水谷淳のレビュー一覧

  • 「感情」は最強の武器である―「情動的知能」という生存戦略

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    理性とは異なる情動が、怒りや悲しみのなどネガティヴな感情だけでなく、やる気や共感などポジティブな感情にも影響を与えていると言うことですが、目に見えない頭や心の中の事だけになかなか理解が難しかったです。

    理性と本能が並びたっている状態を御者が本能側をコントロールして理性的にしていると言うプラトンの馬車と言う考えではなく、外部からの反応に対して情動が起こり、情動により感情が湧き上がる、と言う玉突きのような関係なのでしょうか?

    何か嫌な事があってムッとしても我慢してグッと堪えると言う考えだと本能と理性の関係に近いですが、ムッとした事に対して受容や再評価など自分の情動を認識して手懐けるやり方の方が

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    2025年03月24日
  • アインシュタインの戦争―相対論はいかにして国家主義に打ち克ったか―

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    一般相対性理論の証明をめぐる人間ドラマがメインの本。
    一次大戦下で国家主義が科学界にも波及し、国際間の情報のやり取りが減り、科学者にも戦争への協力を求められる(もしくは自ら協力する)中、アインシュタインとエディントンが信条は違えど戦争への非協力的な立場を取っていたのが興味深かった。
    ところどころドラマチックな言い回しがされていてかっこいい。

    ただ、脚注がwebサイトにいけないとダウンロードできないというのは厄介だった。

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    2025年03月15日
  • 「ネコひねり問題」を超一流の科学者たちが全力で考えてみた―――「ネコの空中立ち直り反射」という驚くべき謎に迫る

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    表紙と邦題のインパクトが秀逸。ブックカフェで思わず手に取り、まんまとハマりました。
    問題の回答を期待して読み進めると、脱線しているような枝葉の話がたくさんあり、ふんわりした結論がするっと流れるので、モヤっとなりそう。科学者たちの奮闘の歴史を楽しみながら読む本ですね。科学史と色んな科学分野が好きな人向け。
    猫好きの科学者はたくさん出てきますが、表紙イラストから期待するような、猫の可愛さはあんまり出てきません。
    個人的には最後の章はとってつけたような蛇足感がありました。

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    2024年11月11日
  • 「ネコひねり問題」を超一流の科学者たちが全力で考えてみた―――「ネコの空中立ち直り反射」という驚くべき謎に迫る

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    ネコは例え背中から地面に向けて落下したとしても、多くの場合空中で体をひねって足から着地する。
    そんな、日常的には目にしたことのある身近な振る舞いがなぜ可能なのか。その解明に情熱を燃やした科学者(実業家)たちの200年史である。

    身近に目にする現象ながら、確かに、普通に考えると、何の足掛かりもない空中で体の方向を180度も変化させるのは奇妙なことである。
    人が真似しようとしてもし得ない。

    科学の分野が進展し、物理学が誕生したころから、この猫の動きがなぜ可能なのか、早くも注目されるようになっていたらしい。
    しかし、その解明が、ここまで困難を極めるとは・・・・当時の科学者も、また本書の第1章2章

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    2024年10月19日
  • アメリカの中学生が学んでいる 14歳からの数学

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    ネタバレ

    小学生から中学前半くらいまで数学の復習にもってこいの本。約数など深く考えると便利だなと感じた。図形も久しぶりに見ると忘れているのが多かった。いい頭の体操になった

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    2024年10月13日
  • 数学思考のエッセンス――実装するための12講

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    Numbercrunch: A Mathematician's Toolkit for Making Sense of Your World

    【目次】
    はじめに

    パート1 構造

    第1章 図は口ほどにものを言う
    グラフと表現/線形関数と多項式関数/オーバーフィッティング/まとめ/やってみよう

    第2章 おおまかにとらえる
    近似を使って理解する/予算を理解する/フェルミ推定/近似と感染致死/近似と集団免疫閾値/Eメールを数える/まとめ/やってみよう

