佐々木譲のレビュー一覧

  • 夜を急ぐ者よ

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    この方の本を初めて読みました。
    読みやすくてスラスラ~と読めて
    あっという間に読み終わりました。
    逃げ切れるのか!
    この2人はどうなるのか!
    気になって気になって止まりませんでした。
    最後の結末は、悲しかったなぁ。。。

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    2010年10月20日
  • くろふね

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    著者・佐々木譲をして、「激動の時代の幕開けのまさにその瞬間に立会い、その後に続く動乱の時代を、有能な官僚として、すぐれた技術者として、才ある文人として、それになにより、見事なまでに武士らしい武士として生きた男」と言わしめた中島三郎助の半生をていねいに描いた一冊。

    「くろふね」の中にも江川太郎左右衛門英龍は登場する。
    中島三郎助に、彼が興味をもっている測量や砲術、海防などについて、新しい風を送り込んでくれる重要な人物だったのだ。
    江川太郎左衛門による海岸防備の目的の江戸湾の測量のシーンや、高島秋帆による徳丸ヶ原での演習シーンなどは、具体的でとても興味深いシーンとなっている。
    江川太郎左右衛門英龍と言う人は、中島三郎助に最初に影響をあたえた人物だったのだ。
    本を読むごとに、韮山の世襲の代官にこんなに優れた人がいたということを、改めて知らされることになる。すでに彼の功績を知っていても、新しい情報は、それを上回る興味深い業績がでてくるのだ。こうなると、幕末のわが国の海防論のようなものを通して読みたくなってしまう。

    その人物に影響され、さらに独自の興味である大型艦船の建造について学び、日本で最初の西洋式軍艦を建造してしまう中島三郎助。彼のすばらしさは、座学や知識では満足しないところにある。あくまでも実践の人である。そのような意味では、幕府側でも最優秀なテクノクラートの一人であったわけだ。その証拠に、吉田松陰も桂小五郎も中島三郎助に造船術の教えを請う手いる。桂などは、中島家に長逗留して学んでいる。

    中島三郎助は、その後、長崎海軍伝習所伝習生となって長崎へ。言葉巧みで目先の効いた勝海舟とはそりが合わなかったため咸臨丸のアメリカ渡航メンバーからは外れてしまうが、機関士としても航海士としても中島三郎助は勝海舟などよりはるかに優れた人物だったと分かる。

    「日本の近代は、この男、中島三郎助の屍をこえるところから始まったのである。」この言葉が言わんとすることが分かる。中島三郎助とはそのような男だったのだ。 

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    2010年04月20日
  • ストックホルムの密使(下)

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    終戦の間際、国の存亡をかけて、それぞれの場所と立場で奮闘する人たち。おもしろかったぁああー!久々の「読み終わるのがもったいない本」でした。いろんな立場や役職、はたまたいろんな国の人々が登場しますが、みんなすこぶる魅力的!また、佐々木作品にしては(失礼!)、なんとも言えない爽快感があり、終盤の盛り上がり方も心地よい。いやはやなんとも良い作品でした。文庫は上下巻なので、本屋で見てもナカナカとっつきにくかったのですが、いや〜読んでよかった。ほんとほんと。しか〜し、何で誰も感想書いてないんだぁ?こんな名作なのにー。

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    2011年09月25日
  • 警官の血(上)(新潮文庫)

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    佐々木譲、直木賞獲りましたね。今更ながらの感もするけど、まずはご同慶の至りということで。
    さて本書、戦後から現代に至る昭和の時代の中で、親子三代に亘って警察に奉職した家族の物語。
    ウチで例えると清二が父で、民雄が私で、和也の時代は私の二人の息子たちの時代ということになるのか。確かに私たちはこういう時代を生き抜いてきたよなぁ、と嘆息する。
    第一部で語られる、戦後の貧しく荒廃しているけれど復興の槌音と共に皆が一心不乱に生きてきた時代。
    駐在となった安城清二やその妻・多津の慎ましやかで実直で生き様がしみじみと身に沁みて、烈しさの中に長閑さもあった時代の何気ない会話や描写に涙する。
    しかし第二部、高度成長期を迎え知恵熱のように学生運動に浮かされた世の中にあって、父を追って警官になった民雄に課せられる過酷な任務に、同じ時代を生きてきたとの思いが吹っ飛ぶ。
    二つの事件の謎が時を超えて親子を貫き、警官の血はどのように引き継がれていくのか。まだ途中だけど、既にずっしりと重い読後感。

