川端裕人のレビュー一覧
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かつてアジア地域に生息していた原人・旧人たち - 北京原人やジャワ原人という名前で知られている - についての解説本。アフリカやヨーロッパではかなり研究が進んでいるが、アジア地域ではかなり遅れていたため、最近になってフローレス原人や台湾沖での澎湖人など新しい発見が21世紀に入っても出ている状況である。その道の第一人者である国立科学博物館の海部陽介グループ長に導かれる形で著者がまとめたものである。自らの起源に関わる話であり、思い入れのある著者の筆にも熱がこもっている。
なお、我々の起源と書いたが、フローレス原人も澎湖人も北京原人もジャワ原人も我々の祖先ではないことがほぼ確認されている。タイトル -
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川端裕人の初読み。
児童文学かと思いながら手にとってみた一冊。
冒頭。
恐竜を発見?うん、やはり、ファンタジーだね・・・と思いきや、読み進めるとすぐに、そうではないと分かる。
青春モノ・・・と呼ぶには登場人物たちは幼いし、少年達の冒険譚と言い切るには、リアリティもあるしテーマ性も深く感じる。
・・・と言いつつも、この物語を一言で表すならやっぱり、「少年達のあるひと夏の冒険」ということになるのだけれど(笑)。
子を持つ親としてはありえない冒険だけれど・・・・最後の大冒険はやっぱり「トンデモ」に違いは無いけれど、そのバックボーンとなる事前設定は示されているので、そんな「トンデモ」な展開にもそ -
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小学5年の夏休み。たぶん子ども時代の最高峰。
この黄金の時間を、川を切り口にしつつ、個性的な男子3人組+優等生+奇妙な爺さんを軸にして、オカルトもファンタジーも一切ぬきで奇跡的な物語に仕立て上げた作者すばらしい。
自然の描写、川というものに関する深い考察、カヤック競争の様子、美味しいネタをハゲタカのように漁るマスコミ陣のありさま、いずれも膨大な資料や知識を元にしていると思われ、たいへん好感が持てた。
子どもたちの内面も丁寧に描かれていて、やはり良い感じ。5年生といえば、ちょうど自我が主張を始める頃で、自分の「こうありたい」気持ちと周囲からの視線との齟齬に気づき、いろいろ悩むものなのだ。
面白く -
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多摩川の支流の支流の小さな保護池でひっそりと暮らすペンギンの夫婦を発見した少年達が、夏休みの自由研究で彼らの観察をする事を思いつく。平和に思われた日々もある時にエサを探して狩りに出た雄ペンギンを見た人からマスコミに漏れ、一大騒動に発展するのだった。
少年たちが輝いてい過ぎて、自分の青春とはかけ離れていますがそれでも川に惹かれて、自分たちの居場所と自然をリンクさせて飛び込むあたりは自分の中にもあるものだったので共感しました。野田知佑氏の提唱するカワガキを増やす運動にまさに通じる所があり、自然の未来を明るくするためには、自然を好きな大人を養成していくしか方法は無いんだと思います。
この本はある -
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タイトルにしては内容がまとも。
保護者と教師とのトラブルがケースごとに対談形式でまとめられている。双方の納得をコミュニケーションでどう乗り越えるか。その解決こそ、これからを生きる力=情報編集力が必要だと述べている。また、その力を育む環境づくりに、家庭、学校、地域にて取り組む必要を説き、実例をあげて示している。
藤原和博氏の文章はパワフルで勇気付けられる反面少し荒いところを感じるので、作家のPTAにも参加している川端裕人氏が聞き手の対談形式であることがバランスをよくしていると思った。
読んでいて元気になる本。
教育は消費する対象ではなく「信用を創造する行為」
っていい言葉だなあと思った。 -
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「砂漠のバッタの謎を追う」研究室というよりも砂漠のフィールドワーク。「宇宙旅行を実現するために」民間の宇宙船が主役の時代がきつつある。「生物に学んだロボットを作る」ロボット工学にとって歩行が一つのポイント。ロボットは歩行するために生物の数十倍のエネルギーを消費している。「地球に存在しない新元素を創りだす」超重元素を創る。10数年で成功はたった3度。でも元素表の空白を埋める作業は凄い。「宇宙エレベーターは可能である」まだ実現は遠いみたい。「すべては地理学だった」文系理系にこだわらず活動しようとするなら、日本ではとりあえず理系に進むしか手がなさそう。
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公立中学校長を経験された藤原さんと、PTA活動の経験をお持ちの川端さんが、率直な意見交換をされている本をふと思い立って再読しました。
先生の立場から、保護者の立場から、両方の立場から学校を見ている私が今読んでも全く古くなくて、頷ける場面がたくさんあります。
教育の場に、民間の方が「入って」分析するとこうなるんだな、と。明快でわかりやすいです。
この本の一番のお気に入りは、中学校区に専任のソーシャルワーカーの配置をとの提言の部分です。
学校がすべきことと、ソーシャルワーカーに相談したいことの分類も改めて参考になりました。
教育を専門にされてきた方、心理や福祉を専門にされてきた方とは違う角 -
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×日付けが変わらないうちに寝ないと成長ホルモンが出ない
○メジャースリープがあれば分泌される
×8時間睡眠が理想
○人によって、年齢によって違う。年をとると、睡眠時間は短くなるのがふつう。
など、睡眠の「常識」とされることのなかにも事実と異なることが多々あることがわかる。
また、なにがわかっていて、なにがまだわかっていないのか、きちんとした知見に基づいて書かれているので、うなずきながら読める。
一度読んだらすぐに問題が解決するわけではないんだけど、何かしら手がかりになる鍵はたくさん記されているので、必要が生じるごとに読み返して、よりどころにできそうな本。