    第3章 対数を駆使する
    サッカー選手の移籍額と指数増加/対数スケール/指数増加とパンデミック/指数増加と株式市場/ムーアの法則/まと

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    2024年10月06日
  • 「感情」は最強の武器である―「情動的知能」という生存戦略

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    読んでて降りてきたこと2つ、中庸の一節、「喜怒哀楽の未だ発せざる、これを中という。発して皆節に中る、これを和という」感情・情動がでるのは人間として自然だが節度が必要ということ。
    もう一つ、東畑開人さんが言ってた「馬とジョッキー」という言葉が妙にしっくり馴染む本

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    2024年09月01日
  • 最も賢い億万長者〈上〉―――数学者シモンズはいかにしてマーケットを解読したか

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    最後の最後で本書は読者に対して勇気づけるような言葉を投げかけるが鵜呑みにしてはならない。

    シモンズの功績は特別だし、並大抵の人間が出来ることではない。
    自分に関する感想ではとにかく時期を見て何度も読み返すことが本書のエッセンスを得るために大切なことと感じる。

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    2024年08月03日
  • 最も賢い億万長者〈下〉―――数学者シモンズはいかにしてマーケットを解読したか

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    最後の最後で本書は読者に対して勇気づけるような言葉を投げかけるが鵜呑みにしてはならない。

    シモンズの功績は特別だし、並大抵の人間が出来ることではない。
    自分に関する感想ではとにかく時期を見て何度も読み返すことが本書のエッセンスを得るために大切なことと感じる。

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    2024年08月03日
  • AIに勝つ数学脳

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     著者は私企業で教育プログラム開発に携わる数学教育の専門家。以前読んだ「暗号解読」の著者サイモン・シン氏との共同事業も行なっているようだ。原題は”Mathematical Intelligence -What We Have That Machines Don’t”で直訳すれば「数学的知性──我々にあり機械にないもの」となり、数学から見た人間と機械の所作の違いを炙り出そうというのが本書の狙いということになる。我々人間に備わった数学的知性の諸原則をつぶさに検証することで、「機械に数学的にやってもらう」ことと「自分自身で数学的に考える」ことの差異が明らかにされる。

     本書は7章からなるが、最初の

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    2024年07月22日
  • 僕たちは、宇宙のことぜんぜんわからない―――この世で一番おもしろい宇宙入門

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    宇宙に対する疑問を素人目線で解説してくていてすごく興味が深まる内容。無知の自分には発想しえない不思議に対して、どんどん深掘ってくれるので宇宙への興味・関心が増す。

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    2024年07月08日
  • 最も賢い億万長者〈下〉―――数学者シモンズはいかにしてマーケットを解読したか

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    ニューヨーク近郊にあった巨大ヨット、アルキメデスのオーナーを調べたらジム・シモンズだったのがこの人の名前を知った最初。数学者でこれほど稼いだ人はいないだろうから、その投資手法が気になっていた。要は、人間が見つけられないアノマリーをコンピュータで見つけるという方法だったのか。こういう本が出たりして皆が真似するようになると、アノマリーが消えて成績が落ちるかと思いきや、今も60%を超えるリターンとはさすが。メダリオンに投資したい。。素晴らしいシステムを作ったシモンズだが、株価急落の際にはシステムが信じられず、経験の長い人に売買のアドバイスを求めたりするところは面白い。やはり納得して売買したいというの

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    2024年03月24日
  • この世で一番わかりやすい 宇宙Q&A―――人類が知りたくて知りたくてたまらない疑問ベスト20

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     宇宙で最初に思い浮かぶ疑問、タイムトラベルの可能性や宇宙人の存在、ブラックホール、宇宙の果て等、誰もが宇宙に持つ疑問について分かりやすく書かれている。これらの疑問の応用として、パラレルワールドやあの世の存在から相対性理論までを、宇宙に絡めて科学的な視点で書かれており、一般読者が興味を引く話題が、徹底して一般読者の目線で書かれていて、最初から最後まで興味深く読める。宇宙について考える時ついて回る、時間と空間や時空のゆがみ、文字通り天文学的な時間や距離などの数字については、どんなに考えても凡人には理解できず、結局宇宙を突き詰めると科学と哲学との境界が分からなくなってしまうように思えた。

