水谷淳のレビュー一覧
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Steven Hawkingの愛弟子が、一緒に研究したBig Bang周りの研究を一般向けに書いた本。
無限ってのはわからなくて、大学の解析の時のイプシロンデルタからよくわからない。で、村上春樹の世界の終わりとハードボイルドワンダーランドの終わりのところのイメージだけを持ってる。そして、量子のことはよくわからないし、ミクロに行くと時間という意味がなくなるみたいなこともよくわからないんだけれどそれはテッドチャンの息吹とか読んでなんとなく近づいた気がしている。
と、そういうところを科学の面から近づけようとしている本だと思う。で、読んだら近づいた。
簡単に言うと、宇宙の始まりには境界がない。ビッグバンの前の話を始めると神様の話をしだすからそれはしないようにね。ってこと。
で、そのアプローチに行くと、つまり、時間ってのも最初のところではなくなるよね。ってことになるよねと。
で、それってのがホログラフィック宇宙論だよって話で、次元を操作する右辺と左辺みたいな話になる。
高校の物理の山本先生に、物理ってのは境界条件が大事だって言われて、そしたらそんなの現実世界に適応できねえじゃねえかってずっと思ってたんだけどそこに行き着いた物理学者の話である。
第8章に突如登場するハンナアーレントにはまだ近づけてないので謎だけど。
NewsPicksの邦題のセンスの悪さに脱帽。売る気がないのではないだろうか。検索性悪い。と思ってorigin of time探したらこれも見つからなかったからホーキング時代からダメだった。 -
Posted by ブクログ
本屋の棚の目に付く位置に本書の表紙が目に飛び込んできて、以前から時間論にも関心があったことから購入。
著者は歴史学者であり、宇宙誕生から現在までを一望する新しい学問である「ビッグヒストリー」を提唱し、ビル・ゲイツとともにプロジェクトを立ち上げたということにも興味を抱いた。
本書は4のパートで構成されている。
パート1では、著者の考える未来思考について、哲学・物理学・生物学などの観点から多面的に述べられている。
特に「時間」に関しては2つの系列があり、ひとつは一般的に理解されている"川"としての時間、いまひとつはあまり馴染みのない"地図"としての時間と述べられており、これまで様々な時間論の本を読んできたが、このような時間の系列について論じられたものはなかったので斬新であった。
パート2では、これまでと毛色が変わり、細菌・植物・動物がどのように未来に向かって対応しているかが述べられる。
人間のような思考をしない生物であっても、生存戦略の一環で様々なメカニズムによる予測機構を働かせているということを具体例を交えながら解説されており、専門家でなくても理解しやすい。
パート3では、本書の核となるべき内容で、人類における未来思考について、古代・農耕時代・近代の3つの時代区分における人類の未来との関わりや向き合い方について述べられている。
特に人間による時間の経験は、「自然時間」「心理的時間」「社会時間」の3種類の異なるリズムの混ぜ合わせであるとの論考は斬新かつ腹落ちするものであった。
また、近現代においては、自然科学における機械論的・因果論的アプローチで説明できない"人間社会における未来思考"に関しては確率論的にならざるを得ないという考えも、昨今のAI/ビッグデータ解析のトレンドをみると合点がいく。
パート4では、これからの100年・1000年・更にその先を見据えたシナリオについて、学際的観点から述べられている。
このパートは、今後の未来を「崩壊」「成長縮小」「持続可能性」「成長」の4つの仮説シナリオを基を展開しているが、AI・テラフォーミング・トランスヒューマニズム・ナノマシン・新エネルギー開発・宇宙移民など、いささかテクノロジーの進化が前提の仮説に偏っていると感じた。
本書の特徴は、80年代にブームとなった未来学的なアプローチではなく、多くの学問領域や文献からの引用で論考が展開されている点であろう。巻末の参考文献のリストを見てもその幅広さに驚く。
本書は、著者の長年のビッグヒストリー研究に基づいた、いわば"ビッグフューチャー"への取り組みということができ、あえて未来という答えのない分野に挑んだ著者は称賛に値する。
しかしながら、論考が学際的であるがゆえに、一般の読者や学生などの若い世代には敷居が高いかもしれない。
昨今の中東情勢から、いよいよ化石燃料ばかりに頼ってはいられないという機運が高まりつつあるが、これを単なる地政学的リスクとして扱うだけではこれまでと何も変わらないであろう。
特に次代への変革を担う若い世代に、人類社会や地球環境を持続可能にするためには何をすべきかということを巨視的・俯瞰的な視点で考えてもらうために、著者にはビッグヒストリー研究を継続・発信して欲しいと願うばかりである。 -
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トップファームのマッキンゼーが催すCEO向けプログラム「バウワー・フォーラム」。500人以上のCEOが学んだリーダーシップのエッセンスを学べる一冊。
本書を読んで分かることはCEOはスーパーマンが求められるということ。当然ながら全員がスーパーマンではないこと。そしてその資質は学ぶことができるということである。
それらのコンピテンシーが12に分解され、(できるかは別として)会得のためのタスクやステップが明示されている。世界中の歴代の猛者たちと濃密に関わってきたマッキンゼーだからこそ語れるリーダーシップ論といえよう。パーフェクトは難しくてもビジネスマンの指針として学びになる示唆が盛りだくさんな一冊。 -
