坂口恭平のレビュー一覧

  • 幸福な絶望

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    建てない建築家、新政府総理大臣、そして躁鬱病患者でもある坂口恭平さんの日常を綴ったり1冊。

    躁状態の時の文は坂口恭平さんの思考とリンクしてすごいスピードで読み進められる。
    躁鬱病の実態あまり知らなかったけど、
    思考が走りすぎて夜中眠れなくなったり、
    無意味にダウナーになって落ち込んだり、
    誰にでもある事だと思うが、
    それが振幅も期間も大きくなったのが躁鬱なのかなと感じた。
    人類みな躁鬱病なのだ。

    帯にも書かれているけど、2章が素晴らしいです。
    坂口恭平さんの本の影の主役と言っていい妻フーさんへのインタビュー、面白かったです。

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    2016年03月11日
  • ゼロから始める都市型狩猟採集生活

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    いざとなれば家がなくても自分でなんとかできる、そういったセーフティネットの知識を得ることができる本。完全自殺マニュアルのようだ。
    そして決してノウハウ本というわけではなく、そのような生活に視点を合わせることで、今まで見えないものが見えてくる。

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    2015年10月25日
  • モバイルハウス  三万円で家をつくる

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    人の住まい方を変えていく実践だと思う。
    生きて行くのに必要なだけ動植物の命を頂き、無駄な殺生をしないことと同じように、土地を、空間容積を、欲張って所有しようとしないのも大事なことだと、この本を読むと分かります。
    ただ水道とトイレがない家は、自分はまねできません。
    残念です。

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    2015年09月27日
  • 家族の哲学

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    さっきもつぶやいたがツイートで流れてきたので気になって本屋で手に取ってみたら「生き延びるための家族小説」とあったので、あ~これは読んでおかないとと思い購入。
    すごい内容だった。
    ここまで自分をさらけ出せるのってたいしたもんだと思う。
    そして「書く」という行為に対する作者の姿勢に少し共感したのでありました。
    だが、しかし。
    俺の抱えている家族というか現状の問題を解決するものではなかった。
    作者はパートナーに恵まれた感がものすごくある。
    俺も家族と向き合わないとなと思いつつ10年近く経ってしまっているが、もう諦めたところもあるしな。
    それ以上に問題がひとつあるし。
    明日までに解決するか否か。
    俺も

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    2015年09月24日
  • 現実脱出論

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    ○平方キロメートルという空間でも、その時によって広く感じたり、狭く感じたりする。
    同じ一分でもその時によって、長く感じたり、短く感じたりする。
    どうやら現実という一つではない世界で、我々が「現実さん」と付き合っていくには……。

    坂口恭平さんの「現実脱出論」読み終わる。
    現実というのは結局 人が生きるために作り出した仮想空間のツールで、それに囚われてしまっては本末転倒なんだね。
    物事に当たる時に、赤ちゃんから年寄りまで、色々な年齢の自分ならどう思うか考えてアドバイスもらうって視点も面白かった。

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    2014年12月09日
  • 現実脱出論

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    渋谷NHK前あたりで時間を潰す必要があり、Googleマップに「近くの書店」と囁いたところ、いちばん近くにあったのが「SHIBUYA BOOKSELLERS」という書店。セレクトショップのような洒落た店構えのその店は、人文、アートなどに強く、今の僕の気分にぴったりの品揃えだった。(あまりに好みに合いすぎて、既読の本が多かったり、新しい分野との偶然の出会いが望めないほど)
    気になっていた一冊を購入して近くのカフェで読む。

    異才の建築家(?)坂口恭平の、エッセイとも日記ともつかない、「オレ」の生きる様を吐露したようなテキストであるが、いつものようにぐいぐいと引き込まれる。

    文中にも出てくる20

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    2014年11月12日
  • 現実脱出論

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    現実を一面ではなく、多方面から見た著者の思考。当たり前と思う事も、少し考え方を変えてみると様々な発見がある。現実と非現実の狭間を著者なりに記した一冊。少し哲学的な趣も感じさせられるが、読みやすい印象。

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    2014年09月23日
  • 現実脱出論

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    集団の現実と個人の現実、躁鬱を自分に搭載されている機械だと考える坂口さんの現実脱出論を読むと『徘徊タクシー』や『蠅』などの小説で書かれているフィリップ・K・ディック的な多層な、幾つかのレイヤーを行き来する物語がなぜ書けるのがわかった気がした。

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    2014年09月22日
  • 現実脱出論

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    誰かが突然「これから並行世界の話をしよう」といったら、あなたはどう思うだろうか。または「現実脱出の方法について、レクチャーしよう」といったら、頭がおかしいと思うだろうか。


    人間が社会を形成するということは、相互扶助のシステムを作って物資の流通効率を上げ、種としての生存確率を高めるための必然的な選択だった。

    けれど、いまではその「生きるための社会システム」そのものに絶望してドロップアウトし、果ては死を選ぶ人が爆発的に増えている。これはひとえに現実社会というやつが、そもそも人間が持っていた「もうひとつの世界」を侵食し、食い尽くしてしまったからなのだろう。


    それぞれ生物の時間や空間の知覚は

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    2014年09月20日
  • モバイルハウス  三万円で家をつくる

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    今まで他の著作も読んでいるので、目新しさはないがこの人が発するメッセージは心に響く。
    「抗うのは疲れる。泣くのも疲れる。愚痴を言うのは辛い。そうではなく、飄々と、思考し、試し、実践し、それを周りの人々に表明し、伝える。それこそが人間にとっての生活だと思う。