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    2024年03月12日
  • アメリカの中学生が学んでいる 14歳からの数学

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    利息の計算とか実践的な計算が入っているのがアメリカらしいような気がした。
    オールカラーで親しみやすいような図解が入っているのがありがたい。章末で問題が出ていて答えもあるけれど解説入れてくれると、もっとありがたかった。

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    2024年03月12日
  • 「ネコひねり問題」を超一流の科学者たちが全力で考えてみた―――「ネコの空中立ち直り反射」という驚くべき謎に迫る

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    物理の話題としては極めて高度な、猫ひねり。それの気づきから始まる物理学上の多くの発見や転換点などが物語となっている。読み応えのある一冊。取り寄せて読まねばと思われる引用文献も多数。スポーツバイオメカニクス研究者は読むべき一冊。

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    2024年02月24日
  • 世界はシンプルなほど正しい~「オッカムの剃刀」はいかに今日の科学をつくったか~

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    中世から現代まで科学を中心に「オッカムの剃刀」がいかに振るわれたかを辿る。全20章。

    はしがきで「宇宙マイクロ波背景放射」なるものが淡々と語られる。その書き振りは「ほら、みんなの好きそうなおもろい導入部でしょ?これからもっとおもろくなるで!」という作者のワクワク感と飴玉ここに置いといたからみたいなのを感じるんだけど私としてはこりゃしまったな、思ってたのよりだいぶレベルが高くて読み切れないのではという感じだった。ページ見たら460とかあるし。むむむ。

    ただ読んでみるとおもろい。最初はオッカムのウィリアムの逃亡劇。しばらくしてコペルニクスにガリレオ、ロバートボイル、ウォレス、ベイツ、ダーウィン

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    2024年01月30日
  • 「ネコひねり問題」を超一流の科学者たちが全力で考えてみた―――「ネコの空中立ち直り反射」という驚くべき謎に迫る

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    猫を仰向けにしてそのまま落とすと、空中で体を回転させて脚を地面に向けて着地します。この現象を「猫ひねり問題」と称し、そのメカニズムに迫った過去の科学者の取り組みを通じて、自然科学のいろいろな面を紹介する読み物です。
    内容は19世紀ごろからスタートし、多くの科学者が登場します。マクスウェル、アインシュタインなど超有名どころの名前も。取り上げられる分野は物理学(自由落下、角運動量保存など)、光学(連続写真、高速度撮影)、医学・生物学(反射)、宇宙工学、ロボット工学などなど。
    「落下する猫は重力以外の外力を受けないのに、なぜ姿勢を変えられるのか」という視点は物理学、「猫は自分の姿勢をどう認識している

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    2024年01月18日
  • この世界を知るための 人類と科学の400万年史

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    有名な科学者の紹介部分では、彼らの思い込みや信念がそれの成否と共に、当時の社会状況や、それまでの科学の積み重ねが紹介されていて、科学者が孤絶した存在ではなく、当時の社会に影響を受け与えた存在であることを理解できる。

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    2023年08月23日
  • 「ネコひねり問題」を超一流の科学者たちが全力で考えてみた―――「ネコの空中立ち直り反射」という驚くべき謎に迫る

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    そもそも「ネコひねり問題」とはなんぞや、という感じで読み始めたら、ネコが逆さに落とされても、落下中に体を捻って足から着地できることの謎を解き明かそうとした科学者たちがたくさんいた、ということを物理の法則なども交えながら解説した本。

    ネコが普通にやっている、ある種、自然現象に近いことだけど奥深い。

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    2023年07月13日
  • 進化論の進化史 アリストテレスからDNAまで

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    ダーウィンやウォレス等の近代の名が知れた学者による学説の他、古代ギリシャの哲学者による生物進化の学説についても述べられており、進化論の変遷が知れてとても良かった

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    2023年07月04日