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仕事をしていると、どうにかしなければいけない状況に追い込まれることが多々ある。
この状況を回避する方法があるならば、知りたいと思い読みました。
内容は、4つの回避術を具体的な事例を提示し説明されています。
4つでなく、3つでもよかったのではと個人的には思いました。
困難事案を対処するのには、正攻法ではどうなるか?ベターな案はどうか?の2つから3つくらいをたてて、リスクの少ないものからとりあえずやってみる。
途中で修正が必要であれば随時修整をする。
言われてみれば当たり前のことです。
しかし、日常業務を100%の力でやっているとこの回避術を使おうという余裕が生まれない。
日常業務を80%でこなし、残り20%の余裕を持って日々を過ごす。
常に楽な方法はないか、アンテナを張り情報を集めておく。
この2つを忘れずに余裕を持って仕事をしたいと思います。
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西洋中心の科学革命観に対して、科学革命は他の地域も含めたグローバルな動きであり、これまでの科学史観からは零れ落ちていたイスラムやインド、アジアの貢献を拾い上げて、新しい包括的な科学史を構想したものである。特に中世までは、古典の知識に頼り実験による検証などの概念がなかった西洋の停滞に対して、イスラムやアジアの優位があった点も強調される。
確かに本当のところは今見られるようなコペルニクス、ニュートン、マックスウェル、アインシュタイン、プランク、ハイゼンベルグなどの点が単線につながっているわけではなかろう。ただ、これまでの科学史観が根本から変わったということにはならなかった、というのが所感。多くの人の貢献により今の世界の知識が積みあがっていて、その層は西洋由来だけのものではない、というのはその通りだと思う。それが具体的に記述された本、と言えるかな。 -
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理論物理学者であり宇宙生物学者でもあるサラ・イマリ・ウォーカー氏による「生命の起源」に迫る新理論。まるでレゴを築き上げるように複雑に規律立って構成した分子を「アセンブリ指数」「コピー数」という指標を持って定量的に測ることで、「生命とは何か?」ではなく「何が生命か?」というコペルニクス的転回で生命の起源を解き明かそうと試みる。「アセンブリ理論」は物理学と生物学に精通した著者ならではの理論といえよう。
著者は「生命とは存在しうるもののなかから選択を行うメカニズム」としており、ケムピューターなるものを使って実験を持って実証しようとしている。生物と非生物からバックキャスト的にアプローチするのではなく、演繹的に分子を起点にしてアプローチする手法はユニークで斬新。この理論においては異世界生命も我々の既知の姿であるのか?という根本に疑問を呈し、測定技術の進歩を我々が「知る」ひとつの重要要素とし、AIの存在も生命として正当化する旨の柔軟な発想が新鮮。ジェイムズ・P・ホーガンの小説の世界が来るかと思うとなかなかワクワクする。 -
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算数が苦手すぎる自分には、フェルミ推定の話よりも、暗算のテクニックの方が参考になったかも。
以下メモ
(一般的には常識なのかも、、、)
・AのB%を計算するときは、AとBをひっくり返してもOK
例)25の16%は、16の25%と同じ
そうすると、答えは4と暗算できる。
・お金を2倍に増やすには、72の法則
どんな増加率の場合でも、問題の量が2倍になるのにかかる時間は、72をその増加率で割る
例)利率4%の場合
72÷4=18年で2倍になる
(厳密には69の法則らしいが、割りやすいので72らしい)
・平方根の暗算
例)170423の平方根
右端から左に向かって数字を2つずつペアにする
17 04 23
一番左の数字の平方根を概算する
→およそ4と少し(4.1)
一番左以外のペアの数を数え、その個数分だけ10をかける
→4×10×10=400
電卓だと、412.823206712、、、
※面積からおおよその広さをイメージするときなどに使える
・確率を考える
宝くじが二回当たる確率を考えるとき、1回目に当たる確率×2回目に当たる確率ではない。
宝くじに当たっている人が、再び当てる確率なので、1回目の当たった確率は含めない。
同様に、2人の赤ん坊が同じ日の同じ時刻に生まれる確率を計算する場合も、2人目の赤ん坊だけを考えればよい。
最後に印象的だったところを引用
・50年後、コンピューターがあらゆる計算問題をほぼ瞬時に解けるようになっても、人々は頭の中でやる数のゲームに興味を持ち続けていることだろう。どうして?
なぜなら、人から教わったにせよ、コンピューターから出てきたにせよ、与えられた情報に疑問を抱く能力はつねに必要だからだ。あらゆる計算や判断をコンピューターに任せてしまったら、テクノロジーの奴隷になりかねない。 -
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理性とは異なる情動が、怒りや悲しみのなどネガティヴな感情だけでなく、やる気や共感などポジティブな感情にも影響を与えていると言うことですが、目に見えない頭や心の中の事だけになかなか理解が難しかったです。
理性と本能が並びたっている状態を御者が本能側をコントロールして理性的にしていると言うプラトンの馬車と言う考えではなく、外部からの反応に対して情動が起こり、情動により感情が湧き上がる、と言う玉突きのような関係なのでしょうか?
