水谷淳のレビュー一覧

  • ファースト・マン 下 初めて月に降り立った男、ニール・アームストロングの人生

    Posted by ブクログ

    彼の言動をなるべく忠実に描こうと、まどろっこしい所があるが、彼のアポロ後の社会への戸惑い、周囲の人達との交流がかなり明け透けに書かれていて興味深く読めた。

    0
    2023年06月20日
  • 「未来」とは何か:1秒先から宇宙の終わりまでを見通すビッグ・クエスチョン

    Posted by ブクログ

    特に理由もなく書店で目についたので購入しましたが予想以上に面白かったです。本書の著者は歴史学の先生とのことですが、生物学、物理学の領域にもかなり踏み込みつつ、私が感じた書籍全体の印象は、人類がこれまで「未来」をどのように考えてきたか、言い換えると「未来感の歴史(未来感史)」を扱った本、というものでした。

    まずパート1で「未来について考える」ということで、A系列時間:川の時間、B系列時間:地図の時間、という未来に関する2つの概念について解説していますが、この2つが本書を通じて何度も登場する大事な概念です。さらにアインシュタインの相対性理論と光円錐を用いて過去と現在、未来のイメージも紹介してくれ

    0
    2023年05月08日
  • 宇宙を解くパズル 「真理」は直観に反している

    Posted by ブクログ

     パズル雑誌ニコリのおすすめ本コーナーに載っていたので知った。ハーバード大学の一年生向けに開講されてきた『物理学、数学、パズル』という講座が元になっている本とのことで、まー難しいことは予想できたし実際読んでみても難しすぎてお手上げなんだけど、でもなぜか一応目を通してみたいと思ってしまう魅力がある。
     なにが魅力かといったら、やっぱり宇宙と哲学のロマンですよ。SF好きの心も刺激される。もちろんそんな甘々な覚悟では歯が立たない。理解しようと思うことは早々に諦めて、匂いだけ嗅がせてくださいねという感じでふわーっと読んだのだが、書かれている言葉やフレーズにたまに私のロマンセンサーが反応することがあり、

    0
    2023年05月02日
  • 僕たちは、宇宙のことぜんぜんわからない―――この世で一番おもしろい宇宙入門

    Posted by ブクログ

    子ども向けだからかとってもわかりやすくて読みやすい。洋書ならではのジョークも多く、なにより数式がないのですいすい読める。

    400ページちょいあるので全部読み切るのは時間がかかるかもだが、興味ある章だけ読んでもいいかも。

    0
    2023年04月11日
  • 世界の猫はざっくり何匹?―――頭がいい計算力が身につく「フェルミ推定」超入門

    Posted by ブクログ

    自分の時間の都合上、1/3ぐらいは読んで後は飛ばし読みさせてもらったけど、この書籍の言いたいことってかフェルミ推定って多分「その計算に至るまでの発想力」と「こまけぇこたぁ良いんだよ」っていうマインドだよね。
    英語が喋られない多くの日本人が「このシチュエーションでは不定詞だから…」とか考えてるうちにその会話終わってるよねみたいな事にも言えるけど、答える瞬発力って正確性では無く会話のキャッチボールとしての1つの武器を授かった!(…気になってる!

    0
    2023年03月24日
  • 「未来」とは何か:1秒先から宇宙の終わりまでを見通すビッグ・クエスチョン

    Posted by ブクログ

    宇宙誕生以降の全歴史を学際的な視点から掘り下げることによって理解を深める研究・教育手法である「ビッグヒストリー」の提唱者が、過去から未来に目を転じて、人類を含めたすべての生物にとっての未来思考の意味を探求するとともに、現時点で予測可能な未来像を描き出した一冊。

    著者は、人類を含めたすべての生物が意識的か無意識的かに関わらず、自らの「目的」を達成するために、発生することが確実な領域と予測不可能な領域の間にある「重大なことが起こるかもしれない不安領域」即ち「レッドゾーン」について、相関やサンプリング、因果の分析等を駆使して未来を予測し行動していることを、微生物や動植物の例を挙げて解説する。

