あらすじ
第一次大戦下、相対論完成の最後のピースを探し求めるアインシュタインに立ちはだかった、あらゆる試練――平和主義者の弾圧、妻との確執、食糧難、病、そして協力者たちとの分断。ドイツに閉じ込められた「世紀の理論」はいかにして世界に羽ばたいたのか。憎しみあう大国のはざまで揺れ動いた科学者たちの群像。
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Posted by ブクログ
一般相対性理論の証明をめぐる人間ドラマがメインの本。
一次大戦下で国家主義が科学界にも波及し、国際間の情報のやり取りが減り、科学者にも戦争への協力を求められる(もしくは自ら協力する)中、アインシュタインとエディントンが信条は違えど戦争への非協力的な立場を取っていたのが興味深かった。
ところどころドラマチックな言い回しがされていてかっこいい。
ただ、脚注がwebサイトにいけないとダウンロードできないというのは厄介だった。
Posted by ブクログ
副題見ずに勝手に原爆の話だと思ってたら、全く違ってた。
世界大戦の中で相対論なるものが考え出され、認められるまでの、アインシュタインを中心とした科学者達のお話。
現代でも国別の論文数がどうのとニュースになるけど、国の威信が叫ばれる時代、しかも戦争中に、国際協力で研究を続けることの困難さといったらないだろうなと。
ローレンツ、エディントン、ボッシュ、プランクと名前は知ってる科学者たちがいっぱい出てきて、オールスター感あった。
科学と政治が結びつかざるを得なかった時代だからこそ、トップ層の科学者は分野は異なっても協力/反発関係があったようで。
なお、相対論の理解は進んだようで進みませんでした。