると同時に、
科学理論を作る上で人間の思考パターンが重要な役割を果たしている。
・型にはまった考え方は、科学者や革新を目指す人にとって好ましい態度ではない。
科学は、先入観や権威の天敵だ。
革新的なブレークスルーを起こすには、誰もが真実だと信じている事柄に逆らって、
古い考え方を新しい信頼できる考え方に、置き換えようとする意欲がどうしても必要である。
科学の歴史および人間の思考全般の歴史に立ちふさがる、前進を妨げる障壁が一つあるとしたら、
それは過去や現在の考え方に対して、必要以上に忠実であることだ。
かつて、古 -
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Posted by ブクログ
著者は頭の子音を揃えた、原題「Falling Felines & Fundamental Physics」というタイトルがお気に召しているようだけれど、もし書店の本棚にこの背表紙の本が在ったとしても目にとまるか微妙だなと、まず思う。それは米国流のエスプリなんだろうと思いつつ、邦題の少々くどい言い回しの方がより多くの人の好奇心を刺激するだろう(猫だけに)。ただし、本の内容としては原題の方が正確に内容を要約していて、うっかり「ネコひねり」の問題のみ取り上げた本だと思って読み始めると、あちらこちら寄り道するように語られる物理の基礎的な法則に関連する逸話とかが少々余計に思えてしまうかも知れない
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Posted by ブクログ
「落下した猫が必ず足から着地するのはなぜか?」
答えは、「怪我をしたくないから!」などと言うと、チコちゃんに叱られる!じゃねーんだよ、と怒られますね♪
著名な科学者の面々が、この「ネコひねり」問題に対峙している。
外力が加えられない限り落下中の物体が回転することはあり得ない。と、ニュートン力学を知っている人は考える。
猫はおかしい。
4本の足が全て上を向いていても、そのままだと頭から落ちてしまいそうでも、たいてい足から着地する。
頭を上にしても下にしても、少し勢いを付けたり回転を付けたりして放り投げても、四つ足で着地する態勢を作る。
恐怖を感じた猫たちは必死で態勢を立て直しているのだ -
Posted by ブクログ
この本を再読しました。この本の素晴らしさは、歴史学と物理学を統合的に語ってくれるところです。物理学的な観点からだと「これこそ正しい」というニュアンスの書き方になってしまいます。
「どんな時代に生きているにせよ、我々人間は、自分たちは知識の頂点に立っていると信じたがる」のだ。「かつての人々の考え方は間違っていたが、自分たちの答えは正しく、今後もそれが覆されることはないだろうと信じる」のである。
ニュートンの運動法則は宇宙の果てどころか、未来の予測さえ確実に可能とする確信を私たちに与えてくれていたが、これは単にその対象が大きくて、私たちに明瞭に見える世界だけで通用する法則だった。アインシュタ -
Posted by ブクログ
上は夢を見させてくれるのに対して、下は背筋を伸ばして心して読む作品になっている、と思う。
読者によっては、上だけ読む方がいいのかもしれない。下は偉人らしさより、人間らしいニール・アームストロングが描かれている。
個人的には、○○エンジニアとして生きるということの一つの物語を最後まで知ることができて、とても勉強になったので、星5つ。
この作品を読んでて素敵だなと思ったのは、ニール以外の操縦士の自伝からも、場面場面の解釈を載せていること。ニールを立たせるため、という効果はもちろんあるけれど、著者のジェームズ・R・ハンセンが公平性を気にしているところが伺える。ジャーナリズムの大事なところだと思う。 -
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Posted by ブクログ
まずは身近な話から。
娘の中学受験のとき、ネットのクチコミサイトみたいなものを覗いたことがある。今、うちの子は偏差値が40なのですが、あと一年でxx中学に受かるでしょうか、みたいな聞いてどうする系のトピックが溢れ、それは無理ですだの、いや、うちの子はラスト数ヶ月でどうだのという論争があちこちで勃発していた。
そこでひとつわかったことは、一般的な傾向と個別のサンプルとはしばしば混同して語られているということだった(子どもの教育、という切実な問題ではとくに)。早々にその掲示板に見切りをつけたことは、自分自身の精神衛生上はよかったと思う。
さて、複雑怪奇な株式市場に博打好きの天才数学者が挑んだとき -
Posted by ブクログ
人間がこの世の中についてわかっていない。95%はわかっていない。難しい数式や物理については書かれていないし、ボリューム満点なので単純に読み物として楽しめる一冊。
実際我々には解明されていない謎が多すぎる。実際に我々が利用しているものですら、どうしてそうなるのかわからず使用しているものもあるのが現状だ。それを「まだわかっていないことばかりなんて!情けない」と捉えるか「まだわからいことばかりか!解明したい!」と捉えるかは人それぞれかもしれない。
そこが面白いと感じる人は必ず読んだほうが良いと思います。ただ我々が生きているこの時代って個人的には非常に残念でもあります。科学が圧倒的に進歩している過