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    2015年08月23日
  • 夜にその名を呼べば

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    サスペンス!!!
    対共産圏輸出統制委員会(ココム)規制違反
    の確信犯であっただけの商事会社の人間が
    会社によるトカゲの尻尾きりで、殺害の危機
    に逢い、ようよう生き延びたら、上司殺害の
    犯人にされている
    周到な罠に逃れる術もない…ついにベルリン
    の壁を東へ
    そして5年後、小樽埠頭に主人公を陥れた
    関係者達が集まり

    最後まで結末がわからない、息つく間もなく
    ドキドキの展開に驚かせられます

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    2009年11月13日
  • 愚か者の盟約

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    政治小説・・・社会党で独自の考えを貫こうと
    秘書の野崎とのし上がる話です
    昔、小説吉田学校というシリーズがありました
    裏取引や駆け引き・・・思い出しました

    社会党の幹部
    ・・・本当にこんな感じだったのでしょうね

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    2009年10月31日
  • 愚か者の盟約

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    このポリティクス小説を、すっかり忘れていました。

    約1カ月程前だったか、ジョーのブログを見た時、彼自身はかなりの自負をもらしていましたが、私も再び興奮して再読してみようと思います。

    それにしても、早川書房は解説の意義を認めていないのですね、本書にも解説がついていません。

    あるいは、書ける人を見つけられないのか、解説にかかる費用を捻出できないのか。唸ってもらえる解説めいたものを書いて売り込みにいこうかしら。

    ・・・・・また、再読してから・・・

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    2011年07月23日
  • 夜にその名を呼べば

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    骨太であり、ストーリーの良さあり、スリリングであり、情感豊かであり…いろんな面で傑作。貫かれているのは、人を信じる気持ちと愛。単なるミステリーには終わらないすごい作品。

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    2011年09月04日
  • くろふね

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    「黒船に最初に乗り込んだふたりの日本人のうちのひとり」「浦賀奉行所の与力のひとりとして、ペリー艦隊と最初に接触、即刻退去を求めた」激動の時代の幕開けのまさにその瞬間に立ち合い、その後に続く時代を有能な官僚として、すぐれた技術者として、才ある文人として、それになにより見事なまでに武士らしい武士として生きた男そんな“ラストサムライ”中島三郎助の生涯を描いたのが「くろふね」繩田さんの解説が熱い!こんな熱い繩田さんは珍しいんじゃなかろうか。

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    2011年08月19日
  • 夜にその名を呼べば

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    1986年10月、ベルリン。欧亜交易現地駐在員の神崎は何者かに襲撃された。親会社の共産圏への不正輸出が発覚、証拠湮滅を図る上層部の指令で命を狙われたのだ。 殺人の濡れ衣まで着せられた神崎は壁を越えて東側へと亡命、そのまま消息を絶つ――それから五年、事件の関係者に謎の手紙が届けられ、神崎を追う公安警察もその情報を掴む。全員が雨の小樽へと招き寄せられたとき、ついに凄絶な復讐劇の幕が切って落とされた!

