佐々木譲のレビュー一覧

  • 雪に撃つ

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    久しぶりに読んだ道警シリーズ。
    警察内部の不祥事を暴いたことで閑職に飛ばされている佐伯警部補を始め、かつての仲間たちがそれぞれの職務において外国人技能実習生への搾取問題と関係ありそうな事件を追っていくうちに最後は全てが一ヶ所に収斂するといった構成テクニックも良かったし、各人の人生の変化や雪まつりと絡めた事件展開も興味深く、シリーズの愛読者にとってとても面白い作品でした。

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    2026年09月01日
  • 警官の紋章(新装版)道警シリーズ

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    面白かった
    主に三人の視点から事件を違う事件を描きながらそれが繋がりを持ってその日に向かう様は圧巻

    3295冊
    今年194冊目

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    2026年08月04日
  • 裂けた明日(新潮文庫)

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    アメリカ映画「シビル・ウォーアメリカ最後の日」の日本版という感じの近未来SF。今の政権の失政がこのまま続いたら、決してあり得ない未来ではない。経済の低迷と政治不信による分断が内戦まで引き起こしてしまうという未来。

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    2026年07月18日
  • 横浜共同租界

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    第二次世界大戦で敗戦国となった日本。
    横浜に米英中露蘭の共同租界ができて、という話。
    スマホとか出てきますし、ここ最近の日本の政治と同じような状況(これは作者の危機感ないし皮肉だと思いますが)が出てくるので、戦後が続いている今(2026年)の日本、という感もあり。
    新シリーズ、という形になるんですかね。
    主人公のキャラクターがこの後どのように肉付いてくるかが楽しみだと思います。

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    2026年06月22日
  • 笑う警官(新装版)道警シリーズ

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     以前(十年前?)に、小説もドラマも視聴済み。終わりの展開は、現在読んでも迫真のエンターテインメント作品。ゆっくりシリーズを読んでゆきたい。

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    2026年06月14日
  • 樹林の罠

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    ネタバレ

    作中で扱われる犯罪類型(山林売買詐欺・盗伐・拉致監禁・事務所荒らし)は、現実に日本各地で発生していそうで怖い、原野商法ってこういう闇もあったのね
    さてコロナ禍の殺伐とした末法の世を舞台に開幕したこの北海道警シリーズを簡単に説明するが『内部告発で組織に冷遇された刑事・佐伯を中心に、彼に協力したために同じく肩身の狭い立場に置かれた刑事たちが、それでも誠実に事件と向き合い続ける姿を描いた警察小説で、シリーズどの作品も、一見地味な事件が複数発生し、いつメンの4人が捜査を進めると、それらが少しずつつ繋がって大きな犯罪構造が見え解決していく、そう毎回毎回そうなのだw

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    2026年06月09日
  • 秋葉断層

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    ネタバレ

    コールドケースシリーズの最新作。長編として短めだけど、三十年近い前の事件を掘り起こすのは立件として困難があり、今回のように、必ずしも留飲が下がるような結末とはならないケースもあってしかるべきで、その点、小説の完成度は高く面白かった。最近、昭和回顧で被疑者死亡後冤罪をテーマにした小説を何冊か読む機会があったが、このシリーズのテーマにもぴったりで、佐々木さんの手によるこのシリーズを読んでみたくなった。その意味で、をの意味で久しぶりのシリーズは、重厚作の前触れにならないか秘かに期待している。

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    2026年06月08日
  • 樹林の罠

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    轢き逃げの通報を受け臨場した大通署機動捜査隊の津久井卓は、事故ではなく事件の可能性があることを知る。
    その頃、生活安全課の小島百合は駅前交番で保護された九歳の女の子の引き取りに向かう。
    一方、脳梗塞で倒れた父を引き取るために百合と別れた佐伯宏一は仕事と介護の両立に戸惑っていた。
    そんな佐伯に事務所荒らしの事案が舞い込む……。