何か嫌な事があってムッとしても我慢してグッと堪えると言う考えだと本能と理性の関係に近いですが、ムッとした事に対して受容や再評価など自分の情動を認識して手懐けるやり方の方が、確かに感情をうまくコントロールできそうですが、少し意識的なトレーニングが必要そうです。 -
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ネコは例え背中から地面に向けて落下したとしても、多くの場合空中で体をひねって足から着地する。
そんな、日常的には目にしたことのある身近な振る舞いがなぜ可能なのか。その解明に情熱を燃やした科学者(実業家)たちの200年史である。
身近に目にする現象ながら、確かに、普通に考えると、何の足掛かりもない空中で体の方向を180度も変化させるのは奇妙なことである。
人が真似しようとしてもし得ない。
科学の分野が進展し、物理学が誕生したころから、この猫の動きがなぜ可能なのか、早くも注目されるようになっていたらしい。
しかし、その解明が、ここまで困難を極めるとは・・・・当時の科学者も、また本書の第1章2章のページを繰り始めた読者も予想だにしなかったのではなかろうか。
本書のジャンルは科学史である。
「ネコひねり」を解明するために、多くの科学者たちが挑んだ一大スペクタクル(?)である。
科学的な説明だらだら続く難解な書物ではなく(後半の方に行くと、ド文系人間にとってはやや難解だが)、とってもワクワクする、挑戦の物語である。
こんな教養書が、もっといろんなジャンルで世に増えれば、きっと理系人材だってもっと増えていくのではなかろうか。 -
Posted by ブクログ
Numbercrunch: A Mathematician's Toolkit for Making Sense of Your World
【目次】
はじめに
パート1 構造
第1章 図は口ほどにものを言う
グラフと表現/線形関数と多項式関数/オーバーフィッティング/まとめ/やってみよう
第2章 おおまかにとらえる
近似を使って理解する/予算を理解する/フェルミ推定/近似と感染致死/近似と集団免疫閾値/Eメールを数える/まとめ/やってみよう
第3章 対数を駆使する
サッカー選手の移籍額と指数増加/対数スケール/指数増加とパンデミック/指数増加と株式市場/ムーアの法則/まとめ/やってみよう
第4章 規則に従う
雨は降るか/時間を分割する/振り子とばね/安定性と不安定性、ブラックホールとフラクタル/カーマックとマッケンドリック/まとめ/やってみよう
パート2 ランダムさ
第5章 データはランダムである
コインと大きな数/期待値と分散/ゴール期待値/中心極限定理とガウス曲線/極端な値/まとめ/やってみよう
第6章 命に関わる統計
統計と仮説検定/信頼区間/回帰/推定と内挿/統計とパンデミック――国家統計局、地域感染リアルタイム評価、イングランド北西部の病床数/まとめ/やってみよう
第7章 陽性か陰性か
状況が重要である/条件付き確率/ベイズの定理/確率の表を書き換える/損失と対称性/医療検査/コロナウイルス検査の正確さ/不平等の原因を探る/まとめ/やってみよう
第8章 オッズと傾向
オッズと五分五分/チューリングとベイズの謎エニグマ/ベイズ因子と偽陽性/分数と感染症の拡散/まとめ/やってみよう
パート3 情報
第9章 情報にはパワーがある
クロード・シャノン/シャノンとエントロピー/ノイズを感じよう/複数の情報源/エントロピーとプール検査/シャノンとフィルターバブル/情報理論とギャンブル/まとめ/やってみよう
第10章 酔っ払い、待ち行列、ネットワーク
ナゲットと記憶/ネットワーク上でのランダムウォーク/待ち行列ネットワーク/コロナと経済指標を理解する/流行する――ネットワーク上での拡散/診察の順番を待つ/まとめ/やってみよう
第11章 計るための手段
測定基準を変える/偽りの傾向/データを通じて各国を比較する/日ごとの変動/世論調査/データを視覚的に表現する/まとめ/やってみよう
第12章 ゲーム理論
グー・チョキ・パー/囚人のジレンマ/ゼロサムゲーム/ミニマックス戦略/残るべきか、帰るべきか/強化学習/まとめ/やってみよう
パート4 教訓
第13章 過ちから学ぶ
1. 自分の決めつけていることを振り返る/2. この世界は取り散らかっている/3. 過去を重視しすぎない/4. チェリーピッキングをしない/5. モデルはあくまでもモデルにすぎない/6. 集団思考の可能性を考える/7. 願望はそのとおりには実現しない/8. 謙虚になって間違いを認める/9. 中道と中庸/10. 数学は正しいツールである
謝辞
用語解説
訳者あとがき
出典/参考文献/索引