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    2019年02月12日
  • TOKYO0円ハウス0円生活

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    路上にテント等を張って住んでいる人を、いわゆる「ホームレス」と例えられる事があるが、そこは住む人の考え方次第でいかようにも取れるのでは?著者が実際に、そこに住む人を訪ねて、一部始終のやり取りも見もの。本来の「家」とは何か?を考えさせる一冊。

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    2014年03月29日
  • モバイルハウス  三万円で家をつくる

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    タイトルに惹かれて読んでみるも、その内容は「遊び」ではなく、如何に本気で取り組んでいるかが分かる。ただ、安い家を作るのではなく、そこは従来の家に対する問題提起。家は高いと言う思い込みを、改めて考え直させる作品です。

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    2014年03月24日
  • モバイルハウス  三万円で家をつくる

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    「住まい」ということにそもそも定義はないのだ、という言語化と行動の記録。
    都市で作る0円ハウスは、都市の幸(ようするにゴミだ)を「自然素材」と考え、それ故にバナキュラーな家が出来るのだ、と。0円じゃなくて、一定材料は購入しつつ、駐車場に置いておけるモバイルハウスを作ってみよう、という話が、原発事故と相まってさらにモバイル度を増していく。この辺は「独立国家のつくりかた」にも詳しいが、ともかく、規制だらけだと思われがちな日本でも、その気になって行動してみると結構自由である、ということだ。根源的な家と、商品としての家という違い。どうせ人生は仮住まいだと。試してみろ、大抵うまくいく、と。むう。

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    2014年03月02日
  • TOKYO0円ハウス0円生活

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    『世の中には素晴らしい人たちがたくさんいるのよ。人は見かけではないことを、分かってくれる人がいるから、幸せだよ。』
    自分の生活の尺度をもってるのが好きです。

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    2013年12月24日
  • モバイルハウス  三万円で家をつくる

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    0円ハウスの続編。本当に考え方のリニュアルができる。これからの過酷でどうしようもない社会に「法」に抵触せず、みんなで生き延びるためには、そして快適な都市生活のために、考え方は賛同できる。でもやれるか・・というところでは正直躊躇します。

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    2013年12月08日
  • ゼロから始める都市型狩猟採集生活

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    イワヲさんからもらった本。坂口恭平の本。
    ずっと読んでなかったのですが、引越しを機に整理していたところで読んでみたらとても面白かった。
    内容としては、東京で0円で暮らすライフスタイルの方法。
    かなり具体的に描いており、ダンボールハウスの作り方、お金の作り方(アルミ缶拾いの内情など)、また都内での炊き出しスケジュールなど。
    固定観念における、幸せの定義を見直そうという視点から
    いつでも移動でき壊れても再生可能な家に住み、食べるものも自分で育て、雨水を飲料水に変える方法をとる生活スタイルこそ現在の理想では、という本。日々でるまだ使えるゴミを、都市に実る果実のごとく扱うことで、自分の生活を振り返るこ

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    2013年11月23日
  • モバイルハウス  三万円で家をつくる

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    「合成の誤謬」という言葉が頭に浮かんだ。

     合成の誤謬:
      合成の誤謬(ごうせいのごびゅう、fallacy of composition)とは、
      ミクロの視点では正しいことでも、それが合成された
      マクロ(集計量)の世界では、かならずしも意図しない結果が
      生じることを指す経済学の用語。(wikipediaより引用)

    全員が本書にみられるような行動を実践した場合,
    おそらくきっと全体として上手く回らなくなってしまい,
    悪い結果を招いてしまいそうな気がします。

    こじんまりと実践してしていくぶんには,
    いいとは思います。

    ただ,それを全体に押し広げようとすると,
    どうなんでしょう

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    2013年10月05日
  • モバイルハウス  三万円で家をつくる

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    いいなこれ。

    人が生きていくのにそんなに多くのものは要らない、実はお金だって多くなくたっていい。
    「里山資本主義」と相通ずる、「里山…」のなに版?“モバイル版”だね!

    現行の法律や慣習と闘うでなく、壊すでなく、そういったものの間にポカッと空いたすき間に新しい考え方の苗を植える、そんな感じ。

    おもしろいこといろいろ書いてあったナ。

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    2013年09月08日
  • TOKYO0円ハウス0円生活

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    ネタバレ

    とってもおもしろい視点。文章も笑える。著者は、子どもの頃、秘密基地みたいなのを作るのが好きだったし、さまざまなアイディアを持った少年だったのがとてもよく分かる。この軽い文章は、椎名誠の影響では?
    彼が世界的におもしろがられて、評価される理由は分かる。
    ただし、彼の論理には難点もあると思った。
    彼が、これから、生き残っていけるのかどうか?これからが勝負だと思う。

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    2014年05月22日
  • TOKYO0円ハウス0円生活

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    『独立国家のつくりかた』より面白かった。坂口恭平は名インタビューアーだ。隅田川河川敷の0円ハウスに住む鈴木さんに初めて出会ったときの彼の興奮は、ひとときも緩むことなく、むしろ巨大な好奇心となって鈴木さんの生活を奥深くまで掘り下げていく。鈴木さんのライフスタイル、そして後半部で語られる坂口自身の少年時代のエピソードは、既存のシステムを「変える」のではなく思考の転換によって「拡げて」いこうとする点においてシンクロする。まさに「独立国家」につながる彼の思考の原点がここにある。

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    2013年02月04日