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    2026年07月12日
  • 佐伯警部の推理

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    待ちに待った道警シリーズのシーズン2。出ているとは知らず、焦って購入。
    例によって淡々としたハードボイルドな描写が心地よい。サブストーリーの原付の話が見え隠れするのもいつも通り。タイトル通り、佐伯の推理が冴え渡っている。
    途中で新宮から電話があったりするところが嬉しいが、小島が全く登場しなかったことだけちょっと残念。自作での進展を期待したい…

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    2026年06月03日
  • 代官山コールドケース

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    ネタバレ

    佐々木さんの警察小説は、15年近く前に貪るように読んでた。しばらくご無沙汰だったけど地層捜査のシリーズを読んで相変わらず面白いなと思った。シリーズ2作目の本作は、ドラマはみてないけど、特によくできてて面白かった。地を這うような捜査が実を結んでいく様子は佐々木流警察小説の白眉とも言える。今の代官山は知らないけど当時の趣の描写などなんだか懐かしかった。

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    2026年05月27日
  • くろふね

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    面白く読んだ
    展開も早いし、歴史上知った人物も出てくるので、読みやすくもある
    ただこの本で一番感じたのは
    勝海舟のイメージダウンと維新の英傑たちの実際のところ
    西郷隆盛や大久保利通やいわゆる維新を成し遂げたとされる人たちは倒幕後の青写真も曖昧なまま、倒幕と尊王攘夷という雰囲気に呑まれただけであり
    実は、すごく子供っぽい思想の中にあり
    いまのアルカイダみたいな子供の武装グループのような思想と一緒なんじゃないかという気がしてくる
    対する幕臣の多くは、正しく大人であった
    慶喜の腰砕けがなければこのような結果ではなかったろうに。
    今の世にとって、どっちが良かったのかは分からんが
    最後まで意固地に戦った会津や五稜郭を思うに
    彼らの方に正義があったように思う

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    2026年05月26日
  • 時を追う者

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    昭和24年、敗戦後の世界から昭和5年に戻れる「タイムマシン」(作中では機械ではない)の存在を知った大学教授が主人公にそこへ飛んで戦争の首謀者を排除し戦争を阻止できないかと持ち掛ける。
    そんな荒唐無稽な話を主人公が信じるわけもなく、押し問答が続き、時代を遡行するまでがちょっと冗長と感じたけれど、それでもそうせざるを得ない状況にちゃんとなっている。また大陸へ渡ってからの情景や事前準備の描写も少々長いが、作戦が実行される直前になると俄然活劇っぽくなって興奮を誘う。
    一気に話が進み、首謀者排除をほぼ成功させ戻ってみると戦争はより酷い結果で終わっていた。ここまでなら歴史改変や仮想戦記で時々ある。
    主人公はそこで「ほぼ」成功でやり残した部分も完遂するためもう一度タイムマシンをくぐることにするがその結果は物語冒頭と変わらない昭和24年に戻ることができた。結局何も変わらなかったのかと徒労感におそわれる主人公だが、個人レベルではほんのちょっとだけ変わっていたというところで完結。絶望的でもなく輝かしくもなく殆ど元通りの日本に昭和6年の主人公の足跡が見えるだけというところでちょっと安堵感。

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    2026年05月18日
  • 時を追う者

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    ネタバレ

    満州の地図を載せているからには、かなり細かく舞台が描かれてるのだろうが、建物などの描写が正直いまいちピンと来なかった。変わった歴史をいろいろ見てみたかった身としては、1パターンしか変わらなかったのが少し不満が残る。しかし、歴史改変物は整合性が難しいだろうから、やり過ぎずに満州という舞台を戦後すぐの人達の目線から描いたのは良かったのではないかなと思う。満州は日本の傀儡国家というなんとなくの知識を持ってた身としては、その国を構成していた要素を物語を通して少しでも知れたのは良かった。

