坂口恭平のレビュー一覧
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未来の日本のお話を描いた恩田陸を含む8人の作家による短編集。私が気に入った作品。
恩田陸「逍遥」。意識上で集まった3人がなくなった時計の謎に挑む。それは空間を越えて、情報を他人と認知できる能力。いつの世界も技術が発達しても、ひとがやることは変わらないのですね(笑)
小路幸也「里帰りはUFOで」日本のどこかの、どいなかの街。そこは日本でインフラが整備された街。友達と里帰りすることになった大学生の野宮淳一は、UFOの目撃話を聞いて。。
自動運転が当たり前になった社会。世の中の暮らしがどう変わるのか。
支倉凍砂「AI愛情表現」。AIに恋愛相談をもちかける浩太。AIはひとのパートナーになりうるの -
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『僕たちは、簡単に知覚しうるものだけで構成された「現実」という名の立体空間を、無意識下で作り上げた。さらに集団を形成することで、「社会」と呼ばれる、言葉をもとに人間を管理し、抑制する空間も生み出した。
もちろんそれらは、個では生きることができない人間にとって欠かすことのできない装置である。普通や常識という概念や尺度も、馬鹿にはできない。それによって、円滑に社会が進むのは事実だ。現実という指針があるからこそ、危険を感じ、身を守ることができているのだろう。
しかし、・・・』
面白かった。
アンリ・ベクルソンが『時間と自由』で言ってることを、すごく日常的な言葉で簡単に表現してる感じかな。たぶん -
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さっきもつぶやいたがツイートで流れてきたので気になって本屋で手に取ってみたら「生き延びるための家族小説」とあったので、あ~これは読んでおかないとと思い購入。
すごい内容だった。
ここまで自分をさらけ出せるのってたいしたもんだと思う。
そして「書く」という行為に対する作者の姿勢に少し共感したのでありました。
だが、しかし。
俺の抱えている家族というか現状の問題を解決するものではなかった。
作者はパートナーに恵まれた感がものすごくある。
俺も家族と向き合わないとなと思いつつ10年近く経ってしまっているが、もう諦めたところもあるしな。
それ以上に問題がひとつあるし。
明日までに解決するか否か。
俺も -
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渋谷NHK前あたりで時間を潰す必要があり、Googleマップに「近くの書店」と囁いたところ、いちばん近くにあったのが「SHIBUYA BOOKSELLERS」という書店。セレクトショップのような洒落た店構えのその店は、人文、アートなどに強く、今の僕の気分にぴったりの品揃えだった。(あまりに好みに合いすぎて、既読の本が多かったり、新しい分野との偶然の出会いが望めないほど)
気になっていた一冊を購入して近くのカフェで読む。
異才の建築家(?)坂口恭平の、エッセイとも日記ともつかない、「オレ」の生きる様を吐露したようなテキストであるが、いつものようにぐいぐいと引き込まれる。
文中にも出てくる20 -
Posted by ブクログ
誰かが突然「これから並行世界の話をしよう」といったら、あなたはどう思うだろうか。または「現実脱出の方法について、レクチャーしよう」といったら、頭がおかしいと思うだろうか。
人間が社会を形成するということは、相互扶助のシステムを作って物資の流通効率を上げ、種としての生存確率を高めるための必然的な選択だった。
けれど、いまではその「生きるための社会システム」そのものに絶望してドロップアウトし、果ては死を選ぶ人が爆発的に増えている。これはひとえに現実社会というやつが、そもそも人間が持っていた「もうひとつの世界」を侵食し、食い尽くしてしまったからなのだろう。
それぞれ生物の時間や空間の知覚は -
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Posted by ブクログ
「住まい」ということにそもそも定義はないのだ、という言語化と行動の記録。
都市で作る0円ハウスは、都市の幸(ようするにゴミだ)を「自然素材」と考え、それ故にバナキュラーな家が出来るのだ、と。0円じゃなくて、一定材料は購入しつつ、駐車場に置いておけるモバイルハウスを作ってみよう、という話が、原発事故と相まってさらにモバイル度を増していく。この辺は「独立国家のつくりかた」にも詳しいが、ともかく、規制だらけだと思われがちな日本でも、その気になって行動してみると結構自由である、ということだ。根源的な家と、商品としての家という違い。どうせ人生は仮住まいだと。試してみろ、大抵うまくいく、と。むう。 -