カムラン・バッファの作品一覧
「カムラン・バッファ」の「宇宙を解くパズル 「真理」は直観に反している」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「カムラン・バッファ」の「宇宙を解くパズル 「真理」は直観に反している」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
ビジネス・実用
Posted by ブクログ
ハーバード大学の1年生向けの講義で使っているテキストというので、難しいのだろうと覚悟して手に取ってみた。
確かに難しいが、いくつかやってみたところ、どの問題も考えることはできる。
こんなパズルの本が欲しかった。という内容で面白い。なので買った。
難しいと感じる理由の1つに、問題自体の意味がわからないというのがある。
例えば、「半減期が1時間の放射性物質がある。3時間経過すると、この放射性物質はどれだけ崩壊するか。元々の全体量に対しての量を答えよ。」
みたいな問題だと、「半減期」「放射性物質」「崩壊」を知らないと考えようがなく、答えを見ても理解できないだろう。
本書のパズルは、問われている内容は分かり易く、それをどうやって解こうとしたのかの思考力を試される。
問題はこんな感じ。
【パズル28】
地球の赤道のまわりに、巨大なベルトをきつく巻いたとしよう。
そのベルトの長さを1m延ばす。
すると、ベルトは地表からどれだけ浮き上がるか?
下に紙を通せるか?ネズミがくぐれるか?高層ビルなら?
答えに数式も出てくるので、数学アレルギーの人には辛いかもしれないが、結果を知るだけでも楽しめる内容だ。
ちなみに、この問題の答えは、
ベルトを全方向に一様に持ち上げると、地表から16㎝になり猫でもくぐれる。
一か所だけ引っ張り上げた場合は、121mにもなり、自由の女神も通せる高さになる。
もうひとつ、紹介しておこう。
【パズル32】
2種類の薬(AとB)をそれぞれ一日1錠ずつ飲んでいるとする。
薬は見ただけでは区別できない。
ある日、1錠のAと2錠のBを、うっかり一緒にしてしまった。
この3錠を捨てずに、正しい用量を守って飲むには、どうすればいいだろうか?
答えは言いません。
(二日だと2錠ずつ飲んでいるということは…)
(一日分は二日分の半分だから…)
本書と「はまると深い!数学クイズ」で、クイズ・パズル本を2冊常備することになった。
今年はこれらで脳みそに刺激を与えられそうです。
Posted by ブクログ
パズル雑誌ニコリのおすすめ本コーナーに載っていたので知った。ハーバード大学の一年生向けに開講されてきた『物理学、数学、パズル』という講座が元になっている本とのことで、まー難しいことは予想できたし実際読んでみても難しすぎてお手上げなんだけど、でもなぜか一応目を通してみたいと思ってしまう魅力がある。
なにが魅力かといったら、やっぱり宇宙と哲学のロマンですよ。SF好きの心も刺激される。もちろんそんな甘々な覚悟では歯が立たない。理解しようと思うことは早々に諦めて、匂いだけ嗅がせてくださいねという感じでふわーっと読んだのだが、書かれている言葉やフレーズにたまに私のロマンセンサーが反応することがあり、するとそこをきっかけに(著者の想定とはきっと重ならないと思われるような)怪しげな思索の旅が始まったりするのが楽しかった。
そんなわけなので、正直なところ星がいくつとか評価できるような読み方はしていないのだが、本国アメリカでの出版が二〇二〇年、日本語版が二〇二二年十月とまだまだ新しい本なので、最前線という点でも価値があるのではないだろうか(読んで意味がわかる人にとってはなおさら)。また、パズル(クイズといっても良い)を通して物理学や数学の考え方を知るというアプローチも面白い。パズルも私はほとんど解けなかったけど、子供のころもよく科学クイズ本を読んでいたなあ、なんてことも思い出した。その頃も、解かずに解答ページを読んで楽しんでいた。
我ながら、何を読んだかわからないくらい飛ばし読みしておいてよくこんな好意的なレビューが書けるものだと、非常に訝しい。数式も多いし、本当にわけわからん本だったのに、なぜか楽しい。
以下、備忘用に章名とちょこっとメモ。
■対称性と保存則
・対称性は不変性
・連続対称性がひとつあるごとに、それに対応した保存則がひとつ必ず成り立っている(ネーターの定理、1918)
■対称性の破れ
・「利き手」も対称性の破れだとか。じゃあ日本文化のアシンメトリー主義は???なんつて
■単純で抽象的な数学のパワー
・問題に課された制約条件だけで解けるとか
・グラフで表すと正から負に移動していくから0を必ず通るとか
■直観に反する数学
・数学者(厳密)物理学者(近似が好き)工学者(現実的)ジョーク
■物理的直観
・物理的直観は磨ける
■直観に反する物理
・「量子力学は直観に反する」やっぱり。
・その手前の、アインシュタインまではいずれ理解したい…。
■双対性
・わからん。が、今アツいみたい。
Posted by ブクログ
宇宙の仕組みを解明する手法のアナロジーとして、パズル問題が提示される。問題は取り組みやすくなるが、解法は簡単には思いつかない。解法は納得できるものと、理解できないものに2分される。
特に理解できない解法は、説明の丁寧さが欠けることが多く消化不良になる。
本書では双対性の概念が紹介されている。どこから手を付けていいか皆目わからない、膨大な計算が必要そう、という複雑な問題を、この概念を使うことで単純化した問題に置き換えるアプローチは面白い。まえがきには「スイカの重さの99%が水分だったとします。1日置いたら水分が蒸発して、98%が水分になっていました。スイカ全体はどれだけ軽くなったでしょう?」という問題が書かれていて、巻末にはその答えがあり「全体の重さは半分になった」とあり、その説明がされています。シンプルに考えられることが、ヒラメキに繋がるヒントになるのかもしれない。
Posted by ブクログ
理論物理学方面のブルーバックス。
数学と物理学は相互に関係しながら発展してきた。例えば、マックスウェルが電磁気の方程式を統合しようとしたときに、数学的な矛盾を解消するために変位電流を導入した。そこから電磁波(光)の存在が理論的に予言された。そして光速が不変であることを数学的に満足させようとすると相対性理論が生まれた。
現代の超弦理論では用いられる数学も抽象的で高度なものになっているが、その数学的エッセンスを抽出してパズルとしてわかりやすく楽しく理解しようというのが本書の趣旨。とくに対称性や保存則を用いた鮮やかな解法が魅力的だ。物理の本なのでパズルだけでなく、それがどのように物理と関係しているかの解説も興味深い。