    0
    2023年01月19日
  • 「未来」とは何か:1秒先から宇宙の終わりまでを見通すビッグ・クエスチョン

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ◾︎生命は意志を持って「未来を操作する」という視点が目からウロコ
    138億年のビッグヒストリーをベースに未来予想をする本。宇宙や太陽・地球の創成は無機的で意志などない。
    だが生命は明らかに生存や繁栄の意図を持って未来を作って行こうとしている。それゆえ複雑で不確定要素が多いが、意志を持って未来を操作できる。この視点はすごい。
    一方遠未来では、地球や太陽、宇宙が終わることは不確定要素なく分かっている。

    このスケールだからこそ見えることで、非常に面白かった。それだけに、いまの我々の意志と行動で、近未来・中未来が決まるということは改めて考えさせられる。人生についても同じだなと思った。

    0
    2022年12月31日
  • 宇宙を解くパズル 「真理」は直観に反している

    Posted by ブクログ

    宇宙の仕組みを解明する手法のアナロジーとして、パズル問題が提示される。問題は取り組みやすくなるが、解法は簡単には思いつかない。解法は納得できるものと、理解できないものに2分される。
    特に理解できない解法は、説明の丁寧さが欠けることが多く消化不良になる。
    本書では双対性の概念が紹介されている。どこから手を付けていいか皆目わからない、膨大な計算が必要そう、という複雑な問題を、この概念を使うことで単純化した問題に置き換えるアプローチは面白い。まえがきには「スイカの重さの99%が水分だったとします。1日置いたら水分が蒸発して、98%が水分になっていました。スイカ全体はどれだけ軽くなったでしょう?」とい

    0
    2022年12月28日
  • 宇宙を解くパズル 「真理」は直観に反している

    Posted by ブクログ

    理論物理学方面のブルーバックス。

    数学と物理学は相互に関係しながら発展してきた。例えば、マックスウェルが電磁気の方程式を統合しようとしたときに、数学的な矛盾を解消するために変位電流を導入した。そこから電磁波(光)の存在が理論的に予言された。そして光速が不変であることを数学的に満足させようとすると相対性理論が生まれた。

    現代の超弦理論では用いられる数学も抽象的で高度なものになっているが、その数学的エッセンスを抽出してパズルとしてわかりやすく楽しく理解しようというのが本書の趣旨。とくに対称性や保存則を用いた鮮やかな解法が魅力的だ。物理の本なのでパズルだけでなく、それがどのように物理と関係してい

    0
    2022年12月28日
  • 「ネコひねり問題」を超一流の科学者たちが全力で考えてみた―――「ネコの空中立ち直り反射」という驚くべき謎に迫る

    Posted by ブクログ

    猫の宙返りを起点に他分野の科学史について楽しく読めた。
    知識がないので所々読みづらくはあったが全体的に平易な文で書かれており非常に面白かった

    0
    2022年11月08日
  • 「ネコひねり問題」を超一流の科学者たちが全力で考えてみた―――「ネコの空中立ち直り反射」という驚くべき謎に迫る

    Posted by ブクログ

     当たり前ではあるが本書は題名通り「落下する猫が宙返りして着地できるのはなぜか」を論ずるもの。と言ってしまえば身も蓋もないが、しかし2つの理由でなかなかに読ませる作りになっている。

     1つ目の特徴は、本書が19世紀以降の物理学が獲得してきたパラダイムを順に追いかけ、その時代時代に妥当とされた知見から導き出される暫定的な宙返り問題の「正解」を時系列的に並べる形をとっていることだ。そのため、僕のような物理学に見識のない読者は「これが究極の答えでは?」と何度も早とちりをさせられるのだが、先を読むたびにその都度問題の「一筋縄ではいかなさ」を思い知らされることになる。一応の正解は、NASAに研究を委託

