あらすじ
生命とは何か?
どのように誕生したのか?
世界が注目する最新理論がもたらす
生命観のパラダイムシフト。
生命と非生命を分けるものは何か?
宇宙はどのようにして複雑な生命を生み出したのか?
物理学と生物学の架け橋となる革新的なアセンブリ理論への招待。
「刺激的で興味深い」
――ウォール・ストリート・ジャーナル
「ゲームチェンジャーとなる可能性を秘めている」
――パブリッシャーズ・ウィークリー
「非生命と生命の概念的なギャップを埋める
重要で新たなアプローチを概説する」
――ポール・デイヴィス (『生物の中の悪魔』著者)
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Posted by ブクログ
理論物理学者であり宇宙生物学者でもあるサラ・イマリ・ウォーカー氏による「生命の起源」に迫る新理論。まるでレゴを築き上げるように複雑に規律立って構成した分子を「アセンブリ指数」「コピー数」という指標を持って定量的に測ることで、「生命とは何か?」ではなく「何が生命か?」というコペルニクス的転回で生命の起源を解き明かそうと試みる。「アセンブリ理論」は物理学と生物学に精通した著者ならではの理論といえよう。
著者は「生命とは存在しうるもののなかから選択を行うメカニズム」としており、ケムピューターなるものを使って実験を持って実証しようとしている。生物と非生物からバックキャスト的にアプローチするのではなく、演繹的に分子を起点にしてアプローチする手法はユニークで斬新。この理論においては異世界生命も我々の既知の姿であるのか?という根本に疑問を呈し、測定技術の進歩を我々が「知る」ひとつの重要要素とし、AIの存在も生命として正当化する旨の柔軟な発想が新鮮。ジェイムズ・P・ホーガンの小説の世界が来るかと思うとなかなかワクワクする。