川端裕人のレビュー一覧
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ネタバレとんでもないことをしでかす小学5年生がいたもんだ。
あまりに危険で、あまりに常識はずれだが、羨ましさを感じるところもある。一つの川の近くに暮らす人々、それを取り巻く人々。あるものは、ペンギンを保護しようとする。あるものは、ペンギンをお茶の間の話題のタネにショービジネスのネタにする。また、あるものは保護するでもネタにするでもなく、真剣に向き合い、自分の生まれや未来について、世界について思いを馳せる。
川は同じなようで刻一刻と変わり続けている。そして、自然の中に生きる人間もそうである。ペンギンという小さな存在が、人生を大きく変えていく。
世界に出ようとするということは、自分の足元を固めることでもあ -
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坂上瞬、万葉高校1年生。
ある事情から、部活動には入らず帰宅部を決め込んでいたが、気になる同級生の岩月花音が入部した「地学部」に入部することに。
高校時代を”平熱(ノーマルヒート)”で過ごそうとしていた瞬だったが、地学だけではなく”クライミング”にもハマり、平熱ではいられないほどの青春を感じることになる。
地学には、オリンピック種目のクライミングと同様「国際地学オリンピック」があり、知と地のアスリートでもある。
一方、クライミングは地学に近いスポーツで、地学性の塊である。
青春小説の定番である恋、友情、仲間に加え、クライミング×地学のコラボ-レーションを思いっきり楽しめる、知的スポーツ小説。
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ああ、そうか。
本は明言を避けたというか、根拠ない事を断定はできないのだが、ヒントめいたものは書いている。我々はなぜ我々だけなのか。ホモサピエンスにかつての原人の血が混ざっていたとしても、我々は世界の至る所まで、ホモサピエンスのみだ。これは、別の人類を戦争で淘汰したか否か事実は分からないが、本著が書いたように、移動する能力により、混ざったのだ。閉鎖エリアで多様化した種は、戦争かウイルスや病気、あるいは気候変動か、はたまた平和的な交合か、いずれにせよ、移動する種により、混ざったのだろう。人間以外は、制限されたエリアほど、珍しい種が生存している。
有史以前に何が起きたかは、分からない。分からない -
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後編。
熱い展開だし、面白くない訳ではないのだけれども…といった感じ。登場人物が多いから視点が分散されるのが合わなかったのかも。
実際問題小学生だけで、深宇宙まで到達するものやロケットを作れるとは思わないけど… 思い付きから実行までがなんだかえらい駆け足で、だったら小学生ロケットを前半でやる必要あったのかな~と思ったり。北海道の子が居ないから延期になって計画を変えて最後ドンと打ち上げた方が盛り上がったんじゃないかなぁ?そうすると3ヶ月という括りが出来なくなるのか。
後は大人も子供も人間関係がちょっと面倒くさかったかも。ウジウジしている広報担当もだし、島を出たい女の子も大概だし(出たいのは良い -
Posted by ブクログ
ネタバレ教師と親では見えているものが違う。
全体的には常に頭を使うことの重要性を説いていると思いました。
特に、素晴らしい先生の理論は常々感じていたりすることなので大いに納得できる話でした。
適応指導教室。そのようなものがあるのも初めて知りました。
自分の気持ち至上主義に陥った人は「公共心」を忘れてしまう。も納得。
曖昧領域の言葉をなくそう→これも頭を使うことを放棄しかねないからだと思う。以前はビミョーとか、キモイ、渡河だったものが今は全てヤバい、カワイイ。に置き換わってると思う。あるいはエモいもそうかもしれないと思う。
何を見ても聞いてもヤバいとか、カワイイとしか言えない人の何が嫌かと考えた