川端裕人のレビュー一覧
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ネタバレアニメ『銀河へキックオフ!!』が面白かったので、原作の本書も読んでみました。
小説版は、花島と三つ子が主役だったと思います。アニメとの違いは他にも多々あったけれど、小説、アニメのそれぞれいいとこどりをして、自分なりに楽しむことができました。
小説版で好きなシーンは、桃山プレデター独自の練習場面です。制限をつけた練習や、駅前商店街・駐車場を利用したサッカー、ブラインドサッカー、ビーチサッカー、フットサル……サッカーはグラウンドでなくてもできる。
むしろいろいろな条件がついたほうが新しい発想のプレーが生まれるし、技術だけではなくて、工夫するサッカーをするようになっていきます。たった4ページの場面 -
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ネタバレタイトルに惹かれて手にとった本。
巷ではモンスターペアレントなどと言われる人々で溢れているという
情報もある中で4月から幼稚園に通う子供を持つものとして
教育機関とどのように接すれば良いのかを知りたくて読みました。
実際に小学生の子供を持つ作家と民間人初の校長となった方の対談で
教師側だけによることなく親側だけによることもなく
現在教育の現場で起きている問題に関して実に建設的な意見交換
をしているのでとても参考になりました。
親と教師の壁の根本原因はひとえにコミュニケーション不足に
よるものだと結論付けていますがまさにその通りだと思いました。
幼稚園ではまだまだ問題はないのかもしれませんが -
Posted by ブクログ
ネタバレ何気なく見ていた「銀河へキックオフ!!」というアニメが思いの外面白かったのでコチラの原作と続刊(時系列的には前日譚)を併せて読んでみた。感想としては一言でいって面白い。サッカーなんて漫画ですら読んだことなかったし小さい頃も体育くらいでしか接したことなかった、関わり合いの少ない競技だったのでアーリークロスやボランチなどと言われてもちんぷんだったが用語を取りこぼすのが勿体ないと思わされ調べながら読み進めた。後半には実在の選手をモチーフにしたプロたちと戦うことになったり、サッカーに詳しい人ならより楽しめることだろう。性質上、主要な登場人物には生意気なこどもも多く登場するのだが嫌いな人間がおらず全員に
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Posted by ブクログ
爽やか青春群像劇という以上に面白かった。
おそらく、青春するサッカー少年を描くとしたら翼くんが主人公になるんだろうけど、この本でスポットが当たっているのはコーチと三つ子。
三つ子のそれぞれの内心。
子供らしくないサッカーが得意で頭脳派な竜持は計画と丹念に練って物事にのぞむ割には「諦めが早い」。
何かあるとすぐあきらめてしまう所は、少し共感があったもので、逆に傍から見た竜持像になるほどなと。
凰壮くんは「熱くなれないタイプ」いわゆる頑張るのがダサいとかいうのではなくて、熱くなれない。どうしても、すべてを器用にこなしてしまうその天才ゆえに。
虎太くんはサッカーひとすじ。だからこそ他の2人の影で -
Posted by ブクログ
川端裕人さんは、本当に幅広いジャンルの文章作品を手がけているのだと実感しました。
読む前には、こんなに数式がいっぱい出てくるなんて思わなかったのです。
他の評価が低いので、少し高めに評価します。
数学は苦手なのに、とても楽しめました。
自分は理系のクラスを卒業したので、数学はがっつりありました。
やっぱり苦手なので、『涙が出てきそうなくらい、わけわかんない』数式がたくさんありました。
だからなのか、数学を『鑑賞』する、というイメージが、とても素敵に感じます。
なんだか、小さい子どもがこの本をとって、数式を飛ばして読んで、成長してからふと見かけて読み返したら、知ってる式の形があった、な -
Posted by ブクログ
現在は失業中の身である元Jリーガーの主人公が、小学生サッカーのコーチを引き受けることとなり、少年少女たちとともにサッカーの醍醐味に再び魅せられていく、という青春小説。
青春スポーツモノとして、大会を勝ち上がっていく様にも純粋にワクワクする。だがそれ以上に、勝ち負け云々よりもサッカーの本質が「楽しむこと」だということを感じさせてくれ、少年少女たちが楽しみながらプレイしている様子が、読んでいてとても爽快だった。
急造チームを強くしていくコーチの手腕を描く中で、それぞれの選手の個性を理解した上でのフォーメーションなどもしっかり描写されていく。スポーツはダイナミックなプレーも魅力だが、やはり細かな