水谷淳のレビュー一覧
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理性とは異なる情動が、怒りや悲しみのなどネガティヴな感情だけでなく、やる気や共感などポジティブな感情にも影響を与えていると言うことですが、目に見えない頭や心の中の事だけになかなか理解が難しかったです。
理性と本能が並びたっている状態を御者が本能側をコントロールして理性的にしていると言うプラトンの馬車と言う考えではなく、外部からの反応に対して情動が起こり、情動により感情が湧き上がる、と言う玉突きのような関係なのでしょうか?
何か嫌な事があってムッとしても我慢してグッと堪えると言う考えだと本能と理性の関係に近いですが、ムッとした事に対して受容や再評価など自分の情動を認識して手懐けるやり方の方が -
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ネコは例え背中から地面に向けて落下したとしても、多くの場合空中で体をひねって足から着地する。
そんな、日常的には目にしたことのある身近な振る舞いがなぜ可能なのか。その解明に情熱を燃やした科学者(実業家)たちの200年史である。
身近に目にする現象ながら、確かに、普通に考えると、何の足掛かりもない空中で体の方向を180度も変化させるのは奇妙なことである。
人が真似しようとしてもし得ない。
科学の分野が進展し、物理学が誕生したころから、この猫の動きがなぜ可能なのか、早くも注目されるようになっていたらしい。
しかし、その解明が、ここまで困難を極めるとは・・・・当時の科学者も、また本書の第1章2章 -
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Numbercrunch: A Mathematician's Toolkit for Making Sense of Your World
【目次】
はじめに
パート1 構造
第1章 図は口ほどにものを言う
グラフと表現/線形関数と多項式関数/オーバーフィッティング/まとめ/やってみよう
第2章 おおまかにとらえる
近似を使って理解する/予算を理解する/フェルミ推定/近似と感染致死/近似と集団免疫閾値/Eメールを数える/まとめ/やってみよう
第3章 対数を駆使する
サッカー選手の移籍額と指数増加/対数スケール/指数増加とパンデミック/指数増加と株式市場/ムーアの法則/まと -
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著者は私企業で教育プログラム開発に携わる数学教育の専門家。以前読んだ「暗号解読」の著者サイモン・シン氏との共同事業も行なっているようだ。原題は”Mathematical Intelligence -What We Have That Machines Don’t”で直訳すれば「数学的知性──我々にあり機械にないもの」となり、数学から見た人間と機械の所作の違いを炙り出そうというのが本書の狙いということになる。我々人間に備わった数学的知性の諸原則をつぶさに検証することで、「機械に数学的にやってもらう」ことと「自分自身で数学的に考える」ことの差異が明らかにされる。
本書は7章からなるが、最初の -
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ニューヨーク近郊にあった巨大ヨット、アルキメデスのオーナーを調べたらジム・シモンズだったのがこの人の名前を知った最初。数学者でこれほど稼いだ人はいないだろうから、その投資手法が気になっていた。要は、人間が見つけられないアノマリーをコンピュータで見つけるという方法だったのか。こういう本が出たりして皆が真似するようになると、アノマリーが消えて成績が落ちるかと思いきや、今も60%を超えるリターンとはさすが。メダリオンに投資したい。。素晴らしいシステムを作ったシモンズだが、株価急落の際にはシステムが信じられず、経験の長い人に売買のアドバイスを求めたりするところは面白い。やはり納得して売買したいというの
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宇宙で最初に思い浮かぶ疑問、タイムトラベルの可能性や宇宙人の存在、ブラックホール、宇宙の果て等、誰もが宇宙に持つ疑問について分かりやすく書かれている。これらの疑問の応用として、パラレルワールドやあの世の存在から相対性理論までを、宇宙に絡めて科学的な視点で書かれており、一般読者が興味を引く話題が、徹底して一般読者の目線で書かれていて、最初から最後まで興味深く読める。宇宙について考える時ついて回る、時間と空間や時空のゆがみ、文字通り天文学的な時間や距離などの数字については、どんなに考えても凡人には理解できず、結局宇宙を突き詰めると科学と哲学との境界が分からなくなってしまうように思えた。
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中世から現代まで科学を中心に「オッカムの剃刀」がいかに振るわれたかを辿る。全20章。
はしがきで「宇宙マイクロ波背景放射」なるものが淡々と語られる。その書き振りは「ほら、みんなの好きそうなおもろい導入部でしょ?これからもっとおもろくなるで!」という作者のワクワク感と飴玉ここに置いといたからみたいなのを感じるんだけど私としてはこりゃしまったな、思ってたのよりだいぶレベルが高くて読み切れないのではという感じだった。ページ見たら460とかあるし。むむむ。
ただ読んでみるとおもろい。最初はオッカムのウィリアムの逃亡劇。しばらくしてコペルニクスにガリレオ、ロバートボイル、ウォレス、ベイツ、ダーウィン -
Posted by ブクログ
猫を仰向けにしてそのまま落とすと、空中で体を回転させて脚を地面に向けて着地します。この現象を「猫ひねり問題」と称し、そのメカニズムに迫った過去の科学者の取り組みを通じて、自然科学のいろいろな面を紹介する読み物です。
内容は19世紀ごろからスタートし、多くの科学者が登場します。マクスウェル、アインシュタインなど超有名どころの名前も。取り上げられる分野は物理学(自由落下、角運動量保存など)、光学(連続写真、高速度撮影)、医学・生物学(反射)、宇宙工学、ロボット工学などなど。
「落下する猫は重力以外の外力を受けないのに、なぜ姿勢を変えられるのか」という視点は物理学、「猫は自分の姿勢をどう認識している -
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