佐々木譲のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
セールスマンが訪ねた家で遺体を発見したことから事件の捜査が始まり、途中で「警視庁VS埼玉県警」というような“張り合い”という要素や、「連続不審死?!」と報じられて騒がれるというような曲折も交えながら事件や捜査が展開する。そういう意味で面白い「事件モノ」、「警察モノ」である。が、本作はそこに留まらない!逮捕された被疑者が起訴され、公判ということになり、逮捕後から登場の弁護士が活躍する「法廷モノ」という展開を見せる。
非常に贅沢な、盛沢山の内容を含む作品で、本当に頁を繰る手が停まらなくなる。週末に一気に、殊に土曜日は昼から夜に敢えて時間を設けて夢中で読んでしまった…広く御薦めしたい!! -
Posted by ブクログ
ネタバレ「ベルリン飛行司令」「エトロフ発緊急電」に続くやつ。エトロフ〜では出てこなかった安藤大尉が出てきて、安藤大尉!!!ってなります。
ストックホルムからの密使、いつになったら密使出てくるん…?と思いながら読み進め、上巻の最後でやっと放たれます。下巻は、えー!どうなるのー!先が気になるぅぅー!と、引き込まれました。
ソ連参戦や原爆投下などの史実はわかっているので、先が読めると言えば読めるのですが、史実と創作が上手い具合に絡み合い、そそそそれでどうなっちゃうの???と、先を知ってるのに先がわからないという面白さがありました。
面白かったー! -
Posted by ブクログ
<北海道警察シリーズ>の新作である。『笑う警官』、『警察庁から来た男』、『警官の紋章』、『巡査の休日』、『密売人』、『人質』、『憂いなき街』と意外に長く続いているシリーズということになる。各シリーズに登場する御馴染みな面々は、この『真夏の雷管』でも健在である。
御馴染みの面々が扱う「一寸した事案」というのが在って、幾つかの出来事がパズルのピースというようになって、それらが次第に組み合わさって少し大きな画になって行くという、このシリーズらしい展開となる。
万引きに及んだ、少し不審な様子の少年…個人経営の園芸用品の店で起きた肥料の盗難…そんな事案が「とんでもない?!」ことに結び付いてしまう。近年の -
Posted by ブクログ
1995年、日本中の警察がオウム事件に忙殺される中、代官山で女性が殺害される。その直後、被害者女性の恋人が変死し、彼が犯人ということで事件は決着する。
それから17年後、川崎市で強姦殺人事件が発生。その現場から発見されたDNAは代官山事件で残されていた持ち主不明のDNAと一致する。
代官山事件は「コールドケース」扱いとなるが、今さら捜査ミスを公にできない警視庁は水戸部警部補と朝香巡査部長の2人に密命を下す。
結局、2人の活躍で17年前の事件は解決するのだが、それに要したのはわずか2日。2人が優秀すぎるのか、当時の捜査が杜撰すぎたのか。それはさておき、このスピード感が本作品の魅力。警察組織 -
Posted by ブクログ
佐々木譲得意の長編警察小説。発表された当時は酒井法子の麻薬所持、逃走事件が起こっていたらしい。そんな実話を挿入しつつ、麻薬捜査と警官殺人事件解決に挑む警察官たちの行動を描く。
ストーリーの中心となる警官は2人。部下も上司も持たず、単独捜査で実績を残してきたベテランの加賀谷警部と殉職警官を父に持つ若手エリートの安城警部。
裏社会を憎み、チームプレーで捜査に挑む安城は、裏社会に片足を突っ込み、自身も逮捕歴のある加賀谷のやり方を反面教師としていた。互いに相容れることのない対照的な2人だが、警官の条件を満たすため、任務を忠実に果たそうとする点は同じ。
直接対決することはない2人だが、警察組織は彼 -
Posted by ブクログ
戦争は情報戦だと言われるのに、現実から目を背け耳を塞ぎ、信じたいものだけを信じ、国内の重要機密をスパイに筒抜けにし、外交も腹立たしいほどにヘタクソで、国力差は圧倒的不利。そもそもこんな国が何で戦争なんて始めてしまったのか。この非常時に陸軍と海軍は対立し合い、大和田文書が早い時期に届けられたとしても、ソ連の参戦・原爆投下は阻止できなかったのではないかと思う。
だが、戦争を終わらせようと最後の最後まで望みを捨てなかった人達の尽力を忘れてはならない。
主要人物はもちろんだが、個人的には磯田の死に胸が詰まった。磯田は…「エトロフ」でも読んでいて辛くなるほど職務に忠実な男だった…。
そして、気になってい