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    2009年10月04日
  • 佐伯警部の推理

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     事件そのもの(ストーリー)は地味だが、捜査の経緯や捜査に関わる人物達が丹念に描写されていて、ほぼ一気読みしてしまった。「道警」シリーズ第二弾の第一作目ということだが、第一弾のように、不必要にメンバー全員を登場させるというやり方は採ってほしくない。

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    2026年10月26日
  • 警官の血(下)(新潮文庫)

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    警察という組織の在り方を描いた小説。
    戦後すぐは赤が主敵だったし、時代背景も薄暗かった。1960年後半からの学生運動からの日本赤軍。そして、敵がいなくなった現代において、警察は自身の在り方を問うときがきているということを訴えていると思われ。

    上巻は日本の歴史、警察の歴史が詰まっていて、新鮮で勉強しながら楽しませてもらいました。下巻は歴史的なテーマは少なめ。どちらかといえば警官ドラマ主体かなーと。
    締めくくりはビターでいい感じ。
    たまに時間が飛んでいるので、えっと思わされることが何度かあった。

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    2026年10月14日
  • 笑う警官(新装版)道警シリーズ

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    エンターテイメントとして面白かった。
    主人公はやり手な様な感じなのに、察しがわるいのが気になったり、フィクションの色が濃かったりで、物語に没入する感じはなかったし、登場人物が全員素直で少し物足りない感じもあるけど、分かりやすくスルスルと最後まで一気に聴けた(オーディブルで)。

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    2026年09月30日
  • 横浜共同租界

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     最初、この「横浜共同租界」がフィクションであると気づかず読み進め、自分の頭の中が疑問符だらけになった。
    こんな地区だからこそ起きる、国家絡みの犯罪、フィクションなのに読者を納得させる展開になっているところが熟練の小説だと感じた。

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    2026年09月19日
  • 雪に撃つ

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    久しぶりに読んだ道警シリーズ。
    警察内部の不祥事を暴いたことで閑職に飛ばされている佐伯警部補を始め、かつての仲間たちがそれぞれの職務において外国人技能実習生への搾取問題と関係ありそうな事件を追っていくうちに最後は全てが一ヶ所に収斂するといった構成テクニックも良かったし、各人の人生の変化や雪まつりと絡めた事件展開も興味深く、シリーズの愛読者にとってとても面白い作品でした。

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    2026年09月01日
  • 警官の紋章(新装版)道警シリーズ

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    面白かった
    主に三人の視点から事件を違う事件を描きながらそれが繋がりを持ってその日に向かう様は圧巻

    3295冊
    今年194冊目

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    2026年08月04日
  • 裂けた明日(新潮文庫)

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    アメリカ映画「シビル・ウォーアメリカ最後の日」の日本版という感じの近未来SF。今の政権の失政がこのまま続いたら、決してあり得ない未来ではない。経済の低迷と政治不信による分断が内戦まで引き起こしてしまうという未来。

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    2026年07月18日
  • 横浜共同租界

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    第二次世界大戦で敗戦国となった日本。
    横浜に米英中露蘭の共同租界ができて、という話。
    スマホとか出てきますし、ここ最近の日本の政治と同じような状況(これは作者の危機感ないし皮肉だと思いますが)が出てくるので、戦後が続いている今(2026年)の日本、という感もあり。
    新シリーズ、という形になるんですかね。
    主人公のキャラクターがこの後どのように肉付いてくるかが楽しみだと思います。

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    2026年06月22日
  • 笑う警官(新装版)道警シリーズ

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     以前(十年前?)に、小説もドラマも視聴済み。終わりの展開は、現在読んでも迫真のエンターテインメント作品。ゆっくりシリーズを読んでゆきたい。

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    2026年06月14日
  • 樹林の罠

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    ネタバレ

    作中で扱われる犯罪類型(山林売買詐欺・盗伐・拉致監禁・事務所荒らし)は、現実に日本各地で発生していそうで怖い、原野商法ってこういう闇もあったのね
    さてコロナ禍の殺伐とした末法の世を舞台に開幕したこの北海道警シリーズを簡単に説明するが『内部告発で組織に冷遇された刑事・佐伯を中心に、彼に協力したために同じく肩身の狭い立場に置かれた刑事たちが、それでも誠実に事件と向き合い続ける姿を描いた警察小説で、シリーズどの作品も、一見地味な事件が複数発生し、いつメンの4人が捜査を進めると、それらが少しずつつ繋がって大きな犯罪構造が見え解決していく、そう毎回毎回そうなのだw

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    2026年06月09日