川端裕人のレビュー一覧

  • 理論疫学者・西浦博の挑戦 新型コロナからいのちを守れ!
    2019年終わりから流行が始まった新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に対応した西浦氏の行動や思索の記録です。氏の行動への賛否は様々だとしても、本書は歴史的な資料として価値があるはずです。
    日本のクラスター対策を日本より感染が深刻な外国から批判する昔の上司や、経済対策ではなく感染の流行制御の話...続きを読む
  • 青い海の宇宙港 春夏篇
    宇宙港のある島、多根島を舞台にしたお話。主人公は宇宙遊学生制度で東京から多根島に来た小学生。あえて宇宙にそれほど興味がなく自然に興味がある少年を主人公に置くところが面白い。
  • 青い海の宇宙港 秋冬篇
    「青い海の宇宙港」の後編。クライマックスは小学生たちが呼び掛けて実現するロケットの打ち上げですが、打ち上げの瞬間にはなんか涙が出ました。
  • 理論疫学者・西浦博の挑戦 新型コロナからいのちを守れ!
    貴重な記録。
    マスコミ等で下手に混乱をさせたくないがために情報統制を図る政府・行政と、事実をもとに正しい判断に導きたい科学者。
    共に気持ちはよく分かるが、コロナよりもっと酷いパンデミックだったらどうだったろう。
    情報を削ってしまって肝心なことが伝わらない&共感・理解を得られないことが一番の問題ではな...続きを読む
  • 理論疫学者・西浦博の挑戦 新型コロナからいのちを守れ!
    政治上言えること、言えないことや、それが政治家の発言やニュースになる際にどのように削ぎ落とされたり駆け引きが行われるのかが見て取れる稀少な本。
    コロナ初期の記憶が残っているうちに読むことがおすすめです。
  • 理論疫学者・西浦博の挑戦 新型コロナからいのちを守れ!
    日本には政府から独立し、しかも政府に提言できる科学者集団(アメリカのCDCのような)ものがないというのはこういうことか、と暗然たる思いになった。
    突然国立感染研から北海道大学の先生が呼び出され、そのつてで何とかコロナ対策班を作る。急拵えで、しかもボランティアに支えられているというお粗末さ。
    この西浦...続きを読む
  • 理論疫学者・西浦博の挑戦 新型コロナからいのちを守れ!
    海外にいたこの1年間で、コロナ対策に関して日本でどのようなことが起きていたのかキャッチアップの意味も込めて読みました。

    いわゆる第一波といわれる初期の混乱の中で、著者の一人である西浦教授がどのように行政に「巻き込まれ」(敢えての表現)、時の人となりつつも専門家として熱意をもって仕事をされていたのか...続きを読む
  • 理論疫学者・西浦博の挑戦 新型コロナからいのちを守れ!
    新型コロナウイルスへの対応で数理モデルがどのように活用されたのかに興味があり、この本を読み始めた。

    前半は、西浦さんをはじめとする多くの人たちが、どのように行動していたかが書かれており、とてもワクワクした気持ちで読むことができた。
    想像以上に泥臭い現場であったかがよくわかった。

    後半は、政府や政...続きを読む
  • 理論疫学者・西浦博の挑戦 新型コロナからいのちを守れ!
    本書は八割おじさんこと西浦教授が新型コロナウィル騒動の前夜である2019年の12月(一年前だ!)をプロローグに本格的に騒動が始まった2月のダイアモンドプリンセス号の対応から第一波を乗り切るまでのクラスター対策班の中心人物として過ごした体験を記したものです。殺害予告まであったようなので、政治家や官僚の...続きを読む
  • 理論疫学者・西浦博の挑戦 新型コロナからいのちを守れ!
    読みながら、『伝えるが9割』を思い出した。中身は、本当に重要だけど、それを、どう伝えるか、どう伝わるかで、そのあとの動きが大きく変わる。そういう記録として読むこともできる。
  • 理論疫学者・西浦博の挑戦 新型コロナからいのちを守れ!
    面白いです。専門家軽視ともいえる日本的意思決定のあり方は、今後、リスク・インフォームド・ディシジョン(意志決定支援)に変化していけるでしょうか。
  • 「研究室」に行ってみた。
    テーマとしてはシンプルに「現在、研究の最前線を走る研究者の方々にお話を聞き、その研究内容の全貌と展望、そしてそこにたどり着くまでの彼らの道のり」が丁寧に語られる。
    あとがきで著者が語っていたが、この本のタイトルを目にした読者の多くは「研究室」という言葉になんとなく理系的な雰囲気を感じ取るかもしれない...続きを読む
  • 我々はなぜ我々だけなのか アジアから消えた多様な「人類」たち
    「人類学系の読み物として最高の一冊」