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    2026年05月16日
  • 秋葉断層

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    未解決事件を扱う特命捜査対策室の水戸部シリーズ第3作。
    派手さはないが不自然な設定やストーリー展開が無く、警察の捜査は現実にはこんな感じなのではと思わせるリアリティがある。
    刑事の緻密な仮説検証過程を後ろから追っていくうちに、少しづつ真相が見えていく感じが何とも良い。
    今回の相棒となる柿本。前半は不慣れで危なっかしいやり取りが続き、どうなることかとハラハラさせられたが、身の回りにもこういう方いそうだよなぁ、などと思わせるキャラクター設定だったりするのも上手い。
    結末が少し消化不良感があるが、それもまたリアルに近いのかも、と思わせる。
    佐々木譲さん、まだまだ描き続けてほしいな。

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    2026年05月10日
  • 北海道警察10 樹林の罠

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    北海道警察シリーズ第10作。閑職にいる主人公の捜査が、別の事件と絡んでいく。
    コロナ後の社会事情と、主人公の介護事情、北海道経済、原野商法などの現在がタイムリーに描写されている。
    興味を引く語り口は、相変わらず読みやすいです。

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    2026年05月06日
  • 沈黙法廷(新潮文庫)

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    法廷でのやりとりの描写が細かくて、かなりスリリングでした。
    ストーリーも犯人なのか冤罪なのかが最後までわからず、ドキドキしっぱなしでした。
    個人的には最後はもう一捻り欲しかったですが、ストレートに終わらすのも十分有りでした。
    後半は目が離せず、一気読みしてしまいました。

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    2026年04月27日
  • 帝国の弔砲

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    『抵抗都市』『偽装同盟』シリーズと状況設定は似ているが時代はもっと後。それにそのシリーズと異なりミステリーではなく。ロシアへ入植した日本人である主人公の半生を描くもの。
    序盤で主人公が日本に潜入しテロを実行する工作員としての活動が描かれる。

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    2026年04月14日
  • 樹林の罠

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    道警シリーズ、10作目。
    前作のレビューに『解説に、シリーズが十作で一区切りがつくのか、みたいなことが書いてあって、なんだかやきもきする』と書いてから、かなりお久し振り。
    コロナ禍という大変な時期ではあるが、佐伯が脳梗塞で倒れた父を引き取り小島とは離れた人生を送り始めたくらいで、あとは小島も津久井も新宮もあまり変わることがない状況にひと安心。

    轢き逃げの通報を受け臨場する津久井、駅前交番で保護された女の子の引き取りに向かう小島、捜査本部設置の事案からは外され弁護士事務所荒らしの捜査を命じられる佐伯と新宮。
    いつもの通り、それぞれが追う事案が次第につながりを見せていき、一つの大きな事件に繋がっていく。
    数日間の出来事がギュッと凝縮されたスピーディーな展開。少々うまく行き過ぎの感はあるが、それでも、まあ、安定の面白さ。
    毎回「作者の熟練の捌きで進む物語のテンポやお馴染みの人間関係を楽しむのが、このシリーズの一番の興趣」と書いているが、今回はこれに加えて北海道ならではの犯罪のからくりやコロナ禍の札幌の街の様子が精緻に描かれるなどなかなかに読み応えあり。
    佐伯の父の状況が捜査の足を引っ張らないかと思っていたが、少ないページではそこまで深掘りされず、杞憂に終わった。

    笠原のように未だ佐伯らのことを快くなく思っている者がある一方、川端や夕張庁舎の秋山のような男もいることを知れたのは良かった。鑑識の小林が本当はどう思っているのかが気になる。

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    2026年04月01日
  • 佐伯警部の推理

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    シリーズモノらしいが初めて読みました。網羅性のある地道な捜査で少しずつ真実に近づいていく。容疑者がほぼ確定しても決して先走りせず、逃げ道を全てふさいで追い詰めていく。内容は派手ではないが面白いと感じた。また、他の事案にも気を配り、担当者をモチベートしていくところもさすがな感じ。

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    2026年04月01日
  • 代官山コールドケース

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     展開が面白い❢
    読者を諦せない。

     過去と現在が絡み合いスピード感が最高である。
    そして、なんと言っても登場人物。

     久々にスピードのある小説に出会いました。

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    2026年03月28日