坂口恭平のレビュー一覧
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隅田川のブルーシートハウスに暮らしている鈴木さんとみっちゃんの話を著者が聞き出し、自分たちの生活する空間をデザインするような暮らしかたの可能性について考察を展開している本です。
「解説」を執筆している赤瀬川原平は、「これまでにもホームレスの報告はあったのかもしれないが、あったとしてもそれはたぶん政治的な方向づけをもった上でのものだろうと思う。その場合は好奇心など論外のものとして、外されているだろう。その好奇心を、著者は百パーセント装備している」と述べています。本書のとくに後半では、著者が少年時代からどのようなことに関心をいだいてきたのか、大学の建築科在籍中にどのような体験をしたのか、そしてブ -
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いのっちの電話の坂口恭平氏が精神科受診を模したワークショップをする中で人の悩みに対する位置づけや対処方法を提案する。じっさいにワークショップをしているのかは分からないけど,その演劇ワークショップに参加する文脈(医者役である坂口氏と受診する患者役の各人,密室ではなくパーティションで診察室が作られていて,その外に音が丸聞こえの状況で待合室がある)では,自分の悩みを語り,他者の悩みと医者役の対話を聞くことで自分の悩みを相対化していく。
坂口氏のいのっちの電話経験に基づく「人の悩みは大体同じ」というのが大切。多くは感じやすい人や感じやすい時期にいわゆる病というものが発症しているが,病のほとんどは便宜的 -
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新書版(2014年出版)が書かれた時点(2008年に遡るらしい)では著者は確実に「気が狂っていた」と思わざるを得ない。良くこの状態で他者の理解に開かれた文章を書けたものだと心底驚愕する。才能と環境と何より人の縁に恵まれていたのだろう。その希少性は想像を絶するものがある。増補部分(2020年執筆)を読むと少し安定しているようだが、それでも直近の症状から1年に満たないので危うい感じは消えない。
創造と狂気は昔から気になるテーマのひとつではあるのだが、これはその当事者研究者のようだ。
「人に合わせずに、膨大な量を作る、これだけが創造を仕事とする人には重要なことです。(中略)とにかく毎日、作る。(中 -
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著者は「いのっちの電話」という、自殺願望のある人向けの。いわば私設の電話相談をおこなっている人。著者自身も躁鬱病でありながら、このような相談受付をおこない、一人でも多くの人を救おうとしているが、電話で対応できる人数にはおのずと限界があり、もっと多くの人を救おうとの想いでこの本を執筆するに至ったとのこと。
自分も仕事の好不調に応じて、逃げ道を探したいときにひどく気分が落ち込むことがあり、この本を読むことでなにか心の癒しを得ることができれば、あるいは勇気づけられることがあればと思い読んでみることに。
自分の場合はいのっちの電話にかけなければいけないほど、ひどい状態ではありませんが、それでも、「 -
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独立国家のつくりかた
坂口恭平が述べることの多くは、価値観のシフトに関するものだ。
だから、率直に言うと僕が彼の著作を最初に読んだ感想は
「それは単なる言葉遊びだ。本当に悩んでいる人間をこうした言葉で煙に巻くのは不誠実だ。」というものだった。
だが、前段は今でも変わらないが、後段については後に認識を改めた。
少なくとも彼は、世界に対する疑問を持ちながらオルタナティブに生きてるクリエーターであり、躁鬱病の当事者である。そうした意味で、彼がしているのは誠実な言葉遊びである。
それは確かに多くの気づきを与えてくれる
ボラティリティと摩擦への敏感さ
例えば、坂口は「ギターを持って路上で弾き語りをした -
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実在のホームレスをモデルに書かれた「小説」。主人公の硯木が著者に向かって語り聞かせているような文体でサクサク読める。この本より後に書かれた『ゼロから始める都市型狩猟採集生活』で著者の主張や、いろんなホームレスがいることを知っていたので驚きもせず読んだが、予備知識なしにこれだけ小説として読んだら、けっこう突飛なものだと思うかもしれない。主人公たちの創意工夫や生活態度には、ヴェルヌの『神秘の島』を髣髴とさせるものがある。また、隅田川を流れるチョウメイさんやラストシーンなどファンタジー風味すら感じる。
『ゼロから・・・』より、むしろ小説形式のこちらの方がホームレスの辛い側面も率直に描かれる。結局は -
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★ホームレスが作る0円ハウスについて書いた本。
誰かが捨てたもので可動式の簡易ハウスが作れて、おまけに家を必要に応じて簡単に作り変えることができる優れもの。
想像力と生命力さえあれば、活きているTOKYOという街に住む人の偉大さを描いた本。
■気付き1:
知識とやる気さえあれば、お金をかけなくても快適な生活が送れる
■To Do 1:
快適さを追求しよう。1次的に努力の後はずっと快適さが残る。
■気付き2:
人と人とはコミュニケーションでつながりあっている
■To Do 2:
笑顔で、いろんな人と接しよう。話しかけよう
■気付き3:
捨てる神あれば拾う神あり
Give & G