【感想・ネタバレ】この世界を知るための 人類と科学の400万年史のレビュー

あらすじ

人類はなぜ科学を生み出せたのか?ヒトの誕生から言語の獲得、古代ギリシャの哲学者、ニュートンやアインシュタイン、量子の奇妙な世界の発見まで、世界を見る目を一変させる決定版科学史!

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ネタバレ

・人間の思考パターンが形作られる上で、科学が重要な役割を果たしていると同時に、
科学理論を作る上で人間の思考パターンが重要な役割を果たしている。
・型にはまった考え方は、科学者や革新を目指す人にとって好ましい態度ではない。
科学は、先入観や権威の天敵だ。
革新的なブレークスルーを起こすには、誰もが真実だと信じている事柄に逆らって、
古い考え方を新しい信頼できる考え方に、置き換えようとする意欲がどうしても必要である。
科学の歴史および人間の思考全般の歴史に立ちふさがる、前進を妨げる障壁が一つあるとしたら、
それは過去や現在の考え方に対して、必要以上に忠実であることだ。
かつて、古代ギリシアのアリストテレスが奴隷制を擁護していたように。
・「すべての出来事には理由がある」という考え方は、
自然災害などの惨事を受け入れようとしている人を慰めてくれるかもしれない。
科学の考え方は違う。我々の人生は、偏見を持たない法則の結果だ。
良かれ悪しかれ究極的には、この世界を支配する中立的な数式から生まれた賜物、奇跡であるとする考え方だ。
・社会、ビジネスの世界では、他人にうまく溶け込めない人は避けられがちだ。
しかし、他人が気付かないことを見抜けるのは、そういう人たちに他ならない。
・革新は、それにふさわしい物理的および社会的環境の中で起こるもので、
遠い地の人たちが革新にほとんど貢献しないのは偶然ではない。
・我々人間は、自然の中に美を見出し、その意味を探す。
宇宙の仕組みを知りたいだけでなく、自分がその中にどのように調和しているかも理解したい。
自分の人生とその限りある存在を他のものと関連付けて、他人やその喜びと悲しみ、
そしてその喜びと悲しみがちっぽけな役割しか果たさない広大な宇宙とのつながりを感じたい。
・成功した科学者は柔軟で型破りな考え方をし、忍耐強く取り組み、他人の考えに拘らず、
見方を変えることを重んじ、答えは確かにあってそれを見つけられると信じていた。
・科学に終わりはない。

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2022年12月19日

Posted by ブクログ

単なる科学史だけでなく人類が何を信仰しそして何を打ち壊すのか、応用だけでなくヒトの
所謂whyという思想、心理学用語でクリティカルシンキングともに言いますが、何かに疑問を持ち更に極め新たな文明の機知を生み出すに到ったのか又これからの人間社会が、現在は僕の持論で言う思考温暖期だとしたら次の当時のガリレオやニュートンと言った世紀の天才によって訪れたそれ以前に、宗教革命や産業革命が要因でもあるが、彼らによって訪れた思考氷河期は、次何時訪れるのか、次来るとしたら長期的なものなのか其れとも所謂スモールアイスエイジなのか考えさせられる内容でした。

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2022年07月13日

Posted by ブクログ

 この本を再読しました。この本の素晴らしさは、歴史学と物理学を統合的に語ってくれるところです。物理学的な観点からだと「これこそ正しい」というニュアンスの書き方になってしまいます。
 「どんな時代に生きているにせよ、我々人間は、自分たちは知識の頂点に立っていると信じたがる」のだ。「かつての人々の考え方は間違っていたが、自分たちの答えは正しく、今後もそれが覆されることはないだろうと信じる」のである。
 ニュートンの運動法則は宇宙の果てどころか、未来の予測さえ確実に可能とする確信を私たちに与えてくれていたが、これは単にその対象が大きくて、私たちに明瞭に見える世界だけで通用する法則だった。アインシュタインの相対性理論も、宇宙や素粒子のことまでカバーすることはできなかったのだ。
 量子の世界を知ると、世界には確実なことなど何もなくて、単に確率しか存在しないと思えるのだが、これだって我々が何も知らないからそう思えるだけなのだろう。

歴史と物理の両方を一緒に学ぶにはとても良い本だと改めて思いました。

以下は、最初に書いた感想です。
この本一冊で人類が、苦労して獲得した科学の全体を大まかに理解できるのですから、凄い本でした。しかも専門知識のない私が、ニュートンからダーウィンから量子科学まで興味深く学ぶことができました。
 
 量子論の世界を発見することによって、私たちは自然の世界に対して「謙虚」にならなければならないことを学んだ。人類が400万年かけて学んできたことは、「人間の感覚や実験室で検知される通常の物質と光エネルギーは、宇宙に存在する物質とエネルギーのわずか5%しか占めておらず、残りは、目に見えず決して検出できない「ダークマター」呼ばれる種類の物質と、目に見えず決して検出できない「ダークエネルギー」と呼ばれる種類のエネルギーでできているらしいのだ」ということなのです。

 この一冊で、今までチンプンカンプンだった世界を大まかではあるけれども理解することができるのだからありがたい本です。

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2021年11月11日

Posted by ブクログ

有名な科学者の紹介部分では、彼らの思い込みや信念がそれの成否と共に、当時の社会状況や、それまでの科学の積み重ねが紹介されていて、科学者が孤絶した存在ではなく、当時の社会に影響を受け与えた存在であることを理解できる。

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2023年08月23日

Posted by ブクログ

物理、科学、広くは思考することについて。
また歴史において学問が発展した要因。

中高時代に出会っていたらもっと理系教科にわくわく出来たかもなあと思える一冊。
いや、今からでも「好奇心」を持つには遅くない。
少々飛ばし読みはしましたが楽しめました。

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2024年02月07日

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