    第2章の中盤からは次のページをめくる指が止まらない。それくらいに私たちの祖先への興味が1ページ毎にかき立てられる一冊。他のブルーバックスのように「専門を学ぶ入門書」というものよりは、「専門を旅する読み物」といった感覚の1冊。

    私たちを私たちたらしめているのは...続きを読む
  • 川の名前
    【動機】
    川端裕人さんにて未読だったため

    【内容】
    小学五年生の少年たちの川をめぐる一夏の冒険。
    鳳凰池にやってきたペンギンの家族たちを中心に巻き起こる様々なできごとと、少年たちのアイデンティティの話。

    【所見・まとめ】
    この作者の小説が大好きで、当時大学の学部を決めたのも『リスクテイカー』とい...続きを読む
  • 我々はなぜ我々だけなのか アジアから消えた多様な「人類」たち
    人類の祖先にまつわるロマンと知的興奮にあふれた一冊!これは良い!なぜ、他の動物たちはあれほど多様な形態を残しているのに、われわれ人類は今のホモ・サピエンスだけなのか?今まで考えたこともなかった謎に迫る様子はめちゃくちゃ興奮。正にセンスオブワンダー!昔、ホビットのような小柄な人類がいた、と思うだけでワ...続きを読む
  • 声のお仕事
    声優さんのお仕事って?売れるまでどうだったの?というのが赤裸々に書いてある小説でした。声優さんのインタビュー記事を読んで、イマイチピンと来てなかったアフレコブースでの空気感が、この小説を読んで少しイメージできるようになりました。みんなオーディション頑張れ!!
  • 我々はなぜ我々だけなのか アジアから消えた多様な「人類」たち
    爽快な読後感だった。最後に紹介されている論文を振り返るときの、良い映画を見た後にエンドロールを見、作中の音楽を聞いている時のような感覚を味わった。

    描き手と研究者の誠実で丁寧な仕事によって練られた、味わい深さがあった。
  • 我々はなぜ我々だけなのか アジアから消えた多様な「人類」たち
    これまでの人類史はアフリカを中心に語られてきたが、アジアには昔から北京原人やジャワ原人がおり、最近にはフローレス原人や台湾でも原人の化石が見つかっている。
    猿人、原人、旧人という大きな流れの中で、最終的にアフリカ原人が人類の祖先となるわけだが、それまでには複数の猿人や原人が世界中に散らばっており、時...続きを読む
  • 我々はなぜ我々だけなのか アジアから消えた多様な「人類」たち
    遡上はついに人類のはじまりに到達。自然人類学の最新の発見を、ジャーナリスト川端裕人が自ら見聞して臨場感あふれるレポートすることで、アジアにおける知られざる原人の存在や交雑の可能性を明らかにしています。
    それにしても、先に読んだ『世界神話学入門』でも名前が出てきた海部陽介さんは、21世紀の知の巨人のよ...続きを読む
  • 我々はなぜ我々だけなのか アジアから消えた多様な「人類」たち
    かつてアジア地域に生息していた原人・旧人たち - 北京原人やジャワ原人という名前で知られている - についての解説本。アフリカやヨーロッパではかなり研究が進んでいるが、アジア地域ではかなり遅れていたため、最近になってフローレス原人や台湾沖での澎湖人など新しい発見が21世紀に入っても出ている状況である...続きを読む