    0
    2023年02月14日
  • 「ネコひねり問題」を超一流の科学者たちが全力で考えてみた―――「ネコの空中立ち直り反射」という驚くべき謎に迫る

    Posted by ブクログ

    猫は高いところから落ちても
    (あおむけに落とされても)
    足から着地する。
    それでいいじゃない、怪我しないんだから。

    、、、では済ませない人類の好奇心、
    物理学者の探究心が面白い。
    大勢の研究事例を紹介してくれていて、
    (半分は私には難しくて理解できなかったものの)
    すごく笑えました。

    それと同時に、猫にかわいそうな実験も
    数々やってきたんだな、と黒歴史も
    初めて知りました。

    猫、飼いたくなります。

    0
    2022年09月04日
  • 進化論の進化史 アリストテレスからDNAまで

    Posted by ブクログ

    進化、あるいは生物学の科学史。生命科学は物理学などに比べて、色んなことがわかり始めたのが割と最近ということに驚き。
    普通の生物学の本より、ダーウィンはじめ過去の科学者がどう考え、どのような疑問に取り組んできたかが丁寧に書かれていて、理解しやすかった。最後に出てきたエピジェネティクスは本当に??という感じで、外部環境が遺伝に影響を与えるのかもうちょっと詳しく知りたいと思った。

    0
    2022年07月31日
  • 宇宙を解く唯一の科学 熱力学

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    蒸気機関が情報工学を経由してブラックホールに繋がってゆく
    シャノンとチューリングの繋がり等、教科書にはない科学の進展に驚かされる

    0
    2022年05月21日
  • 「多様な意見」はなぜ正しいのか 衆愚が集合知に変わるとき

    Posted by ブクログ

    とてもおもしろいが、けっこう難しい問題と説明で読むのがたいへん。私を含む一般読者にはけっこう負担。ふつうむずかしいところは読み飛ばしてしまうだろう。それでいいとは思うが。

    0
    2022年05月02日
  • 宇宙を解く唯一の科学 熱力学

    Posted by ブクログ

    物理学者の歴史について、中々学校では学べない。理論的な物理現象を知ることも大事だが、時代背景と物理学者の人間性が理解出来ると、ますます面白いという事をこの本を読む事で垣間見えると思う

    0
    2022年04月17日
  • 宇宙を解く唯一の科学 熱力学

    Posted by ブクログ

    熱はなぜ高温から低温へ拡散するのか?
    熱を理解する為に、エネルギーやエントロピーという抽象的な概念を生み出し、原子の存在へと考えは進む。熱力学が学問としてなる現代では、宇宙の成立ちにまで踏み込もうとしている。

    学校の授業で知識として教えられるよりも分かりやすい。エントロピーとかは特に。

    0
    2022年01月25日
  • 「木」から辿る人類史 ヒトの進化と繁栄の秘密に迫る

    Posted by ブクログ

    人の進化と木の関係について、斬新な視点で解き明かす壮大な物語。森林破壊と植林が密接な関係にあることや、自然林の大切さもよくわかった。

    0
    2022年01月06日
  • 宇宙を解く唯一の科学 熱力学

    Posted by ブクログ

    カルノーからベッケンシュタイン・ホーキンスにわたる熱力学の歴史についての啓蒙本。熱力学や統計力学を学習し始める人におすすめ。

    邦題が残念なことになっているが,原題は『アインシュタインの冷蔵庫』を意味しており,(重要なテーマの1つではあるが)これをそのまま載せても大抵の人には訳が分からなかっただろうから,落とし所が難しい。

    0
    2021年12月30日
  • 僕たちは、宇宙のことぜんぜんわからない―――この世で一番おもしろい宇宙入門

    Posted by ブクログ

    英語のタイトルも「We Have No Idea」ってことで、わからない前提で入っていける本。
    難しい数式が出てこない、かみ砕いてたとえ話で説明してくれる、ジョークを交える、といったようにとっつきやすく楽しく読めるのは事実。
    ただ、比喩なのかジョークなのかどっちなんだいみたいなところもなくはない、わからないことが、もやっとわかる本です。
    著者はヒヒが好き。

    0
    2021年10月27日